「海街diary」TAMA映画賞で4冠、是枝裕和監督「僕自身がこの映画の大ファン」
2015年11月21日 22:34

[映画.com ニュース]「第7回TAMA映画賞」の授賞式が11月21日、東京・パルテノン多摩で行われた。昨年10月~今年9月に公開された日本映画が対象で、「海街diary」と「きみはいい子」が最優秀作品賞に選ばれた。
「海街diary」は出演した綾瀬はるかと樹木希林が最優秀女優賞、広瀬すずが最優秀新進女優賞に輝き4冠を達成。是枝裕和監督は、「カットをかけてもずっと4人を撮っていたいと思うくらい、僕自身がこの映画の大ファン。幸せな気持ちになったしスタッフ、キャストといい映画を作ったんだとあらためて思った」と喜びをかみしめた。
4姉妹の長女を演じた綾瀬は、「礼儀正しくきまじめな役なので、自然と背筋がピンと伸びました。大河ドラマ(『八重の桜』)で、所作指導を受けたおかげもあったかも。末っ子に会えたのもうれしい」と笑顔。ただ、是枝監督の印象について聞かれると「穏やかで同じ空気感がずーっと漂っていたけれど、目が鋭くて怖いと思ったことも。それはいい緊張感があったということなんですが……。どういう人か分かりません」と天然ぶりを発揮し、是枝監督を苦笑させた。
オーディションで選ばれ映画初出演だった広瀬は「分からないことだらけだったけれど、お姉ちゃんたちにたくさんのことを教わり勉強させてもらいました」と綾瀬たちに感謝。来年も「ちはやふる」2部作や「怒り」など公開作がめじろ押しで、「これからもたくさん経験し、吸収していろんな映画に染まれるようにしたい」と新たな意欲を見せた。
スケジュールの都合で欠席した樹木は「あん」も対象作で、最優秀男優賞の永瀬正敏とダブル受賞。樹木はビデオメッセージで、「シワが出て、たるんでも仕事を頂ける大変効率のいい職業。その上、賞まで頂けて万歳でございます」と独特の感想。これに永瀬が呼応し、「樹木さんとはこれから全部で共演したいくらい大好き。シワが出てたるんでも使ってもらえる俳優になりたい」と“希林愛”を示した。
「新宿スワン」など今年5本の出演作が公開された綾野剛も同じく最優秀男優賞を射止め、「役と向き合うことがこれほど大変かと思う作品ばかりだった。これからも、役を生き、呼吸して皆さまにお届けする心構えを持ちたい」と抱負。「愛を積むひと」などで新進男優賞を受賞した野村周平は、「賞を頂くのが昔からの夢だったので、すごくうれしい。次は永瀬さん、綾野さんの席に座れるように頑張りたい」と宣言していた。
ほかに、特別賞は「野火」の塚本晋也監督スタッフ、キャスト一同、もう1人の最優秀新進女優賞と新進男優賞は「トイレのピエタ」などの杉咲花と「グッド・ストライプス」の中島歩、最優秀新進監督賞に「グッド・ストライプス」の岨手由貴子監督、「私たちのハァハァ」などの松居大悟監督がそれぞれ受賞した。
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