スター・トレック(1979)

劇場公開日:1980年7月12日

解説

時は23世紀、謎のエイリアンの襲撃に立ち向うスター・シップ“エンタープライズ号”の乗組員の必死の防衛を描くSF映画。製作はジーン・ロッデンベリー、監督は「オードリー・ローズ」のロバート・ワイズ。ジーン・ロッデンベリーの創作を基にしたアラン・ディーン・フォスターの原案を基にハロルド・リビングストンが脚色。撮影はリチャード・H・クライン、音楽はジェリー・ゴールドスミス、編集はトッド・ラムゼイ、製作デザインはハロルド・マイケルソン、衣裳はボブ・フレッチャー、メーク・アップはフレッド・フィリップス、ハンナ・フィリップスとヴィー・ニール、特殊効果はダグラス・トランブル、ジョン・ダイクストラ(当初はロバート・エイブルだったが、前述2人に変更)が各々担当。出演はウィリアム・シャトナー、レナード・ニモイ、デフォレスト・ケリー、ジェームズ・ドゥーハン、ジョージ・タケイ、メイジェル・バレット、ウォルター・ケーニッグ、ニシェル・ニコルス、パーシス・カンバータなど。日本語版監修は高瀬鎮夫。メトロカラー、パナビジョン。1979年作品。

1979年製作/アメリカ
原題または英題:Star Trek
配給:パラマウント映画=CIC
劇場公開日:1980年7月12日

あらすじ

時は23世紀。帝国の領域内をパトロールしていた3隻の強力なクリンゴン帝国戦艦が雲状のエイリアンに襲われ破壊された。その通信を受けたサンフランシスコのスター・フリート司令本部では、地球に向かっているエイリアン迎撃の命令を、最新最強のスター・シップ“エンタープライズ号”に下した。そのころ、元スター・フリート科学士のスポック(レナード・ニモイ)は、宇宙の彼方から送られてくる異様なテレパシーを受けて、何か落ちつかない自分を感じていた。地球人とバルカン星人の混血であるスポックは、感情的である地球人より、論理がすべてのバルカン星人になることを望み、感情を捨てる“コリナール”の修業を積んでいたのだ。エンタープライズ号の指揮官として呼ばれた元艦長のジェームズ・T・カーク少将(ウィリアム・シャトナー)は、乗組員に歓迎されるが、艦長の座を彼に渡すことになったデッカー(スティーブン・コリンズ)は、彼に対し憎しみをもっていた。そして、ナビゲーターとして優秀な腕をもち、元デッカーと特別な関係にあった美しいデルタ星人のアイリーア中尉(パーシス・カンバータ)、カークの親友で主任船医のマッコイ(デフォレスト・ケリー)らも乗艦し、いよいよ出艦した。恐ろしい“亜空間”の中での困難を乗りきる作戦でカークとデッカーはことごとく対立するが、そんなころ、バルカン星からの長距離シャトル機から、1人の乗客が移ってきた。カークの親友であり腹心の部下であったスポックだった。やがて、スピードを上げて突き進むエンタープライズ号は、問題の雲をキャッチし、それが中心にいるらしいエイリアンから発せられたパワー・フィールドであることをつきとめた。友好信号を送りながら接近するエンタープライズ号に、エイリアンは攻撃を仕掛けてきた。攻撃の間中、エイリアンとテレパシー接触を試みていたスポックが、敵からの信号を感知し、友好信号の送信に成功し、2度目の攻撃は中止された。“雲”の中に侵入したエンタープライズ号に、突然プラズマ・エネルギーでできたプローブ(探査体)が出現し、抵抗するスポックを床にたたきつけ、アイリーアをさらって姿を消した。しばらくして、突然アイリーアがもどってくるが、それはプローブとしてエイリアンによって精巧に複製されたアンドロイドであった。その口からエイリアンがヴィージャーという名で地球にクリエーターを探しに行くのが目的であることが判明するが、依然としてその正体はわからなかった。一方、独自にエイリアンと接触しようとしたスポックは、敵の船内深くに侵入するが、相手から流れる膨大な情報に押し流され意識を失い、そのまま返還された。意識をとり戻したスポックは、ヴィージャーが求めているものが、皮肉にもスポックが捨て去ろうとしていた人間の感情であることを告げた。ヴィージャーは、地球のクリエーターに再会することで、その自分達に欠けているものが満たされると信じ、地球に向かっているのだった。クリエーターへの呼びかけを発信したヴィージャーは返答がないのを人間が邪魔しているものと思い、地表から人間を駆除しようと地球をエネルギー体で取り巻き始めた。そこでカークは、ヴィージャーであるアイリーアを先頭にデッカー、スポック、スコットらを伴い、ヴィージャーの下に乗り込んだ。そこでヴィージャーの正体が300年前にアメリカのナサが発したロケット、ヴォエジャー6号であることを知った。情報をキャッチしすぎたヴォエジャー6号は、自意識をもちすぎ、自分に欠けている感情を得ようとクリエーターを求めて宇宙をさまよっていたのだ。そのクリエーターこそ地球人だというカークらの説明を信じないヴィージャーに、そのことを証明するため、自ら名のり出たデッカーはアイリーアと合体。光に包まれた2人を後に、残る3人はまたエンタープライズ号に戻る。そしてヴィージャー自体も光と化し新しい生命体が誕生した。(パラマウント映画=CIC配給*2時間12分)

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第52回 アカデミー賞(1980年)

ノミネート

作曲賞 ジェリー・ゴールドスミス
美術賞  
視覚効果賞  
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写真:Album/アフロ

映画レビュー

3.5 「宇宙大作戦」の映画化‼️

2025年11月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

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活動写真愛好家

4.0 人類最後のフロンティアへの挑戦

2025年10月12日
PCから投稿

'60年代にヒットしたTVシーリーズ
その映画版として登場した第一弾

パラマウントは何故復活させたのかは不明
スターウォーズのヒットがキッカケとも云われる。
TVシリーズとして放映していたスター・トレック
熱心なファン「トレッキー」以外にも歓迎された。
最初の映画化の監督に巨匠ロバート・ワイズを迎えたが
何故か不評、第2作からキャストの監督が続いた。

演技は硬く、映像処理に驚きはない

視覚効果はチープで繊細な表現も壮大感も無い
それでも映画の世界観はキャストの存在で維持
神秘の宇宙の姿に夢を膨らませる事が出来た。

この映画のヒットによって続編の製作が決まり
しばらくは宇宙探検の日々を過ごす喜びを得た。

物語は不思議な現象が地球に迫り
無力化したステーションの危機に始まる。
そこに向かう地球連邦の宇宙船
U.S.S.エンタープライズ NCC-1701
そして乗組員の面々が大画面に映える。

宇宙からの”何故”という問いかけは
神秘的で、あゝそうか、という結論になる。

今も続く宇宙探査
初めて乗るのも良い。



コンピュータとの会話
タブレット、タッチパネルなど
'60年代から未来を予見。

エンタープライズという歴史ある名は
米海軍艦船やスペースシャトルにも使用
後の作品に登場する原子力船で話題となる。

「ギャラクシー・クエスト」という映画は
間違いなくトレッキーがらみの物語
このシリーズを知れば何倍も面白く鑑賞でき
何倍も笑えるから知っておいて損はない。

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星組

5.0 劇場公開70mm版を含め、事実上4つのバージョンが存在

2023年11月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館、TV地上波

実は『TMP』と称されることになるこの映画、当初は第一シリーズ『宇宙大作戦』の「フェーズ2」と呼ばれる続編TVシリーズとしての企画から派生した経緯がある作品である。

SWの大ヒットを受けて、制作のパラマウントが「大作SF映画はいける」という判断となって、既に撮影も開始されていたTV版を途中キャンセルしてまで劇場版へと企画の変更を決定した。

当初TVの新シリーズだったら出演を辞退する、ということを宣言していて未参加だったニモイ氏の復帰も決定し、本格的な超大作映画版続編企画へと昇格を遂げる事となった。

小学生時に元祖『宇宙大作戦』を観ていた世代だった自分にとっては、この知らせ程嬉しく、また誇らしく思った事は無かった。
それだけ、その当時までは我が国での存在感、知名度は低い物だったので。
『ヤマト』は知ってても『宇宙大作戦』なんか知らんと。
TV放送当時も、途中で一旦終了してしまい、その後のシーズンから局が変わり、タイトルも『宇宙パトロール』として放送が行われていた期間もあるくらい。

新TVシリーズ企画の名残りとして、TV版の新登場人物として設定されていた、アイーリアとデッカー艦長などのキャラクターが、今映画版に登場している。

SF『アンドロメダ…』の監督でもあった、巨匠ロバート・ワイズ監督の手により、イメージ的には小規模だった元祖シリーズに比べて、壮大な宇宙空間を舞台にした大画面にふさわしいスケールの超大作作品に仕上がる事となった。

しかしそのために、旧来のテイストとの違和感を指摘する声もあった事から、次作からは元祖シリーズの延長線を意識した(分かりやすい)作風へと路線変更がなされる事にもなった。

この制作費100億円とも言われている超大作SF作品の、最も鮮明な劇場公開70mm版マスターだったものは、初公開時の首都圏拡大ロードショー時の大劇場での上映版のみで、このフィルムは132分のバージョン(LDなどの時代までは)のみである。

以降の地方公開では35mm版となり、その後に流通しているマスターもこれに準じていた。

その訳は、アメリカでのTV放映時に「劇場未公開シーンを追加」するというのが当時流行っており、この作品も同様に12分が35mmの別素材で加えられたことで144分バージョンが通常の流通版となり、以降ロードショー公開版の70mm版マスターは使用できなくなった(TV放送用に35mm版に編集を行った)。

その後2001年版としてロバート・ワイズ監督による、当時の技術と時間的成約から実現できなかったシーンを新作して編集を加えたディレクターズ・エディション 特別完全版の制作発表により、136分版が完成(DVD化)。

2022年の4K版バージョンでは、さらなる追加修正が加えられ、137分版となったが、ロバート・ワイズ監督は既に故人のため、監督の意向が加えられている訳では無い。

初公開時の70mm版鑑賞以降は、家庭用の鑑賞機材によるものなので、そちらのバージョンを劇場鑑賞してみたいものだと思う。
それがない限りは、やっぱり最初のバージョンを観たときの感動と思い入れは超えることは出来ないだろう。
確か、ロバート・ワイズ監督のディレクターズ・エディション 特別完全版も、我が国では劇場公開が果たされなかったように記憶しているが.....

参考までに、『TOS』と称されるようになった”オリジナル・シリーズ”は当時、全3シーズンにて打ち切りに。
その後”トレッキーズ”と呼ばれるようになったコアなファン層(アメリカ)の根強い署名活動などにより、新作シリーズ(継続)を訴えたものの、当時はそこまでには至らず、半ば”エンドレス再放送”的な対応がなされたという経緯を経て、『TAS』と呼ばれる、世界観を延長した正規の新作アニメ版続編シリーズ、2シーズン(1973〜1974)の制作へと結びついた。
その情報は聞こえてきていたものの、我が国では放送される気配がなく、可成り経過した'77年になって、「東京12チャンネル」というのでやっと放送がなされたため、関心も薄れて見逃してしまった方も多かったろうと。
しかし、クオリティ的には低年齢層子供向けには設定されておらず、ちゃんと実写版の延長の世界観の”公認”の続編として意識されており、その証拠というかアメリカ版の声優陣は基本的に『TOS』のメンバー自身がアテている。
ある意味、『TOS』シーズン4&5と言える位置づけになっている。(現在は完全に公式)

放送時間が『TOS』の『宇宙パトロール』版の時みたいに、”あき時間”みたいな日曜とか平日火曜とかの早朝放送が行なわれてたので、当然見逃した回も多く、後年にLD・BOX化された際に購入することとなった。
日本版声優陣は一新されており、『TOS』とは全く異なっているものの、佐々木功氏を始めとしたベテラン・メンバー構成になっている。

因みに、本作『TMP』の音楽を ジェリー・ゴールドスミス氏が担当することとなり、当時既にそのファンだった事から公開時直ちにサウンドトラックLPを購入しているが、この『TMP』のテーマ曲は、その後から企画されて始動した新シリーズ『The Next Generation』=TNGにそのまま流用されることとなった。
これについては、もともと『TOS』について当時ジェリー・ゴールドスミス氏にオファーがされたものの、スケジュールの都合等で実現に至らず、氏の推薦によりアレクサンダー・カレッジ氏が担当することとなって、有名なテーマ曲が作曲されるに至ったという経緯があり、そこで新TVシリーズのテーマ曲にジェリー・ゴールドスミス氏作曲の曲を使うことで宿願を果たした、的な流れと解釈できる。

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アンディ・ロビンソン

3.0 SFの本流か? 大宇宙のスピード感

2023年2月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

TV版はあまり観ていないけど、キャストは延長戦のようだ。
大宇宙の静寂さとか重力感は想像しやすい。スターウォーズの世界とは違う本物さはある。
オペレーター操作や機械でやや古っぽさがあるが、基本は変わっていないところが優れている。
超美人でスキンヘッド、かなり驚きだった。出演作を調べたら故人でした。残念な美女でした。

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Bluetom2020