野火

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

1959年に市川崑により映画化された大岡昇平の同名小説を塚本晋也の監督、脚本、製作、主演により再び映画化。日本軍の敗北が濃厚となった第2次世界大戦末期のフィリピン戦線。結核を患った田村一等兵は部隊を追放され、野戦病院へと送られる。しかし、野戦病院では食糧不足を理由に田村の入院を拒絶。再び舞い戻った部隊からも入隊を拒否されてしまう。空腹と孤独と戦いながら、レイテ島の暑さの中をさまよい続ける田村は、かつての仲間たちと再会する。戦場という異常な空間で極限状態に追い込まれた人間たちが描かれる。共演にリリー・フランキー、俳優デビュー作の「バレット・バレエ」以来の塚本監督作品への参加となるドラマーの中村達也。

2014年製作/87分/PG12/日本
配給:海獣シアター
劇場公開日:2015年7月25日

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(C)SHINYA TSUKAMOTO / KAIJYU THEATER

映画レビュー

3.5第三の敵。

2024年1月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

難しい

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レント

4.0映像表現に唸る作品

2023年12月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「野火」みたいな映画を観るのは体力がいる。解説やら説明じみたセリフやらは一切無い。観る→感じる→考える→確かめる、のループの中で映画は進む。
更に観終わった後も自分が何を受け取ったのか、日常のふとした瞬間に振り返る。そんな映画だ。

大きな資金を得られず、インディペンデントに近い形で制作されているにも関わらず、野戦病院や戦闘、亡霊のような日本兵蠢く山道など、どれをとっても鬼気迫るシーンの連続。
特に田村が何度も追い出される野戦病院の、積み重なるように収容された傷病兵のヌラヌラとした動き。生と死の狭間を行き来する様子は鳥肌が立つほど不気味だ。

予算がなくても、絶対にコレを撮りたい!という思いと明確な絵を描く力が、素晴らしい映像表現に繋がっている。
自分のビジョンをしっかり持っている監督はやはり違う。意味を主張できない映像の羅列みたいな映画だと、やっぱ途中で飽きちゃうもの。

塚本監督は「野火」の中で、その想像を絶する戦場の光景を描きたかった、という。
そこにはただ現実があるだけ。そこから何を感じとるのかは観ている我々次第だ。
反戦?それも良いだろう。人間の愚かさ?それも良いだろう。

私はなぜか神の視点を感じた。田村は状況に翻弄される小さな命に過ぎない。田村の生死を決めるのは田村自身ではなく、もっと大きな存在のような気がしてならない。
例えるなら人間の撒いた水に流される蟻の列、その列でたまたま乾いた土の上にいた一匹の蟻のような、そんな存在に見えた。
だから私が感じたのは、命の哀れさ、ということになる。

野火という単語は「野原での火葬」という意味があり、遠い南方の島で息絶えた戦友達への弔い。それと同時に、死体を焼くことで甦りを妨げる訣別の意味もあるように思う。
また「野焼き」という意味にとれば、植物の環境形成をリセットする再生の象徴のようにも思える。

もう一度観たら、5年後に観たら、私の「野火」への印象はまた変わるように思う。毎年8月に観るべき映画、なのかもしれない。

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つとみ

3.5戦争の残虐さと…

2023年8月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

第二次世界対戦敗戦間際のフィリピンでの日本兵隊の話 日本勝利を信じ、天皇陛下の指示の基に敗戦濃厚がわかっていても戦う日本兵隊
こんなことを指示した天皇陛下をなぜ今も敬っているのかが分からない…
僕が天皇陛下だったら自殺するけど…
日本はつくづく変な国である

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ろくさん

5.0忽ち消え去る人間性に戦慄

2023年8月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

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しゅうへい