是枝裕和監督「人間としても監督としても多くを学んだ」フランス映画との出合いを語る
2017年6月19日 14:00

[映画.com ニュース] 最新作「三度目の殺人」の公開を9月9日に控える是枝裕和監督が、「フランス映画祭2017」(第25回)の開催を前に、フランス映画への思いを語った。
是枝監督とフランスといえば、福山雅治主演作「そして父になる」が13年の第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門審査員賞を受賞したことが記憶に新しい。同作は審査委員長を務めたスティーブン・スピルバーグから絶賛され、スピルバーグが率いる米ドリームワークスによるハリウッドリメイクも決定している。
是枝監督は「(フランソワ・)トリュフォーの『大人は判ってくれない』を、通っていた大学の近くにあったシネクラブで見たのがフランス映画を意識した最初だと思う。遅いデビューだ。同じ時期に観たイタリアネオリアリズムの映画群同様、夢物語としてではなく映画がスッと自分の人生の近くに寄り添った新鮮な感覚」とフランス映画との出合いを振り返る。
「『ベン・ハー』は撮れないけど、これなら撮れるのではないか?と思った。それは大きな錯覚だったが。字幕を追うだけでも、その会話の軽妙さが伝わる(エリック・)ロメールに出会って、いつかこんな台詞を書いてみたい、こんな自由な映画を撮ってみたいと思った。監督になって、自由は、放任や無責任とは真逆な態度なのだと気付いた。昔も今も、人間としても監督としても、フランス映画からは多くを学んでいる。活かせているかどうか?は、心許ないが」と、トリュフォーやロメールといった巨匠の名を挙げ、自身の作品作りにおいて、また人生において多大な影響を受けたと結んでいる。
柳楽優弥が第57回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞した「誰も知らない」以降、同映画祭の常連としても知られる是枝監督。近年でも「海街diary」は第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門、「海よりもまだ深く」は第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門に選出されており、フランスの映画人はもとより海外でも高い人気を誇る。フランスを代表する女優イザベル・ユペールは、フランス映画祭2016で是枝監督を「(アントン・)チェーホフのように偉大」と評しており、「スプリット」のPRで4月に来日したM・ナイト・シャマランは、黒澤明、宮崎駿と共に好きな日本人監督として是枝監督を挙げている。
「フランス映画祭2017」は6月22日から25日まで、東京・有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇で開催。
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