綾野剛 キネ旬ベスト・テン主演男優賞「そこのみにて光輝く」は「ドSな作品」
2015年2月7日 22:15

[映画.com ニュース] 「第88回(2014年)キネマ旬報ベスト・テン」の表彰式が2月7日、都内のホールで行われ、綾野剛、安藤サクラ、小林聡美、池松壮亮ら受賞者が出席した。
綾野は「そこのみにて光輝く」、「白ゆき姫殺人事件」の2作で主演男優賞を獲得。「そこのみにて光輝く」は日本映画作品賞、監督賞(呉美保)、読者選出監督賞(同)、脚本賞(高田亮)と合わせ5冠に輝き、「非常にうれしいですが、このままだと『そこのみにて』の方が良かったと言われ作品に敗北する気がする。次回作に意欲を燃やすきっかけになった。底辺にいる時に光を当ててくれた“ドS”な作品でもあります」と気持ちを新たにした。
「0.5ミリ」、「百円の恋」で主演女優賞を射止めた安藤は、「1生命体として大きなことに気づかされ、新しい体験をさせてもらった、とっても大切な2作品」と独特の言い回しで喜びを表現。特に「0.5ミリ」は姉の安藤桃子監督作で、父・奥田瑛二の製作会社ゼロ・ピクチュアズによる作品のため、「(表彰状に)父の会社の名前があって本当に驚き、実感がわいた。コンプレックスに感じていた二世を越えられた気がする」と笑顔を見せた。
小林は「紙の月」で助演女優賞を受賞し、「これからも心を揺さぶる作品に携われるよう、頑張っていきたい」と意欲。同作と「ぼくたちの家族」などで助演男優賞の池松も「導いてくれた作品との出合い、出会った人が財産です」と喜びをかみしめた。
「クローズ EXPLODE」、「アオハライド」に主演、「寄生獣」でもインパクトのある演技で新人男優賞の東出昌大は、「新人賞は心の底から、スタッフ、監督、共演者に恵まれたからこそだと思う。これからも競争の中で自分自身にどん欲に、役者の道をまい進したい」ときっぱり。「愛の渦」などで新人女優賞の門脇麦は、「感謝の気持ちでいっぱい。自分が何を返せるのか分からないけれど、いろんな作品で1ミリでも貢献できるよう全力を傾けていくことかなと思う」と話していた。
他にクリント・イーストウッド監督の「ジャージー・ボーイズ」が外国映画作品賞、外国映画監督賞、読者選出監督賞のトリプル受賞。文化映画作品賞は「鳥の道を越えて」、キネマ旬報読者賞は細野晴臣がそれぞれ受賞した。
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