米バラエティ、2017年上半期のベストフィルム13本を発表
2017年6月29日 12:00
[映画.com ニュース] 米バラエティは6月21日(現地時間)、「2017年上半期のベストフィルム13本」を発表した。
選者のピーター・デブルージュ記者とオーウェン・グレイバーマン記者は、「オスカーを見据えたクリストファー・ノーランやキャスリン・ビグローら、スタジオ系の新作が後半に集中するため、人々を満足させるクオリティの高い作品が乏しいと見られがちだが、今までのところ最大、かつ歓迎すべき驚きに満ちた作品をリストにした」と文中で説明している。
バラエティが選出した2017年上半期のベストフィルム13本は、下記の通り(掲載順)。
「Get Out(原題)」監督:ジョーダン・ピール、出演:ダニエル・カルーヤ、キャサリン・キーナー
「Beatriz at Dinner(原題)」監督:ミゲル・アルテタ、出演:サルマ・ハエック、ジョン・リスゴー
「The Big Sick(原題)」監督:マイケル・ショウアウター、出演:クメイル・ナンジアニ、ゾーイ・カザン
「ベイビー・ドライバー」監督:エドガー・ライト 出演:アンセル・エルゴート、ケビン・スペイシー
「Contemporary Color(原題)」監督:ターナー・ロス、ビル・ロス4世
「あさがくるまえに」監督:カテル・キレベレ 出演:タハール・ラヒム、アンヌ・ドルバル
「ヒトラーの忘れもの」監督:マーチン・ピータ・サンフリト 出演:ローラン・モラー、ミケル・ボー・フォルスガード
「レゴバットマン ザ・ムービー」監督:クリス・マッケイ 声の出演:ウィル・アーネット、マイケル・セラ
「ロスト・イン・パリ」監督・出演:ドミニク・アベル、フィオナ・ゴードン
「ロー(英題)」監督:ジュリア・デュクルノー 出演:ギャランス・マリリエ
「The Settlers(原題)」監督:シモン・ドタン
「スプリット」監督:M・ナイト・シャマラン 出演:ジェームズ・マカボイ
「ゼア・ファイネスト(原題)」監督:ロネ・シェルフィグ 出演:ジェマ・アータートン、サム・クラフリン
白人のガールフレンドの家庭に招待された黒人男性が体験する悪夢を描き、スマッシュヒットを記録したサスペンスホラー「Get Out(原題)」、メキシコ人の女性と米国の億万長者の衝突を描く社会派コメディ「Beatriz at Dinner(原題)」、パキスタン人の男性とアメリカ人女性のカップルが、文化の違いを乗り越えて成長していく実話ベースの恋愛ドラマ「The Big Sick(原題)」といった異なる人種を描いた作品が多く選ばれた。
心臓移植をテーマに、息子が脳死状態になった夫婦や医師といった人々の心の機微を描くヒューマンドラマ「あさがくるまえに」、道化師夫婦が監督・主演を務め、田舎の小村からパリに出てきた司書の冒険を描くコメディ「ロスト・イン・パリ」、ベジタリアンの家庭に育った獣医志望の学生がカニバリズム(食人)にとらわれていくサスペンス「ロー(英題)」など、フランス映画も3本選出された。
ドキュメンタリー映画は、米ロックバンド「トーキング・ヘッズ」のデビッド・バーンが2015年に行ったアート・パフォーマンスの模様を描く「Contemporary Color(原題)」、ヨルダンとイスラエルの間に位置するヨルダン川西岸地区の今を見つめたドキュメンタリー「The Settlers(原題)」の2本がランクインした。