用心棒

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

二組のやくざが対立するさびれた宿場町。そこへ一人の浪人者がふらりと流れ着く。男はやがて巧みな策略で双方を戦わせ、最後には自らの刀を抜きやくざたちを倒す。町の平和を取り戻した彼は、またいずこへとも知れず去っていく……。時代劇に西部劇の要素を取り入れた痛快娯楽活劇。ピストルにマフラーのニヒルな殺し屋を演じた新鋭・仲代達矢の存在感が光る。64年にはセルジオ・レオーネ監督が本作をもとにマカロニウエスタン「荒野の用心棒」を作り、大ヒットした。

1961年製作/110分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1961年4月25日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第34回 アカデミー賞(1962年)

ノミネート

衣装デザイン賞(白黒) 村木与四郎

第22回 ベネチア国際映画祭(1961年)

受賞

ボルピ杯(最優秀男優賞) 三船敏郎
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映画レビュー

5.0黒澤明の最高傑作 に

2024年3月23日
PCから投稿

推す。
なぜならば 脚本がめちゃくちゃだからだ。 え? と思った 皆さんはもう一度 用心棒を見直してご覧になるかよろしい。 行き当たりばったりで全体構想がない。 めちゃくちゃな 脚本です。 それでも面白い。 私は若いころ脚本家 目指していたので 脚本の研究をしていて それに気がつきました。 椿三十郎は三船三十郎と加山雄三との確執 みたいなものが描かれていて、事件の中に人間ドラマが入っていて普通の脚本としてうまく書けています。 だから 傑作になるのは分かります 。用心棒はこのチャランポ な脚本から何でこんなに 傑作になったのか? 黒澤明 自身が「 面白い 脚本から つまらない映画ができることはあるが 、つまらない 脚本から面白い映画ができることは絶対にない」と言ってるのですが自らそれを打ち破ってしまいました。 ・・その面白さがあるから 用心棒 こそが黒澤明の最高傑作だと思うのです 。
あの重厚で芸術的な映像から、娯楽的で野蛮で通俗的な映画を作り出す・・ということは 黒澤明がダントツ世界一だと思うのですよ。

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タンバラライ

5.0酒蔵がいい

当たり前だが、木桶造り、江戸時代の設定だから、でも、酒蔵も味噌蔵も醤油蔵も本物の木桶造りは、全国で僅か数件、日本の発酵食品は優れているのに、木桶職人も数人で、日本伝統建築の大工も絶滅危惧種、一般住宅はCADで設計図をカット工場に送信すれば現場で組み立てるだけ、若い大工は墨付けもできない、ほぞの加工もできないんじゃない?BBCが世界に誇れる日本の伝統建築技術を自ら滅ぼそうとしていると報じていた。ご名答、最近、特に、日本の優れた人、物、技術、芸術、映像、音楽、良いことも悪いこともBBCに指摘されて気付くことが多い、クロサワもオズもイマムラもオオシマも海外の評価が高いが、バカや狂人は自分がおかしいと自覚がないからだから、同じ日本人としてどうなの、と危惧する。

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全国連加盟国不可侵条約締結、武装中立主義、多様性男女平等自由主義、5名作4良作3いい作品なので他は2以下です。

4.0脇に収まらない脇役たち

2024年1月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

幸せ

 冒頭のクレジットみて驚いた。カメラは宮川一夫(大映)ではないか。調べてみると「羅生門」も彼の撮影。あれは主演の一人が京マチ子という大映の看板女優だったし、そういうことでいうと小津安二郎の「浮草」と同じ構図である。溝口健二ばりの奥行きのあるショットや心地よい移動カメラ。随所に宮川のセンスが光る。
 この作品で、スチール写真が欲しいくらいに好きなシーンがある。ワンシーン・ワンカットのそれは、加東大介と山田五十鈴が三船敏郎を挟んで酒代を張り合う場面だ。これでもかというほどのバカ面を下げた加東、性悪女の山田、冷笑を浮かべる三船、三人の背後でかしこまる東野英治郎。日本映画の黄金期を支えた名優たちが4人並んだショットは壮観だ。日本映画がもっとも幸せだった瞬間をとらえたような写真である。
 この作品の加東と山田は、それぞれが役者魂全開といった趣で、ほかの作品では大仰な三船の芝居がクールなことと相まって、撮影現場の盛り上がりが伝わってくるような芝居が続く。
 加藤武や西村晃の小悪党ぶりも楽しい。モノクロ時代の西村晃はずるくて悪い奴の役が多く、いちど助さん格さんに懲らしめてもらったほうがよさそうだと思ってしまうのは私だけだろうか。
 脇役を観ているだけも楽しめる、こうした作品を撮ることはもうかなわないのだろうか。おそらく、その暴力性ゆえに観ることを拒んでいる北野武の映画がそうした厚みを持っているのだろうと想像する。北野のあとは誰がいるのだろうか。

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佐分 利信

5.0脚本の複雑さ 全集を借りて復習する 1シーン1カット切り合い三船の...

2023年12月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

寝られる

脚本の複雑さ 全集を借りて復習する
1シーン1カット切り合い三船の見どころを心して鑑賞すべし
山田五十鈴の快演
終盤仲代達矢の死ぬシーン泣いた
黒澤明監督がリーダーの映画と三船のリズム感がやっぱりマッチしてない
どっちも大物すぎて何回も見るほどの魅力的な画面になってないのだ
しかし映画脚本展開面白くて見てしまう 三船が可哀そう
酒樽から酒が流れてしまう、家が燃える 人が狂うなどなんでこうなったという悲惨な場面も面白かった見たことない映画
用心棒の話の流れ
①立ち合い中に三船が味方止める
②八州廻りが来る ワイロ
③休戦隣の村人を殺す→人質の交換 殺人犯(長者の妾)とドラ息子
④妾を逃がす→長者の家どうし放火と酒樽の酒を抜く
⑤三船がつかまる逃亡→かくまってると疑い放火
⑥三船の味方の親爺つかまる→三船が出てきて成敗 銃

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チャン・パー
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