イングロリアス・バスターズのレビュー・感想・評価
全161件中、141~160件目を表示
極悪版刑事コロンボ対残虐無比の偽イタリア人
タラ監督初の戦争ものだが、相変わらず音楽センスもキャラ造形もキャスティングも絶妙!
復讐に燃えるメラニー・ロランは、華奢な身体にエネルギーが充満してる感じがカッコいい。あのきりっとした眼がいいですね。
彼女に恋するナチの英雄ダニエル・ブリュールも、哀れな純朴青年のまま終わるのかと思いきや……。
ブラッド・ピットの配役もドンピシャ! ナチ狩り以外何にも考えてないような明朗快活な残虐野郎っぷりやイタリア語に戦慄&爆笑。
だが、一番強烈なのは何と言ってもクリストフ・ヴァルツ!
彼が演じるナチ将校ランダ大佐は今まで観たことが無いタイプの悪党だ。低い背丈、柔らかい物腰、人懐っこい笑顔……。ナチの制服を着ている以外は危険な男には見えないが、不気味なほど鋭い洞察力と明晰な知能、そしてその狡猾さは、言うなれば極悪版刑事コロンボ。
登場するだけで映画の流れを変える抜群の存在感が素ン晴らしい。
娯楽アクション大作みたいに見える予告編は忘れるべきだろう。本作の最大の魅力は、ウィットに富んだ長い長い会話によって徐々に高まってゆく緊張感と、先読み不能&伏線だらけの上質な脚本にあると考える。あの見事なオチにゃ思わず唸りました。
バットに込められた思い
通常の映画は見たいヤツが映画館に足を運ぶ。
しかし、タランティーノ作品は
映画が観客を選ぶところがあると思っている。
暴力的で悪趣味なユーモアはクセの塊、
苦手な人はとことん苦手だろう。
“途中まで見て面白くなかったらお金は返します”
この今までに無い試みは、言い方を変えると
「面白いと思ったヤツだけ見てくれればいいよ!」
そういった作品に対する唯我独尊な自信を感じる。
物語は二つの話が同時進行し交錯する。
ナチスの「ユダヤハンター」ランダ大佐に家族を殺され
復讐を誓う映画館の支配人ショシャナ。
自らの映画館でのナチスプレミア上映会で、
ヒトラーやゲッペルスを含むナチスの殲滅を狙う。
もう一方は、アルド・レイン中尉率いる
ナチス殺戮専門秘密集団バスターズ。
インディアン・アパッチの習慣になぞらえ、
ナチスの頭の皮を集めろ!とナチスをとことんいじめ倒す。
彼らも同じナチ殲滅のためプレミア上映会に忍び込む。
彼らの運命はいかに・・・というストーリーだ。
その作りは相変わらずというか、
初期の「レザボア・ドッグス」に戻ったような芳香を持っていた。
相変わらずのタランティーノ作品の特徴が色濃く出る。
■原則BGMによる雰囲気づくりは最低限、
一見意味のないやりとりで芝居のように会話を転がす。
その数分のコッテリした演技は饒舌で、
どんなキャラクターなのかを傷口に染みるようにわかりやすく説明する。
冒頭のランダ大佐の尋問は典型的だ。
じわじわと核心へ迫っていく無駄の無い言葉は、
彼がどんなに知性的で野心的で残忍でいやらしいかを教えてくれる。
カンヌ映画祭で主演賞受賞のクリストフ・ヴァルツ、
今年見た映画の人物で 「上司にしたくない人物No.1」 だ。
■必ず数人融通の効かない分からず屋というか、
柔軟性ないかっちりした性格のクレージーが登場する。
恐ろしいくらいおかしな方向に向いているのに、
微塵もブレることない一貫性は気持ちよささえ感じさせる。
この典型は、ピット扮するレイン中尉だ。
死を恐れず、恐怖を感じず、情けなど全くかけない。
ただナチス殺戮のためにユダヤのために邁進する。
今までの史実とはまるで逆のユダヤによるナチスいじめ。
彼らの行為は美化されること無く蛮行として描かれる。
スタイリッシュでは有れど、
けっして彼らの暴力を正当化しないところがマトモだと思う。
■構図に凝った画はスタイリッシュでさらに磨きがかかったように美しい。
そんな映像表現にはインパクト溢れる中毒性がある。
気になるということは感性を刺激されたということであり、
眠ってた脳に十分すぎる威嚇射撃を食らわせる。
今回は女性二人の最期が特に印象的だ。
苦悶に倒れるダイアン・クルーガー扮するブリジット。
こんな顔を見せていいのだろうかと心配になるほどの熱演。
またファンデーションをアパッチ・メイク風に乗せるシーン
デヴィット・ボウイの「キャット・ピープル」の音楽との競演がいい。
♪ Putting out fire with gasoline ~♪ という歌詞が、
“ガソリンで(ナチスという)火を消せ!”を暗示し実にユニークだ。
さらに、赤いドレスに身を包み凶弾に倒れる様も美しさが際立つ。
このメラニー・ロランという女優にはすっかり魅せられてしまった。
実際にユダヤ系の彼女の祖父も迫害されたそうだ。
終わって驚いたが2時間半もの長編、全く時間を感じさせない緩みのなさ、
実に見ごたえのある作品だった。
出展忘れてしまったのだが、
「ユダヤの熊」ことイーライ・ロス扮するドノウィッツのバットには
何か文字がたくさん書かれているそうだ。
なんでも戦地に赴く彼にユダヤの敵を取って貰おうと、
ユダヤの人々がその思いをバットに寄せ書きしたという設定らしい。
バスターズでも特に印象的な彼のそんな背景を聞くと、
あの一振り一振りの意味に奥深さを感じてしまった。
この適度に毒を含ませた悪趣味な映画は非常に見ごたえあった。
しかし、その隣で複雑な顔をする彼女には刺激が強すぎたようだ。
相手を選ぶが、ハマればとことん見ごたえがある。
やはり、オレはこういうギリギリのブラック・ユーモアな刺激に弱い。
しかし、最後までマイク・マイヤーズに気づかなかったよ 2500円
あの人まで死んでしまう、タランティーノの騙し討ち
しゃがれた音の「アラモ」のテーマと、往年の西部劇が使いそうな字体を使ったオープニングだが、騙されてはいけない。哀愁のかけらもなく、マカロニ・ウエスタンのごとき第1章が始まる。そもそも、予告篇からして騙し討ちである。予告篇からはグロいカットが除去され、いかにも脳天気なコメディーを装っていたではないか。
ではリアルな戦争映画かといえば、そうではない。まったくといっていいほど、前線の撃ち合いなど出てこない。むしろ戦争の裏舞台で行われる、米軍、ナチ、ユダヤ人三者による追いつ追われつの狩を、ドタバタに描いてみせた作品だ。史実を逸脱しながらも、静々(意外におとなしい展開なのだ)と盛り上がる復讐劇は、一点の終結へと向かう。残虐なナチも戦争が終わって軍服を脱いでしまえば、一般民衆に紛れてただの人。それを許さない確固たる意志が存在する。だから、「お金を返す」と言われたからって第3章で出てはならない。
クリストフ・ヴァルツ演じるランダ大佐は、非情な悪人だが、どこか憎めない魅力があり、彼こそこの作品の本当の主役だ。ショシャナを演じたメラニー・ロランも魅力的だ。
見終わった直後:★2つ、一晩たって★3つ、もう一晩すぎたら★4つ・・・てな作品。
タラ、最高!
腹抱えて笑わせていただきました。
パルプ・フィクションを思い出させる延々と続く緊迫した会話。けれん味のないバイオレンスシーン。魅力あふれる俳優陣。映画は楽しくなくちゃという彼のメッセージがたっぷり詰まった快作です。
冒頭から始まり、何度か続く、タランティーノ流緊迫した会話で見るものの手に汗を握らせる手法。まじで心臓ばくばくです。その恐怖感をあおるのがナチという実在した世界最強の悪の集団。そして、なかでも演技が際立っているのがクリストフ・ワルツ。数ヶ国語を自在に操り演技をするすごい俳優さんでした。
このクリストフ・ワルツ演じるSSをはじめ、今回の登場キャラはみんな個性的。最高だったのはバスターズの面々。いいも悪いもクリシェを詰め込んだキャラたちです。アメリカといったら野球ですが、ホステルでは監督業まで勤めたイーライ・ロスが今回、ナチを恐怖に陥れるバットで殴り殺す熊男役。そして、レッド・ネックの南部訛りとアメリカ先住民族の血を引いたユダヤ人でナチ嫌いというめちゃくちゃな設定のブラッド・ピット。特にブラッド・ピットのレッド・ネック振りが最高でした。(実は、彼、南部出身なんですね。)
こっからはまったくの個人的意見です。タランティーノは意識したのかどうかわかりませんが、今年のワーストに入るであろうもう一つのナチ映画「○ルキューレ」に対するアンサームービー的に感じました。ナチにもいい人間はいるといい続け、史実に基づき当然ヒトラーは生き続けたナチの映画でしたが、「ヒトラー?史実?関係ねー。これは映画なんだ。悪は滅びないと楽しくないんだよ!ナチにいいやつなんているわきゃねー。どりゃー、ドドドドドド(銃声)」というタランティーノのメッセージが聞こえてきそうな映画でした。
ナチ側にいた日本人にはアメリカ人のナチに対する激しい憎悪と反感はなかなか理解できないかもしれませんが、そんなことを抜きに頭空っぽにして楽しむことをお勧めします。
タマにはこんなのも
タランティーノ節!
いゃぁー
監督の映画への愛がひしひしと伝わるこの映画。おそらく今年一番の予感がします😚
まず冒頭から繰り広げられる
意味のない(しかし深い、そして痛快な、まぁこれこそタランティーノであるー笑)会話劇
まぁこれがファンにはたまりませんね。
いつ 事件が起こるのかハラハラしながら
居ても立っても居られないそんな感じ💦
一つ一つのシーンが
後になって連想される
そして、
単純かつ明解なストーリーではあるものの、
何か深みを感じさせる映像は
タランティーノ独特です。
パルプフィクションには少し劣るが、
後10年もすれば
同じ評価に値する作品になるはず?!ワラ
俳優陣は
まずブラピ
レイン中尉を熱演してます。(今までの作品以上に一般向けを意識してのキャスティングかなぁ??)
そして
何といっても
ハンス ランダ大佐役の俳優(名前忘れた。)
が最高😜😜
完全にこの映画で全ての俳優を 食ってしまう程の存在感、抜群の演技力でした💦
あと
メラニーローレンが
ムチャ美人 !
ラストの赤いドレスで壁にもたれかかっているシーンは おそらく
名シーンになるはず
と言ってもいい程💦
そして今回も
挿入歌のチョイスが抜群(パルプには劣るが、、)💦
まぁ全編を通して
興奮しっぱなし👊
次回作が楽しみ👆
見る価値あり!
グロさはタランティーノにとって、ただのお飾りであるので
ただグロいとは思わないで欲しい。
これもアリ
なんとも、挑戦的な映画です
映画監督自ら挑戦状を叩きつけてきました
面白くなかったら全額返金?
監督、なんともちょっと変わった作品をつくる
クエンティン・タランティーノ
主演も、本年度、洋画部門ではダントツ最下位級のバーンアフター・・・と同じ
ブラッドビッド
この挑戦を受けないわけにはいきません。
ルールを確認すると
「この映画は5章で構成されている
そのうち3章終了した時点(一時間程度)で
外に出て係員にいえば全額返金、その際アンケートに答える」
ということです。
おじさん途中退出する気満々でいきました
結果は・・・・・
退出しませんでした。
だって、3章終了時点って、起承転結の 「起」 くらいまでしかいってないんだもん
ずるいよ
ということで最後までいました(途中で出て行く人は誰もいなかった)
肝心の内容ですが
R15指定なだけにグロ感じのシーンが沢山あります
バットで殴り殺したり・・・
頭の皮剥いだり・・・
しかし、ストーリーと言いたい事は、しっかりとわかりました。
こんな作品も あり だと思います。
復讐のカタルシス
クエンティン・タランティーノの初戦争映画です。
ブラッド・ピット主演です。
うぅ~ん…今作で敷居を下げたのか上げたのか……
この映画…タランティーノ初体験の人には、少々ドギツイかもしれません。
エグさグロさがタラ映画史上№1です(実際、そのシーンでは客席から女性の悲鳴が聞こえましたw)
まあ、グロあってのタランティーノなんですがw
ブラピ目当ての女性客には災難だったかも…
それでも、面白さタラんことはありませんでしたよw
勿論、全額返金は求めませんでしたw
今回のタラは、オフザケ度が多少ナリを潜めた印象です(飽くまで多少)。
んで、率直に思ったのが、タラは円熟期に入ったのかなあと…静から動へのスイッチの切り替えがかなり絶妙なんです。
タラお得意のなっがい洒脱トークから、突如始まるジェノサイド。
とにかくこれの繰り返し…前作『デス・プルーフ』あたりで味占めたのか、それとも最初から持っていたのか…
だから和気藹々のバーのシークエンスにさえ、こっちは気が抜けない訳です。
堪りませんw
そこから紡がれていく女性の復讐…バスターズ達の殺戮…ナチス掃討作戦…
自分は、戦争映画のカタチを借りた“復讐劇”として、この映画を受け取りました。
当然、観客は復讐を誓うメラニー・ロラン扮するショシャナに感情移入していく訳ですけど(ブラピへの感情移入はちょっとw)、この復讐のテンションが終始貫かれてるもんですから、クライマックスに訪れる彼女の悲しい結末より、彼女が願っていた復讐が達成されていくシーンで、悲劇性よりむしろ奇妙なカタルシスを感じてしまうんです。
それで鑑賞後は何故か気分が爽快に……今迄、戦争映画で爽快になれただろうか??
タラの映画ってプロット自体はそんなにヒネったり、ドンデン返し的要素ってないんですけど、観せ方が他の監督と違うんですよね。逸脱してる。そこに魅了されるし、病み付きになる。
またまた次回作が楽しみです。
頭皮剥ぎシーンはトラウマになりましたがw
戦争アクションがなくて、史実もねじ曲げているところで、好みが分かれる作品ですね。
戦争映画なのに、戦闘シーンが殆どなく、ヒットラー暗殺計画を実行しようとするのに、その工作の過程で描かれるべきハラハラドキドキするようなバスターズとナチスの駆け引きもなく、余りにたやすく作戦を遂行してしまうところに白けてしまいました。
本作では、全編に渡って大胆に途中のシークエンスを省略する手法になっていて、スピード感はあるものの、都合良過ぎるように見えてしまうのです。
家族を虐殺されたションシャナが再登場するのは3年後の3章に入ってから。その時彼女はパリで映画館の館主として登場するのです。放浪のユダヤ人がナチスの占領下のフランスでいったいどのようなプロセスで館主となったのかは明かされませんでした。
またバスターズの戦闘的な活躍も紹介されず、2章の終わりには、すでに噂の部隊としてナチスから恐れられる存在となっていたのです。
『ワルキューレ』のような展開を期待していった人には、ガッカリするでしょう。もちろん数あるヒトラー暗殺もののなかで、唯一予想を裏切る本作ならではの面白さはあります。どれもこれも、暗殺ものが結末に近づくとつまらなくなるのは、観客がヒトラーの結末を知りすぎているからです。
だからといって歴史を勝手にねじ曲げていいものでしょうか。いえいえ、いいんですよ、創作であったとしても。でも創作ならば真実以上に、ホントらしく描かなくてはいけません。
常に暗殺の危険をはらんでいたヒトラーが、レジスタンスがうようよしているパリの小劇場に足を運ぶまでの過程とラストの展開は、余りに都合良すぎます。
まぁ、バスターズによって処刑され、最後に虐殺されるのがナチスになっているのが史実と逆になって、痛快ではあれます。
普通の映画ファンのの感覚では、評価は辛くなってしまいます。でも、映画通を自認されているような方にとって、タランティーノが本作に仕掛けたプライドやオマージュが読み取れるだけに、独りほくそ笑むような作品でしょう。
残忍だけどイカしているバスターズ軍団の描き方なんて、マカロニウェスタンそっくり。冒頭からして西部劇『アラモ』の主題歌だし、殺したナチスの頭を皮を剥ぐスプラッターな行為は、西部劇の世界だぁ!
B級映画の雄として、アンチハリウッドの心意気も健在。ブラビを主演させて、あたかもハリウッド戦争アクションに見せかけているものの、その他のキャストにはヨーロッバで活躍する無名な俳優を多数起用。セリフの多くも英語だけのシーンは少なく、4カ国語が入り乱れています。
実質的にはヨーロッパ映画としてしまうことで、ハリウッドだけが映画じゃないぞというタランティーノの叫びが聞こえてきそうです。
さらにラストシーンの劇場で流されるショシャナがナチスに復讐を語りかける映像には、映画が武器となる展開を通じて、映画が持つ力をアピールしているのだと感じました。
ところで本作のブラビの誇張気味の演技は、シリアスを越えた可笑しさを感じさせてくれます。『バーン・アフター・リーディング』など、同様なキャラでブラビが引っ張りだこなのも、単なる二枚目俳優で良しとしない彼の探求心のなさる業ではないでしょうか。
あと国際的には無名だけれど、ドイツのお茶の間では、ドラマ俳優として親しまれているクリストフ・ヴァルツのランダ大佐役はなかなかの怪演ですね。シャーロック・ホームズばりに、巨大なパイプをゆらゆらさせて、名探偵を気取っているところや、条件によっては敵方に内通してしまいそうな身の軽さをよく演じていました。
彼が裏の主役といってもいいくらいです。
ということで好みが分かれる作品。23日までは、全額返金もやっているので、とりあえず3章まで見てみてはいかがでしょう。今日試してみたら本当に返金されました。
よかった~!
タランティーノ作品は、最初の2作は好きで、(レザボアドックスとパルプフィクション)面白いなあと思っていましたが、その先はあんまり面白いと思いませんでした。今回の映画も、劇場で予告編を観て面白くなさそうだと思ったものの(笑)初日が1,000円の日だったので観に行きました♪
結果、とっても面白かったです!
私と同じように、最初の2作がお好きな方は楽しめると思います。
全然期待していなかったので、よけいに面白く感じたのかも...。
最初、秘密部隊の隊員がでてきたところで、なんかぱっとしない外見でへなちょこ
っぽかったのに、実際はみんな凄腕でびっくり(笑)
ブラピはワイルドで飄々としていてよかったです。
残酷なシーンもさらっとありますが、そんなにグロくはないです。
笑えるシーンもありますが、反ナチスのレジスタンスの悲哀も感じられて、結構
真面目なメッセージ性もあると感じました。
ナチスの高官達がみんな狡猾で細かくていかにもナチスらしくて愉快でした。
でも最後、その超狡猾なナチスの大佐があの結末で、ちょっと出来すぎかな。
フランスの若手女優さんが出ていますが、正統派フランス女優って感じで、映画
に華を添えています。劇中の映画館のスクリーンに顔が出てくるシーン、ほんとに
フランス映画っぽかったですよ。
ああ!切ないなぁ!
タランティ-ノ監督作品にしては、とても真面目に良く描けていたなぁと思った。主人公の少女の家族が冒頭シ-ンで皆殺しにされる序曲から、自分が戦火の中で
守ってきた映画館を炎上させる終曲がとても切なかった。思わず主人公のシィシャナに自分がシンクロしてしまった。ドイツ女優の演技も最高だったが、死に方がお粗末だったな。どうせ最後の大舞台を飾るなら、やはりシィシャナのように、華々しく散りたい。最後に、ブラッドは格好良い所は、殆どない完全な脇役でしたね。
プロパガンダ?
恐るべし、「ユダヤハンター」大佐
タランティーノ監督の作品って、意外にも「パルプフィクション」しか見ていない。
「キルビル」も観ていないな。
冒頭のシーンが長いので、ひょっとしたら・・・と、イヤな予感がした。
1シーンが長くて、また、ドイツ人の名前がよく覚えられなくて、ドイツ語&フランス語&英語が入り乱れて、疲れてしまい、途中眠くなってしまった。
でも、前半のフセンが、後半「ははあ~、こうなるのか・・・」と納得のストーリー。
会話で殺すってカンジ。いいな~。
好みがはっきり分かれる作品だと思う。
戦争コメディかと思っていたけれど、違った。
グロいシーンもあったけれど、まあ大丈夫。
ブラッド・ピット主演と謳われていて、彼は、飄々としていて、独特の喋り方の中尉を好演。
さすがだな~。
でも、そのブラピを食っちゃった人がいた。
ハンス・ランダ大佐を演じた、クリストフ・ヴァルツ。
ドイツ語はもちろん、フランス語、英語、イタリア語がペラペラで(ひょとしたら、日本語も??と思わせる)、礼儀正しく、キザで、冷酷で、人を小馬鹿にした態度は、バツグン。
美味しいというケーキを食べ残し、煙草を突っ込んで消しちゃうような人。
「ブラボー!!」と叫ぶ時の笑顔は、最高に良かったな~。
アカデミー賞、獲りそう。
エキセントリック
何と言ってもキャラクターが強烈です。
にこやかな笑顔と非道なほどの行動力を併せ持ち、殺しの仕事を忠実にこなしていく
“ユダヤ・ハンター”の異名を持つSSのハンス・ランダ大佐。
祖先にインディアンがいると豪語し、部下たちに“頭の皮を100枚集めて来い!”と命令する
アメリカ軍のアルド・レイン中尉(ブラッド・ピット)。
そしてレイン中尉の部下にはバットで殴り殺すのを得意とする男や
ナチス将校を何人も暗殺した元ナチスなど、相手を殺すのに容赦しない男たちが揃っています。
そんな彼らの繰り広げるシーンはあまりにもブラックで怖かったです
今までのタランティーノ監督お得意の直接的な暴力描写は影を潜め、
抑制された会話によるサスペンスです。。タランティーノのデビュー作「レザボア・ドッグス」や
「パルプ・フィクション」の頃を思い出させてくれる会話は、彼のファンとして大満足!
ストーリーもこれぞ劇画風・コミックタッチで、「キル・ビル」を遙かに超えたエキセントリックな
キャラクターのオンパレード。歴史を完全に無視した展開。理屈ではない楽しさがはじけてます。
でも、タランティーノ監督作品ですから、楽しさだけじゃなく、頭ははじける、皮は剥がされる、
血は飛び散る。なんでもありの、タランティーノの独創的な世界観が光ってます。
彼らしい瞬発的なバイオレンスやシニカルなユーモアももちろんあります。
エンドロールの頃には、この映画は笑ってよいのか?泣けるのか?と思ってしまいましたが、
独特な世界を是非自分の目で確かめてください!
面白くなかったら返金・・・ちょっと無理してるかも
寝ちゃダメ
ブラボー!
公開されたら?
長かった…
全161件中、141~160件目を表示