浅田家!

劇場公開日:

解説

様々なシチュエーションでコスプレして撮影するユニークな家族写真で注目を集めた写真家・浅田政志の実話をもとに、二宮和也と妻夫木聡の共演、「湯を沸かすほどの熱い愛」の中野量太監督のメガホンで描いた人間ドラマ。4人家族の次男坊として育ち写真家になった主人公・政志を二宮、やんちゃな弟をあたたかく見守る兄・幸宏を妻夫木が演じ、家族の“愛の絆”や“過去と今”をオリジナル要素を加えつつ描き出す。浅田家の次男・政志は、父の影響で幼い頃から写真に興味を持ち、やがて写真専門学校に進学。卒業制作の被写体に家族を選び、浅田家の思い出のシーンを再現した写真で学校長賞を受賞する。卒業後しばらくはくすぶっていたものの、再び写真と向き合うことを決意した政志が被写体に選んだのは、やはり家族だった。様々なシチュエーションを設定しては家族でコスプレして撮影した写真で個展を開催し、写真集も出版され、権威ある賞も受賞する。プロの写真家として歩み始めた政志は、全国の家族写真の撮影を引き受けるようになる。しかし、2011年3月11日、東日本大震災が発生。かつて撮影した東北に住む家族のことが心配になった政志は被災地に足を運ぶが、そこで家や家族を失った人々の姿を目の当たりにする。第44回日本アカデミー賞で黒木が最優秀助演女優賞を受賞。

2020年製作/127分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2020年10月2日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第44回 日本アカデミー賞(2021年)

受賞

最優秀助演女優賞 黒木華

ノミネート

最優秀作品賞  
最優秀監督賞 中野量太
最優秀脚本賞 中野量太 菅野友恵
最優秀主演男優賞 二宮和也
最優秀助演男優賞 妻夫木聡
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(C)2020「浅田家!」製作委員会

映画レビュー

4.0前半は笑い、後半は感動系と綺麗にわかれた、実話ベースで写真家の人間模様を描いた作品。

2020年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

実在の写真家・浅田政志の写真集等を原案に作られた本作は「湯を沸かすほどの熱い愛」「長いお別れ」の中野量太監督作なので出来の心配はしていませんでしたが、期待通りでした。
前半は浅田家の成り立ちから、「主人公と写真」を中心に描かれています。
個人的に少し気になった点は、ある期間に主人公が久しぶりに家に戻ると腕に本格的なタトゥーが入ったりしています。フィクションもあるオリジナルストーリーとは言え、実話ベースで、後半にも関係するため、ある程度の背景説明があっても良かった気がします。
前半の最大の要は、(浅田政志本人によって撮られた再現度の高い)「コスプレ家族写真」でどれだけ興味を引くことができるのか、だと思います。

後半は、ガラッと変わり、「家族写真」で写真家として評価された主人公と、東日本大震災による津波で被災して家族や家を無くしてしまった人たちとの交流を描いています。
ここで菅田将暉が登場しますが、菅田将暉の「場に溶け込む演技」は新鮮でした。
二宮和也は終始ブレることなく自然体で演じ切っています。特に涙を流すシーンはバリエーションと共に流石の演技力でした。
黒木華や妻夫木聡の演技も良く安定感があります。これまでの中野量太監督作と同様に「壮大な物語」という訳でもないので、どこまで客層が広がるのか興味深いところです。

主人公が、家族や幼馴染に支えられて、本人のやりたいこと、やるべきことができていく成長物語でもあり、良質な作品であることは間違いないと思います。

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共感した! 54件)
細野真宏

3.5☆☆☆★★ 監督自らが書き下ろした小説版(寧ろノベライズ版と言うべ...

2024年3月9日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★★

監督自らが書き下ろした小説版(寧ろノベライズ版と言うべきか?)は読了済み。

予告編及び小説版を読んだ限りに於いては、かなり軽い感じの家族ドラマだろうか?…と言った印象を受けた。
写真集《浅田家》の存在は知っていて。書店にて実物を1度だけ見た事があり、「ちょっと面白いなあ〜」くらいの印象は持ったのを思い出す。

とは言え。写真家の浅田氏が、それまでどんな人で。且つ、どんな人生を歩んで来たのか?は、全くあずかり知らぬ我が知識。
題材と、この監督の過去の作品を観て感じた傾向から言って、「おそらくはある程度のお涙頂戴的なホームドラマなんだろうなあ〜」…と言った、予想をしながら小説版を読み切ったのが本音。

思った通りに。小説と言うよりは、やはりノベライズ版なのだろうと思いながら読み始める。
細かな描写よりも映像的にも思い浮かびやすい文章で読みやすい。
但し、その分だけ「読み応えとしてはそれは程ないな〜」などと思いながら読み進めて行くと、、、

予告編にて、二宮和也が涙を浮かべながらカメラのファインダーを覗く場面が有ったのを思い出し。「あ!この描写なのだろう?」と直ぐに思いあたる。
それまでは軽い描写が多かったのだが。その場面を経ての、震災を通した写真に纏わるエピソード辺りから、段々と重味と共にやるせなく心を抉る話へとなって行く。

読みながら〝 命をの限りを尽くした想い 〟 や〝 失われてしまった世界と、残された者の無念 〟 等が、滲み出て来ている様に感じて来た。
それら様々な、辛い経験をしたからこそ。胸の奥底に沈殿し続けた《辛さ》の解放を経て。《魂の浄化》へと至る話の展開は、情緒的に流され過ぎる事にさえならなければ。読みながら、ある程度の良作になりそうな気はした。

後半に登場する謎の少女のエピソードが、小説版のラストに繋がる伏線も。しっかりとした演出によって回収されたならは、観ている観客側にはしっかりと愛する家族を想う気持ちが、必ずや伝わるだろう…と。

ここまではあくまでも小説版を読み終わった時に感じた思い。

以下は映画本編を観ての感想になります。

反復される構図と役者の動き。
画面右から登場する子供時代の若菜=黒木華は、「東京へ行く!」と言って、やはり画面右から再び登場する。
そして映画のラスト近くに再度画面右から登場し、優柔不断な政志に対して〝 ある賭け 〟 に出る。

実は子供の時、父親は防波堤での政志をファインダーに捉え。大人になっても釣りをしながら《自分探し》をしている政志に声をかける。
監督自らが書いた原作だと、この場面が原作のラストシーンへと繋がっているのだが、、、完成した映画本編には何故か挿入されてはいない。
原作を読んだ時に、このラストシーンに感銘を受けただけに、どこか梯子を外された思いが強く。とても残念に思ってしまった。
何故?あの大事な、防波堤で佇む《女子高生》へ向けてカメラのファインダーを覗く場面をカットしたのか…と(´-`)

最初の内は、兄のナラタージュ方式で始まるのに、それは途中から無くなり。最後は(たった一度だけだけれど)政志本人のナラタージュで締められるのも、どこか観ていて中途半端に感じてささまい、何となく釈然としなかった…との思いが強かったのご本音です。
尤も、やはりと言うか。高原家の虹で泣いてしまったのは内緒ではありますが…

2020年10月10日 TOHOシネマズ錦糸町オリナス/スクリーン2

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松井の天井直撃ホームラン

3.0何か目的ないなあ・・

2024年1月1日
PCから投稿
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プライア

4.0家族

2023年12月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

知的

なんて面白い家族なんでしょう。
個性的な写真には思わず、吹き出してしまいます。
また、兄が毎回頼みに行く姿はツボに入りました。
前半は写真家になるまで、後半は震災を通しての写真家のありかたについて描かれており、心情がうまく表現されていて良かった。

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たけお
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