劇場公開日 2009年11月20日

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「極悪版刑事コロンボ対残虐無比の偽イタリア人」イングロリアス・バスターズ 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5極悪版刑事コロンボ対残虐無比の偽イタリア人

2009年11月28日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

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悲しい

知的

タラ監督初の戦争ものだが、相変わらず音楽センスもキャラ造形もキャスティングも絶妙!

復讐に燃えるメラニー・ロランは、華奢な身体にエネルギーが充満してる感じがカッコいい。あのきりっとした眼がいいですね。
彼女に恋するナチの英雄ダニエル・ブリュールも、哀れな純朴青年のまま終わるのかと思いきや……。
ブラッド・ピットの配役もドンピシャ! ナチ狩り以外何にも考えてないような明朗快活な残虐野郎っぷりやイタリア語に戦慄&爆笑。

だが、一番強烈なのは何と言ってもクリストフ・ヴァルツ!
彼が演じるナチ将校ランダ大佐は今まで観たことが無いタイプの悪党だ。低い背丈、柔らかい物腰、人懐っこい笑顔……。ナチの制服を着ている以外は危険な男には見えないが、不気味なほど鋭い洞察力と明晰な知能、そしてその狡猾さは、言うなれば極悪版刑事コロンボ。
登場するだけで映画の流れを変える抜群の存在感が素ン晴らしい。

娯楽アクション大作みたいに見える予告編は忘れるべきだろう。本作の最大の魅力は、ウィットに富んだ長い長い会話によって徐々に高まってゆく緊張感と、先読み不能&伏線だらけの上質な脚本にあると考える。あの見事なオチにゃ思わず唸りました。

浮遊きびなご
talismanさんのコメント
2020年7月26日

ブラピ、適役でしたね!単純明快!イタリア語場面は爆笑でした。そして、クリストフ・ヴァルツがヨーロッパのいいところと嫌らしいところ全部兼ね備えて最高でした!

talisman