ミスティック・リバー
劇場公開日:2004年1月10日
解説
「許されざる者」のクリント・イーストウッド監督がデニス・ルヘインのベストセラー小説を映画化し、幼なじみの男性3人の運命がひとつの殺人事件をめぐって交錯する姿を描いたミステリードラマ。ボストン近郊の小さな町。幼なじみのジミー、ショーン、デイブの3人の少年は、デイブが見知らぬ男に誘拐・監禁され性的暴行を受けた事件をきっかけに、次第に疎遠になっていった。事件から25年が経ったある日、ジミーの愛娘が遺体となって発見される。刑事となったショーンは捜査に乗り出すが、やがて捜査線上にデイブの存在が浮上する。3人の幼なじみをショーン・ペン、ケビン・ベーコン、ティム・ロビンスが演じ、2004年・第76回アカデミー賞ではペンが主演男優賞、ロビンスが助演男優賞をそれぞれ受賞した。脚本は「L.A.コンフィデンシャル」のブライアン・ヘルゲランド。
2003年製作/138分/アメリカ
原題:Mystic River
配給:ワーナー・ブラザース映画
スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る

- ×

※無料トライアル登録で、映画チケットを1枚発行できる1,500ポイントをプレゼント。
2022年8月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
クリント・イーストウッド監督独特の暗さと重さ溢れる作品。アカデミー賞主演男優賞(ショーン・ペン)、助演男優賞(ティム・ロビンス)を受賞。
ずっと前にたぶん1回観たけどあまり覚えていなかったので再度鑑賞。この物語の展開は、なんとなく「プリズナーズ」を思い出させるし、ジミーとその妻は、「ハウス・オブ・カード」のフランクとクレアを思い出させる。なんか、どっかで見たような…と思いながら見る場面が多かったかな。
でも最後のどんでん返しは、予想できなかった(見るの2回目なのに完全に忘れていた)。一体誰が犯人なのか、登場人物みんなが怪しく思えてくる、このハラハラドキドキ感。
子供のころのトラウマを背負って生きるデイヴの影や混乱を見事に表現しているティム・ロビンスの演技が光っていた。
重厚なサスペンスが観たいときにおすすめの映画。
2022年7月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
劇場公開時鑑賞、原作既読。
少年時代と今、刑事、容疑者、被害者の父という立場に別れた3人の描き方、真相の見せ方、対照的な容疑者家族と被害者家族、メインの事件に隠されていたことなど中々ポイントも多くて、映画化を知った時はまとめるの大変じゃないかと思った。それほど長いわけではないのに、あのずっしりとした読後感を映画で再現…はまず無理だから少しでも近づけるのか、と。
再度観てみたが、デイブだけ書きかけとか、過去をなぞるように車に乗るデイブとか、見上げる2人と下されるブラインドのシーンとか、旨味滲み出てる。ああ、好きー。そしてストーリーを混乱させることなく整理しつつ見せていく、脚本の手際が素晴らしい。アレかね、高いハードルであるほど素晴らしい結果出しちゃうタイプなのかね、ヘルゲランド先生は。
3人の好演に目が行きがちだが、対照的な行動にでるマーシャ・ゲイ・ハーデンとローラ・リニーも素晴らしかった。奥さん役より女房感あるローレンス・フィッシュバーンも。
もしもあの車に乗ったのがデイブ(だけ)じゃなかったら。
劇中何度か出てくるフレーズは、無意味な問いかけだろうか。
ショーンは捜査を続けると思う。そしていつか真相が明らかにされてほしい。そう願わずにはいられなかった。
2022年7月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
2003年。クリント・イーストウッド監督作品。原作・デニス・ルヘイン。
ジミー(ショーン・ペン)ショーン(ケビン・ベーコン)
デイブ(ティム・ロビンス)の3人は幼なじみ。
その3人がデイブの誘拐事件から25年後、ある事件をキッカケに再会します。
ジミーの19歳の長女ケイティが殺されたのです。
ジミーは繁盛する食料品を経営する子煩悩で敬虔な父親です。
しかし犯罪歴があり2年間の服役経験がある男です。
背中に黒い十字架のタトゥーを背負っています。
娘のケイティの恋人ブランドンを毛嫌いしています。
恋人の父親ロイは遠い昔の不良仲間で、ロイは行方不明。
ケイティの殺人事件をキッカケにして、パンドラの箱は大きく開くことに・・・。
ジミーの娘が殺された、その夜デイブは血だらけで帰宅したのです。
そしてケイティの事件を担当するのは、殺人課の刑事になった幼なじみのショーン。
恋人ブランドンの父親ロイとジミーの深い関係。
ロイはジミーの犯罪を警察に密告した相手。
ジミーの2年間の服役後、ロイは忽然と姿を消しているのです。
ジミーがどんな男か、薄っすらと浮かんで来ます。
ジミーはモンスター。怪物なのです。
背中の十字架のタトゥーは凶々しい。
(とても神を信じる者の印には見えない)
そしてひとりの不幸な少年。
25年前に警官を装う男の車に乗せられて、4日間の虐待を受けたデイブ。
デイブはこの事件を忘れることも、乗り越えることも出来ずに大人になった。
見た目だけは大男だけれど中身は吸血鬼に怯える少年。
映画のラストに驚きます。
ノー天気にパレードの喧騒と、見物するジミーと妻。
デイブを探すデイブの妻。
車からジミーに指で射殺の真似をして笑うショーン。
『罪と罰』
まるで神になった気で、自ら邪魔者を裁く男ジミーの『罪と罰』
神に愛され過ぎて『罰+罰+罰』の幸薄き男デイブ。
世の中は絶対的に不公平だ。
罪なきか弱者に不平等な災厄が課せられる。
それが「原罪」なら、デイブは可哀想過ぎる。
デニス・レヘインの原作で、ジミーは雑貨店のオーナーではなく、
ギャング、として描かれている。
罪が償われないラストが重くて切ない。
2020年。天災が全世界を覆いました。
神が存在するなら、そしてこれが人類への「罪への罰」だとしたら、
その「罰」はあまりにも過酷で容赦ない。
2022年6月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
それぞれの人生が最後まで噛み合わない重い内容。映像のせいか、重い内容でも重すぎないように観れる。
ラストは曖昧で微妙なまま終わってしまった。考えさせるためか、演出か、そうとはいえモヤモヤが残りました。