ヒトラーの忘れもの

劇場公開日:

ヒトラーの忘れもの

解説

終戦直後のデンマークを舞台に、地雷撤去を強制される敗残ドイツ軍の少年兵たちの過酷な運命を、史実に基づいて描いた。第2次世界大戦後、デンマークの海岸沿いに残された無数の地雷を撤去するため、元ナチス・ドイツの少年兵たちが連れて来られる。彼らを指揮するデンマーク人軍曹はナチスに激しい憎しみを抱きながらも、無垢な少年たちが次々と命を落とすのを見て良心の呵責にさいなまれるようになっていく。2015年・第28回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、軍曹役のローラン・モラーと少年兵役のルイス・ホフマンが最優秀男優賞を受賞した(映画祭上映時タイトル「地雷と少年兵」)。

2015年製作/101分/G/デンマーク・ドイツ合作
原題:Under sandet
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2016年12月17日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第89回 アカデミー賞(2017年)

ノミネート

外国語映画賞  
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(C)2015 NORDISK FILM PRODUCTION A/S & AMUSEMENT PARK FILM GMBH & ZDF

映画レビュー

4.0少年たちが死亡フラグを立てまくる

2024年2月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

この作品が戦争映画だとするならば排除すべき敵は地雷だ。敵は作品冒頭から常にどこかに潜んでいる。姿を見せなくとも登場キャラクターたちの命を刈り取ろうと狙っている。何の前触れもなくその瞬間が訪れる緊張感は凄まじいものがあるね。

それに加えてドイツ人少年たちが死亡フラグを立てまくるのがスゴい。
やれ帰ったらあれをするだのこれをするだのと、「故郷に帰ったら結婚する」と「子どもが生まれた」の変化球を投げまくる。
お前らそんな事言ってたら映画的に死んじまうぞと猛烈なツッコミを入れてしまう。
もう、いつ誰が死んでしまってもおかしくない状況がすっかり出来上がってしまったのだ。

しかしそんな死亡フラグは、見えない敵と対峙する恐怖や過酷な現状を克服するために必要な希望なんだ。
軍曹だって、強制的に希望を言わせることで少年たちを鼓舞していた。
希望がなければ戦えない。敵を前にうずくまるしかない。しかしうずくまることは許されず、ただ追い込まれ精神をすり減らし、現状から逃れることだけを考えるようになってしまう。逃れる方法は死しかない。

物語は終戦後の人間性についてだったと思う。
極端な言い方をすれば戦争中はただ殺し合えばいいが、終戦したらどうだ。スポーツのようにノーサイドで敵味方なく抱き合えるはずもない。
設置された地雷が試合終了のホイッスルと同時に消える訳でもない。
憎しみの心を少しずつ違うものに変えなければいけないが、それは容易いことではない。
それでも軍曹の心のように揺れるものはあるはずだ。

あと、原題が「俺の国」と「地雷原」のダブルミーニングになっていて秀逸だ。
訳したら意味が失われるので邦題は仕方ない。

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つとみ

3.5劇場公開時鑑賞。

2024年1月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

観たのは有楽町だったかなあ…。
もうほんと辛い。全く責任がないとは言わないが、これだけのことをさせられるほどかというのもある。とはいえ誰かがやらなければだし、お前らだろと言われたら、もちろんそうだし。結局は全て弱いところにしわ寄せ(なんて生やさしいものではないが)がいく。
その中でのほんのささやかな気持ちの動きが染み入る。
結局は個人を無視し十把一絡げにすることで、顔を見えなくしてどんな残酷なこともできるようにするのが、やり口なのかな。

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なお

5.0知るべき戦争現実の名作

2023年11月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

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難しい

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まさき

4.0戦争の残滓

2023年8月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

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mitty
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