映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

ポーランドの映画ポスター展覧会、国立映画アーカイブで明日開幕

2019年12月12日 22:00

リンクをコピーしました。
『暗殺の森』ポスター:ヤン・ ムウォドジェニェツ(1974年)
『暗殺の森』ポスター:ヤン・ ムウォドジェニェツ(1974年)
神奈川県立近代美術館所蔵(撮影:市瀬真以)

[映画.com ニュース] 東京・京橋の国立映画アーカイブで、12月13日から展覧会「日本・ポーランド国交樹立100周年記念 ポーランドの映画ポスター」が開催される。スタートを翌日に控えた12日、報道向けの説明会が行われた。

日本とポーランドの国交樹立100年を記念する企画として、国立映画アーカイブと京都国立近代美術館が共催する本展覧会。1950年代後半から90年代前半までに制作された、国立映画アーカイブ所蔵品を中心とする計96点(展示期間の前期と後期で10点が入れ替わるため、常時展示数は86点)の映画ポスターが紹介される。ポーランド映画をはじめ、ヨーロッパ各国やアメリカ、そして日本映画のポスターなどバラエティ豊かなラインナップとなっている。

第二次世界大戦後、ヨシフ・スターリン率いるソビエト連邦の強い影響下で、社会主義国としての道を歩むこととなったポーランド。しかし、50年代の中期からは社会主義リアリズムを脱却し、徐々に新時代のアーティストによる自由な表現が誕生した。その“雪解け”は映画とグラフィックデザインの分野で顕著であり、やがて「ポーランド派」と呼ばれるようになったという。

まず最初に紹介されたロマン・ポランスキー監督の「水の中のナイフ」は、ポスターに初めて「ポーランド派」という表現を用いたデザイナー、ヤン・レニツァの代表的作品で、3人の登場人物を3匹の魚で表現しており、がっちりと描かれた太い線が持ち味。イタリアのブラックコメディ「醜い奴、汚い奴、悪い奴」のイェジ・フリサクが手掛けたユーモラスなポスターは、人の顔が虫のように積みあがっており、スパゲティをすすっているというシュールなデザインだ。ポーランド映画ポスターの特徴として挙げられるのが、人の顔を象徴化した表現が多いということ。本展覧会のポスタービジュアルともなっているベルナルド・ベルトルッチ監督作「暗殺の森」は、ヤン・ムウォドジェニェツの手によるもの。太い線とくっきりした色遣いが特徴的な作風だ。そのほか、手がめりこんだ顔が描かれたフランスとポーランドの合作作品「ダントン」(前期展示)なども例に挙げられた。

日本映画のポスターは、「七人の侍」「用心棒」「椿三十郎」など黒澤明監督作品をはじめ、「姿三四郎(1965)」「新幹線大爆破」や、「メカゴジラの逆襲」などゴジラ作品も展示。ヨーロッパ映画は「ロシュフォールの恋人たち」「地下鉄のザジ」「魂のジュリエッタ」「昼顔(1967)」など名作ぞろい。そのほか、ジム・ジャームッシュ監督の「ストレンジャー・ザン・パラダイス」やケン・ローチ監督の「リフ・ラフ」(どちらも前期展示)など、現在も活躍する監督たちの過去作ポスターも楽しむことができる。

同館主任研究員の岡田秀則氏は、ポーランド映画ポスターが辿った独自の発展を、“制約の中の異常な自由”という言葉で語る。「社会主義国ですから、商業主義によりかかる必要がありません。いかにも売れるデザインを考える必要はなく、スターの顔を並べたりしなくてもいいわけです。アーティストがアーティストとして仕事ができて、不思議な自由があったようです」と解説。さらにポーランドは、同じく独創的なポスターが多数生まれたチェコ、キューバの先駆的存在であったといい、「チェコはシュールレアリズムの影響を受けているため、意外性のあるポスターを作ることも多い。しかし、ポーランドはポスターを通じて映画の世界を表現しようとする意志が感じられます」と紐解いた。

初日となる12月13日の16時からはポーランドの巨匠を多数生んだウッチ映画大学のダグナ・キドン氏の講演会が行われる。「日本・ポーランド国交樹立100周年記念 ポーランドの映画ポスター」は、国立映画アーカイブで12月13日から2020年3月8日(前期展示は1月26日まで、後期は同月28日から)まで実施。その後、3月17日から5月10日にかけて、京都国立近代美術館へ巡回する。

フォトギャラリー

ヨシフ・スターリン の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

ザ・ルーム・ネクスト・ドアの注目特集 本日公開 注目特集

ザ・ルーム・ネクスト・ドア NEW

【死を迎える時、どんな最期を選びますか?】“人生の終わり”と“生きる喜び”描く、珠玉の衝撃作

提供:ワーナー・ブラザース映画

キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールドの注目特集 注目特集

キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド NEW

【この最新作を観るべきか?】独自調査で判明、新「アベンジャーズ」と関係するかもしれない6の事件

提供:ディズニー

セプテンバー5の注目特集 注目特集

セプテンバー5 NEW

【“史上最悪”の事件を、全世界に生放送】こんな映像、観ていいのか…!? 不適切報道では…?衝撃実話

提供:東和ピクチャーズ

君の忘れ方の注目特集 注目特集

君の忘れ方

【結婚間近の恋人が、事故で死んだ】大切な人を失った悲しみと、どう向き合えばいいのか?

提供:ラビットハウス

海の沈黙の注目特集 注目特集

海の沈黙

【命を燃やす“狂気めいた演技”に、言葉を失う】鬼気迫る、直視できない壮絶さに、我を忘れる

提供:JCOM株式会社

サンセット・サンライズの注目特集 注目特集

サンセット・サンライズ

【面白さハンパねえ!】菅田将暉×岸善幸監督×宮藤官九郎! 抱腹絶倒、空腹爆裂の激推し作!

提供:ワーナー・ブラザース映画

激しく、心を揺さぶる超良作だった…!の注目特集 注目特集

激しく、心を揺さぶる超良作だった…!

【開始20分で“涙腺決壊”】脳がバグる映像美、極限の臨場感にド肝を抜かれた

提供:ディズニー

関連コンテンツをチェック

おすすめ情報

映画.com注目特集 1月30日更新

映画ニュースアクセスランキング

映画ニュースアクセスランキングをもっと見る