きみはいい子
劇場公開日 2015年6月27日
解説
「そこのみにて光輝く」でモントリオール世界映画祭の最優秀監督賞を受賞した呉美保監督が、2013年本屋大賞で第4位にも選ばれた中脇初枝の同名短編小説集を映画化。5つの短編から成る原作から、「サンタさんの来ない家」「べっぴんさん」「こんにちは、さようなら」という3編を1本の映画にした。真面目だがクラスの問題に正面から向き合えない新米教師や、幼い頃に受けた暴力がトラウマになり、自分の子どもを傷つけてしまう母親など、子どもたちやそれに関わる大人たちが抱える現代社会の問題を通して、人が人を愛することの大切さを描き出す。出演は高良健吾、尾野真千子のほか、「そこのみにて光輝く」に続いての呉監督作となる池脇千鶴、高橋和也ら。
2015年製作/121分/G/日本
配給:アークエンタテインメント
オフィシャルサイト スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る
20代で子供もおらず、子供嫌いな私にとって、序盤から見ていて苦しい。あぁ、こんなうるさい子供たちは私は扱えないわ...とイライラして見るのをやめたくなる。でもちゃんとそういう子供にも優しく接する大人がいて、自責の念に苛まれたまた見るのが辛くなる。
言うことを聞かない子供、モンスターペアレント、小学校の先生って凄いな...と心底思いました。
子供を叩いてしまう母親は確かに悪いことをしているけれど、この母親の気持ちや境遇を理解し、止めてあげられる人がいないのが悲しい。(終盤でご近所ママが助けてあげますが)尾野真千子さんの演技が素晴らしい。
生まれながらに子供は良い子だけれど、親の教育や環境で良い子にも、(極端に言うと)悪い子にもなる。でも親もいいこいいこしてくれる人がいてほしい。大人だって苦しい...。
ぎゅっとすれば子供も大人も何も言わずとも温かい気持ちになるんだろうなぁと思いました。自分がもし親になったら見たい映画です。
誰かがほんの少しだけ手を伸ばせば届くところに人は居る
でもその勇気はどこから…
クラスでいじめを受けていて担任に相談したことはあるけど「知っている」の一言。
親は弟のクラス担任からの報告によるいじめの対応やらでじぶんのことには気づかない。
最終学年になっていじめていた奴らからは離してもらえたがクラスを超えてまた始まる。堪りかねて彼らに掴みかかるがねじ伏せられてしまう。そしてその後職員室で先生どもに言われたのは「お前の味方はいないぞ」と。
じぶんには届かなかった揚げパン
必ずあの子に届いて欲しい。
どんな子でも、生まれてくる子はいい子なんです
ただ、環境がその子を悪に染めていくんです
悪い環境が無ければ、皆いい子のまま育つんです
いい所を誉めてあげると、また褒められたい、もっと頑張ろうという気持ちが生まれ、様々な能力を発揮する可能性のある心豊かな子が育つでしょう
ところが、悪い所に目を向けて叱責を続けると、受けた子は叱られないようそこだけに意識が向き、プラスになる努力ではなくマイナスにならないような努力をすることから、心の貧しい子になる可能性が高まります
本作品では、仮に障害があろうが、例え貧しい家庭であろうとも、子ども本来の姿は素直な子なのに、親の育て方で歪んでいく事を表現しているのではないでしょうか
子育てに余裕が無い頃の私も、小さなことに目くじら立てて叱ってしまったことが沢山ありました
孫が出来て、ギューっと抱きしめてあげたり、ようやく人に優しさを分けてあげられるようになりました
2022年1月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
愛されたければまず自分から愛せ。
情けは人の為ならず。人の振り見て我が振り直せ。明日は我が身。
なによりそれぞれがお互いに思いやることが大切。
子を持つ親は感情移入しすぎてつらいだろう。子育てとは本当に大変なことだ。
世の中には複雑な家庭環境で苦しんでいる人たちが本当にたくさんいる。普通であることがいかに幸せなことか。
ただ社会問題の現状を描くことに注力しすぎて展開が少なかった印象。
子役がみんな自然で素晴らしい。リアクションがドキュメンタリーのようにリアルに撮られていた。
「子どもは親が優しくすると他人に優しくする。だから、子どもを可愛がれば世界が平和になる」
という言葉が胸に響いて、突き刺さった。
ラストのその後が気になる終わり方だった。
すべての映画レビューを見る(全153件)