【全米映画ランキング】「トワイライト」最終章V2 「ライフ・オブ・パイ」は5位デビュー
2012年11月28日 12:41
[映画.com ニュース] サンクスギビング(感謝祭)を迎えた全米ボックスオフィス。3本の新作と1本の拡大公開作がランクインし、感謝祭連休(水~日)において過去最高の全体興収約2億9000万ドルを記録する大盛況となったが、前週の上位3作「トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2」「007 スカイフォール」「リンカーン」の順位は不動のままだった。
週末3日の興収約4307万ドルで首位を守った「トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2」は前週比約70%をキープして、累計興収を約2億2600万ドルとした。3億ドル超えは今週末の成績如何ということになる。2位「007 スカイフォール」は累計興収を約2億2100万ドルとし、シリーズ初の2億ドルオーバーを記録。こちらの3億ドル超えは厳しそうだが、果たして。3位「リンカーン」は約2500万ドルの興収で累計約6200万ドルに。1億ドルの大台も見えてきた。
週末3日間の興収約2400万ドルで初登場4位と出遅れてしまったのが、ドリームワークス・アニメーションの新作「不思議の国のガーディアンズ(仮題)」。「ロボッツ」「ルイスと未来泥棒」の製作やキャラクターデザインを手がけてきたウィリアム・ジョイスによる絵本シリーズ「The Guardians of Childhood」の一編を3Dアニメ化。ジャック・フロスト、サンタクロース、イースター・バニー、サンドマン、トゥース・フェアリーら、お馴染みの妖精たちが団結して、世界征服を企む悪霊ピッチに立ち向かう。レビューもまずまずで、クリス・パイン、アレック・ボールドウィン、ヒュー・ジャックマン、ジュード・ロウら豪華スターが声優を担当したが、近年のドリームワークス・アニメとしては最低のオープニングとなってしまった。監督はこれまでに「インデペンデンス・デイ」「ファイト・クラブ」「キャスト・アウェイ」「マイノリティ・リポート」といった有名監督によるヒット作のストーリーボードを手がけてきたピーター・ラムジー。
アカデミー賞監督アン・リーの新作「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」は5位に初登場。ヤン・マーテルによるブッカー賞受賞作「パイの物語」を、リー監督が3Dサバイバルドラマとして完全映画化。1977年、カナダで動物園を開くために、インドから動物たちとともに航海中だったパテル一家だったが、太平洋上で大嵐に遭い、貨物船は沈没。16歳の次男パイと数匹の危険動物だけが生き残る。大海原に取り残されたパイは動物たちと共存しながら、遙か彼方にある陸地を目指すが……。前評判通り、批評家からは高い評価を受けており、賞レースでも注目を集めそうだ。
「マイティ・ソー」「アベンジャーズ」のクリス・ヘムズワース、「ハンガー・ゲーム」のジョシュ・ハッチャーソンら若手スターで84年公開の「若き勇者たち」をリメイクした「Red Dawn」は7位初登場。84年版の侵略者はソ連軍だったが、今回は北朝鮮軍に。批評家からは厳しいレビューが多く寄せられている。
そして、9月のトロント映画祭での上映後、大きな注目を集めてきたブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス主演のラブコメディ「Silver Linings Playbook」が拡大公開により9位にランクイン。家、仕事、妻を失い、フィラデルフィアの実家に戻ってダラダラと過ごしていた中年男パット(クーパー)が、ティファニー(ローレンス)という若い女性に出会い、自分の人生を取り戻していく姿が描かれる。監督は「ファイター」「スリー・キングス」のデビッド・O・ラッセル。共演にロバート・デ・ニーロ、クリス・タッカー。アカデミー賞のノミネートはほぼ確実。今後のチャートアクションにも要注目だ。
今週末は、「ジェシー・ジェームズの暗殺」のコンビ、主演ブラッド・ピット、アンドリュー・ドミニク監督による犯罪ドラマ「ジャッキー・コーガン」が公開となる。