愛を積むひと
劇場公開日:2015年6月20日
解説
佐藤浩市と樋口可南子が夫婦役を演じ、北海道で第2の人生を送る熟年夫婦の愛と絆を描いたヒューマンドラマ。エドワード・ムーニー・Jr.の小説「石を積むひと」を原作に、「武士の献立」「釣りバカ日誌」シリーズの朝原雄三監督がメガホンをとった。東京の下町で営んでいた工場をたたみ、豊かな老後を求めて北海道に移住してきた篤史と良子。しかし、ガーデニングや内装アレンジなど充実した毎日を楽しむ良子に対し、仕事一筋だった篤史は暇を持て余すばかりで、そんな夫を見かねた良子は、篤史に家の周りの石塀づくりを頼む。ところが、良子の持病である心臓病が悪化し、篤史の願いもむなしく亡くなってしまう。妻の死に絶望し、心を閉ざした篤史だったが、彼女が死の直前につづった自分宛の手紙を読んだことをきっかけに、周囲の人々や疎遠だった娘との関わりを取り戻していく。
2015年製作/125分/G/日本
配給:アスミック・エース、松竹
スタッフ・キャスト
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2022年6月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
大切な人を亡くし、大切な人からの手紙によって導かれ、立ち直っていく。
大切な人を亡くした側、残していく側、お互いを想っているからこそつらい別れだろうなって。
それぞれの人間らしい心情をそのまま描いていたのが、自然でよかった。
佐藤浩市と樋口可南子の夫婦の空気がすごくよかった。
歳をとってもお互い名前で呼び合うって可愛らしいし、素敵な夫婦だなぁって思った。
ストーリーを美瑛の景色が彩っていて、良い映画でした。
2022年1月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波
話運びは意外な展開だったが、いわゆる王道の日本映画だった。
たまにはこういう作品も良いと思う。
2020年10月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
原作者が米国人とのことでとても納得。この石を積み上げていく発想って日本人は普通しませんよね。日本だったら、庭に桜の木や梅の木を植えるみたいな発想になりそうです。
商売を畳んだ定年後に妻に死なれひとり残された男の話ですが、とてもリアリティがありました。あっちゃんの様に新天地に馴染めず友人も作れないおじさまは多そうですが、色んな友達を作るのは本当に正解ですよね。あっちゃんは徹と友達になってから、とても能動的に生きているように感じました。
2020年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
樋口可南子が心臓病で死ぬお話ですが、実はこの映画の山場は、彼女が死ぬところではありません。
難病系映画で一泣きするのを狙って観に来た人だと、彼女のあっけない死に方に肩すかしを喰らうかも。
このストーリーの盛り上がりは、樋口さんが死んだあと、残された人たちが紡いで行くドラマにこそ、あるのですから。
原作の邦題は「石を積む人」。
佐藤浩市が積んでいるのは愛だけではないので、映画の商売のためだけに、こんなあざとい限定をしてしまうのは誤りだと思えます。
原題のほうがはるかに好ましいと思いました。
よくよく考えてみると、樋口さんはずいぶん「自己中」な最後の1カ月なんですよ。
それまで苦労に耐えに耐えてきた人だという設定だから許されるのかも知れませんし、愛と自己中とは紙一重だということなのかも知れません。
気がつかなければ、「美しい愛情に泣けました」で済む話かも知れませんが、気がついてしまうと、愛と自己中とは紙一重なんだなと再認識してしまうのです。
なお北川景子が娘役。
彼女はこれまでどんな映画を演じても、「ぷんスカぷん」みたいな定型演技しかできない人だという先入観があったのですが、今作の演技は立派。
もしかして、撮影現場に、やたらチヤホヤするTV人がブンブン飛び回っていなかったのかも……。
映画女優はこうでなくっちゃと思える好演でした。