ロシュフォールの恋人たち

ALLTIME BEST

劇場公開日:2020年2月22日

解説・あらすじ

カトリーヌ・ドヌーブとドヌーブの実姉フランソワーズ・ドルレアックが双子の姉妹役を演じた、1967年製作のミュージカル映画。監督は「シェルブールの雨傘」のジャック・ドゥミで、ジーン・ケリー、ジョージ・チャキリスもアメリカから参加。年に一度のお祭りで賑わうロシュフォールの街で、美しい双子の姉妹ソランジュとデルフィーヌは運命の恋人の出現を待っていた。日本では1967年に劇場初公開。

1967年製作/127分/フランス
原題または英題:Les demoiselles de Rochefort
配給:ザジフィルムズ、ハピネット
劇場公開日:2020年2月22日

その他の公開日:1967年8月8日(日本初公開)、2000年11月、2009年1月31日、2017年10月14日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

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(C)cine tamaris 1996

映画レビュー

5.0 60年代ファッション×ポップミュージックのロマンティック・コメディ

2024年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

幸せ

とにかく衣装がかわいい! つばの広い帽子とミニ丈ワンピースがカラフルでしかも色違いの双子コーデ! 主役2人が登場するたびに画面が華やかになる。常に前向きで自立心を持った双子達の姿を見ていると、明るい気分になってくる。
ビビッドカラーとパステルカラーを基調とした衣装と同様、音楽もポップなメロディーが全体を通して流れる。"Nous sommes deux soeurs jumelles~"で始まるテーマ曲は一度聴けば耳から離れなくなる。
耳に残るメロディーと歌詞はフランス語学習の点からリスニングの練習に最適。繰り返し聴いて口ずさめばフランス語の音節や単語に耳が慣れてくるはず。
ファッション好きな方、明るい気分になりたい方、フランス語を勉強している方におすすめの作品。

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Sarah

4.0 楽しい

2026年7月14日
iPhoneアプリから投稿

楽しい

幸せ

恋バナミュージカル。
一目惚れとか、過去のすれ違いとか、変態的な執着とか、夢の女性となかなか巡り会えないとか、盛りだくさん。
世代も幅広い。
ドヌーブ姉妹も少しごついのがいい。
タバコ吸ったり、所作が力強くても、可愛いさもある。
ジーンケリーも当初は、そっくりさんみたいに見える。
ジョージチャキリスは少しくたびれた感じする。

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ヤス

4.5 愛だけが支配するフランス人の一途さの運命に逆らわない、飽くなき探求の恋愛ミュージカル映画

2026年6月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

ドキドキ

カワイイ

フランス・ミュージカル映画の金字塔「シェルブールの雨傘」(1964)のジャック・ドゥミ監督(1931~1990)のもう一つの代表作。そのアルジェリア戦争(1954~1962)を時代背景にした悲恋物語の哀切な人間ドラマとは対照的に、今作はフランス南西部の小さな町ロシュフォール(1966年の人口約3万人)を舞台にして、世代や国籍など様々な男女の恋模様を淡くも色彩豊かに、そして軽やかに表現したフランス映画らしい恋愛映画です。劇中歌の台詞にあるように、“愛だけが僕を支配する”フランス人の生きる信条がメロディーに乗って語られます。フランス人の人生における大切なものは、恋とお金と愛だと決めつけても、けして失礼ではありません。雨の街シェルブールと違い、穏やかな海洋性気候のロシュフォールは、1666年に軍港として計画的に建設され要塞基地として栄え、北にナント南にボルドーの丁度中間の位置にあります。ロケーションした頃は、開町300年に当たっていたことになります。フランスは第二次世界大戦後、インドシナ戦争(1945~1954)とアルジェリア戦争の植民地独立戦争に敗北し、漸く戦争のない平和に落ち着いた1960年代後半の世相は、かつてラオス、カンボジアと同じく植民地で、東西代理戦争化したベトナム戦争への批判にありました。劇中水兵が街を行進するシーンは、恋の歌と踊りに対比したアイコンとして描かれています。主人公のバレエ教師デルフィーヌにそっくりな肖像画を幻想の恋人と探し求める水兵マクサンスを画家にしたのも、平和の象徴が愛と芸術に代表されるからでしょう。しかし、後半デルフィーヌの祖父の古い戦友が突然現れ、猟奇殺人を犯すブラックユーモアは中々辛辣でした。それも被害者が60歳のローラ・ローラという名の踊子です。ドイツ古典映画の名作「嘆きの天使」(1930)でマレーネ・ディートリヒが演じたファム・ファタルと同名です。良くも悪くもドイツを敵対視するフランス式ジョークのキツさです。

ロシュフォールのお祭りが開催される広場を中心に、街並みや石畳の道、そして画廊や音楽専門店、そしてデルフィーヌとソランジュのアパートが全て背景となる全四幕の舞台劇的ミュージカルは、様々な群衆も背景となり、主要登場人物のバックダンサーを兼ねるユニークさがあります。お祭りのある日曜日を挟む金曜日から月曜日までの四日間のストーリーは、求めあうカップルが簡単にめぐり合えないすれ違いを重ねて構築されていて、そこまでの感情の高まりを歌と踊りで盛り上げる。ドゥミ監督がひとり脚本も兼ねて、巧妙に創作されています。末っ子ブブの迎えに行かされるエチエンヌとビルの巡業旅芸人(曲芸のオートバイが日本が誇るホンダ!)が物語全体の狂言回しとなって、最後ブブを母親イヴォンヌ自ら迎えに行き、忘れられない恋人シモン・ダムに会うところが素晴しい。ここで実の親子3人が揃う大団円になり、アメリカ人音楽家アンディ・ミラーと自作楽譜を縁に結ばれるソランジュの綺麗な舞をクライマックスにします。そして肝心のデルフィーヌの恋の行方を観る者の想像に委ねる映画的なエンディングは、主人公デルフィーヌとマクサンスだけが劇中一度も目を合わせない恋愛劇で終わる。それでも二人の思いが伝わるのですから、フランス恋愛映画の神髄に感服です。

デルフィーヌのカトリーヌ・ドヌーブ(1943生まれのこの時23歳で、ブニュエルの「昼顔」にも出演)と、実姉フランソワーズ・ドルレアック(1942~1967)が双子役の、このフランス美女姉妹ありきの創作が何よりも尊い。バレエ教室を兼ねるアパートで歌い踊るシーンの美しさは、他に類をみません。ここにアメリカ・ミュージカル映画をフレッド・アステアと牽引した名優ジーン・ケリー(1912~1996)と「ウェスト・サイド物語」(1961)一作でスターになったジョージ・チャキリス(1932生まれ・同年生まれの俳優にアンソニー・パーキンス、仲代達矢)が加わる贅沢なキャスティングです。ケリーは「巴里のアメリカ人」(1951)で見せたバレエを柔らかくしたダンスで、タップも少し披露します。ケリー独自の品の良さが見事です。チャキリスも「ブーベの恋人」(1964)など、幾つかヨーロッパ映画に活躍の場を広げていた時期で、ダンス同様柔軟性のある演技をしています。得意のキレを抑えても、これも柔らかく奇麗なダンスでした。驚いたのは「ニュー・シネマ・パラダイス」(1988)のジャック・ぺラン(1941~2022)の正統派二枚目俳優の存在感でした。「家族日誌」(1962)や「七人目に賭ける男」(1965)の印象と違って演技に洗練さがありました。そして、母イヴォンヌに往年のフランス映画でアルレッティやミシェル・モルガンと並ぶミューズと言っていいダニエル・ダリュー(1917~2017)が扮して貫禄を見せます。残念ながら代表作「うたかたの恋」(1936)を見逃しているのが悔やまれます。相手役ダムをミシェル・ピコリ(1925~2020)が演じていて、男の渋さがあります。若いころはフランスのおじさん俳優にしか見えず、その渋さに気付かなかったと、今回漸く理解しました。「軽蔑」(1963)のゴダールや「昼顔」などのブニュエル、「アトランティック・シティ」などのマルと、名監督に愛された俳優でした。

音楽は「シェルブールの雨傘」と同じくミシェル・ルグラン(1932~2019)で囁くような恋の歌を綿々と聴かせます。恋を語るならフランス語というくらいの言語のまろやかさにルグランの優しいメロディーが溶け込みます。これも劇中歌にある台詞で、“理性が不足しても心が知っている。運命には誰も逆らえない”フランス人の求愛の一途さ。これをイタリアオペラで朗々と歌われたら、胃もたれするのではないかと思います。撮影は、個人的に好きなベルギー出身のギスラン・クロケ(1924~1981)で、ルイ・マルの「鬼火」(1963)とロベール・ブレッソンの「バルタザールどこへ行く」(1966)など、モノクロ映像でその実力を発揮していますが、このカラー映像の上品な色彩の配置も素晴しい。それによって、ドヌーブとドルレアックの衣装替えの女性ファッションが、くどく感じません。眼に見えるサービス精神までフランス映画らしいロケーションとセット(イヴォンヌのカフェなど)と美術、衣装の作品でした。プロローグのエシレ町のマルトル地区からエチエンヌらのキャラバンが橋を渡っていくタイトルバックの静けさがいい。1900年に造られたロシュフォール=マルトル運搬橋の吊り下げられたゴンドラが車と人を乗せてゆったり進みます。ロシュフォールのミュージカル舞台の期待値を高める演出と撮影でした。
原題は『Les Demoiselles de Rochefort/ロシュフォールの若い女性たち』ですが、日本題名がより内容に合っています。上映時間2時間強でも映画制作を想像すると大作であり、製作者を調べると、イタリア出身のマグ・ボダール(1916~2019)という女性プロデューサーでした。この人が全編台詞を歌にしたミュージカル映画「シェルブールの雨傘」の企画を考案し、ジャック・ドゥミ監督を抜擢した張本人という事でした。その時48歳で映画初挑戦というボダールの胆力には感服します。その後ドゥミ監督始め、アニエス・ヴァルダ、ブレッソン、アラン・レネなどと組んで、商業映画としては厳しい企画の映画化に尽力したようです。ただ一つ言えるのは、このドゥミ監督の「ロシュフォールの恋人たち」が、芸術性と娯楽性のバランスの取れた傑作であることです。
この作品は、特に製作者マグ・ボダールと監督ジャック・ドゥミ、そして音楽ミシェル・ルグランの勝利と言えるでしょう。

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Gustav

5.0 文句なし❗️音楽がフランス、この作品をイメージ

2026年6月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

配信(アマゾンレンタル)で視聴。
文句なし❗️素晴らしい作品だった。鑑賞するきっかけはこの作品の映画音楽担当が昨年公開のミシェル・ルグラン世界を変えた映画音楽家を観てこの作品をきっかけに観る事が出来た。ミュージカル映画だが、しっかり映画のドラマの要素も入れて楽しめた。フランスをイメージさせてくる作品でもある。

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ナベさん