劇場公開日 2008年3月1日

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ライラの冒険 黄金の羅針盤 : 特集

2008年2月26日更新

第3回:今後のファンタジー映画総括~ブームは、まだまだ終わらない?

Part.2~こんな企画も進行中!

前のページから続く

「ライラ」の監督クリス・ワイツにも別のファンタジー企画があるらしい
「ライラ」の監督クリス・ワイツにも別のファンタジー企画があるらしい

■「ダレン・シャン/奇妙なサーカス」 Cirque du Freak
~渡辺謙も出演!「ライラ」監督の兄が挑戦

世界のケン・ワタナベ、ファンタジーに挑みます 「ダレン・シャン1/奇妙なサーカス」 (小学館ファンタジー文庫)税込693円/小学館
世界のケン・ワタナベ、ファンタジーに挑みます 「ダレン・シャン1/奇妙なサーカス」 (小学館ファンタジー文庫)税込693円/小学館

主人公の少年と同名の作家が書く「ダレン・シャン」シリーズ全12作の第1作「奇妙なサーカス」の映画化企画は前からあるが、現在も続行中。かつてはワーナー・ブラザースが映画化権を持っていたが、ユニバーサル・ピクチャーズが入手。ダレン・シャン役は新鋭クリス・J・ケリー、主人公の親友役を「テラビシアにかける橋」のジョシュ・ハッチャーソン。その他の出演陣にジョン・C・ライリー、サルマ・ハエック、そして奇妙なサーカスのオーナー、Mr.トール役で渡辺謙の出演も決定している。監督は「アバウト・ア・ボーイ」のポール・ワイツ、脚本は「ボーン・スプレマシー」「ミスティック・リバー」のブライアン・ヘルゲランドを予定。08年2月に製作開始、08年に全米公開と言われているが、撮影はまだ始まっていない様子。

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■「エルリック・サーガ」 Untitled The Elric Saga Movie
~こちらもワイツ兄弟が興味津々!

「ライラ」撮影中のクリス・ワイツ 連続してファンタジーものを手掛ける?
「ライラ」撮影中のクリス・ワイツ 連続してファンタジーものを手掛ける?

先天性色素欠乏症の美貌の皇子エルリックと魔剣ストームブリンガーを描くマイケル・ムアコックのダーク・ファンタジー「エルリック・サーガ」の映画化を、「ライラの冒険」監督クリス・ワイツと、「アバウト・ア・ボーイ」では共同監督を務めたその兄ポール・ワイツが希望。2人で03年に製作、監督、脚本を手掛けたいと発言したが、その後の動きは見えない。原作者マイケル・ムアコックは映画化に乗り気で、エルリック役にはポール・ベタニーを希望しているとの噂も流れた。映画化権は米ユニバーサルが取得、72年に刊行開始した原作は正伝6巻と外伝5巻があり、ヒットすればかなり長いシリーズ化も可能なのだが、この監督兄弟の適性がどうかは「ライラの冒険」や「ダレン・シャン」で試される?

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■「セプティマス・ヒープ」 Septimus Heap Book One: Magyk
~ワーナーが「ハリポタ」の次に送り出すのはこれ?

ハリー・ポッター」のワーナー・ブラザース映画が07年に映画化権を入手した、もうひとつの英国産魔法ファンタジーがこれ。こちらの原作は、女性作家アンジー・セイジによる3部作。その第1作「セプティマス・ヒープ 第一の書 七番目の子」(邦訳本題名)は、7人兄弟の魔法使いの末っ子の、そのまた7番目の息子セプティマス・ヒープの物語。魔法とドラゴン、黒魔法使いに命を狙われる王女が登場する正統派ファンタジー。「プラダを着た悪魔」の製作総指揮を担当したカレン・ローゼンフェルドが製作に参加、監督やキャストは未発表だが、進展はさて。

■「ホビットの冒険」 The Hobitt
~ファンタジー映画の金字塔「指輪物語」の前章!

「LOTR」のイアン・マッケラン(左)は再び出るのか? 「ホビットの冒険」(岩波少年文庫) 税込756円(上巻)/岩波書店
「LOTR」のイアン・マッケラン(左)は再び出るのか? 「ホビットの冒険」(岩波少年文庫) 税込756円(上巻)/岩波書店

ロード・オブ・ザ・リング」の前を描く同名小説の映画化企画が進行中。ホビットのビルボがドワーフたちとドラゴンを退治に出掛け、指輪を拾うことになる。おなじみのガンダルフも登場する、ファン待望の1作。「ロード・オブ・ザ・リング」3部作の支払いを巡るピーター・ジャクソン監督とニューライン・シネマの抗争が一段落。全米配給はニューライン、他はMGMと配給も決まり、映画は2部作になるというところまで発表されたが、またも映画の収益を巡る抗争が勃発。トールキンの遺産を管理するトールキン財団がニューライン・シネマに映画の総収益の7.5%を要求。この訴訟が解決するまでは、映画化は進展しないのではないかと見られている。

ピーター・ジャクソンは本作については監督を辞退し、製作を希望。監督候補には「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロの名が上がったが、デル・トロのインタビューによれば「オファーされたらもちろん引き受けるけど、まだオファーされていない」とのこと。映画化までの道のりはまだ遠い?

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■「ザ・ストールン・チャイルド」 The Stolen Child
~Amazonが映画製作に進出!?

人気ファンタジー小説の映画化に目をつけているのは、映画スタジオだけではない。つい先日、映画製作に乗り出してきたのがインターネット通販サイト最大手のAmazon。キース・ドナヒューのファンタジー小説「盗まれた子供(The Stolen Child)」(日本未訳)の映画化作を製作することを発表した。Amazonが映画製作に進出するのは今回が初めてだが、これも映画化されると原作本がよく売れるのを何度も経験したせい? この物語のモチーフはヨーロッパ民話に出てくる妖精の取替え子。7歳のときに妖精に取り換えられた人間の少年と、妖精の少年が、それぞれの環境の中で自分は何者なのかを探していくというストーリー。脚本は「フィラデルフィア」のロン・ナイスワーナーが担当。全米配給は20世紀フォックス。監督、キャストはまだ発表されていないが、今後の動きに要注目だ。

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