ゾンビ

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ゾンビ

解説・あらすじ

「ゾンビ映画」というジャンルを確立した、ジョージ・A・ロメロ監督による傑作ホラー。惑星から降り注いだ光線により、地球上の死者がゾンビとして復活した。その群れは生者に襲いかかり、噛みつかれた者もゾンビへと変貌、生ける屍たちは瞬く間に世界中を覆い尽くしてしまう。テレビ局員のフランと恋人スティーブン、SWAT隊員のロジャーとピーターはヘリコプターで脱出し、郊外の巨大ショッピングモールにたどり着く。モール内のゾンビを一掃し食料と安全を確保したものの、物資を狙う暴走族の集団に扉をこじ開けられ、ゾンビの大群までなだれ込んできてしまう。ゾンビ、暴走族との三つどもえの殺戮戦の中、生き残りをかけて奔走するフランたちだったが……。本作にはアメリカ公開版(127分)、ダリオ・アルジェント監修版(119分)、アルジェント版をもとに日本の配給会社が独自の編集を施した79年の日本初公開版(115分)、ディレクターズカット版(137分)といった複数のバージョンが存在。そのうち配信もソフト化もされておらず幻のバージョンとなっているのが115分の「日本初公開版」で、2019年11月には日本初公開から40周年を記念し、「日本初公開復元版」としてリバイバル上映される。

1978年製作/115分/R15+/アメリカ・イタリア合作
原題または英題:Dawn of the Dead
配給:ザジフィルムズ
劇場公開日:2019年11月29日

その他の公開日:1979年3月(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

4.0ハリウッドの娯楽映画のセオリーに逆らいまくった異様なリアリズムに目が離せなくなる

2025年3月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

怖い

興奮

Wikipediaによるとこの作品は80年代初頭にテレビ東京の木曜洋画劇場で2回放映されており、自分は小学生のときにそのどちらかを観ている。
恐ろしくスリリングな映画でテレビに釘付けになったことを強烈に覚えている。

子供時代に怖かった映画というのは今観るとさほどでもないことが多いのだが、この作品はそんなことはなかった。
小学生の頃に観たのと印象がほとんど変わらなかった。これはかなりすごいことである。

もちろん、特殊メイクなどのチープさはどうしても目についてしまう。
ジョージ・A・ロメロはこの作品の前に『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』という伝説的なゾンビ映画の傑作を撮っているが、そっちはモノクロ作品だったため、特殊メイクのチープさがさほど目立たなかった。

本作の青塗りゾンビのメイクは微妙と言えば微妙なのだけれど、その微妙さを補って余りあるのがCG作品では出せない手作りの生々しさである。
人間の目というのは我々が思っている以上に高精細なカメラであり、CG映像の微細な違和感に気づいてしまうことが多い。
CG映像と現実映像の溝はこれから先もどんどん埋まっていくことだとは思うが、CGのなかった時代、何をやるにも手作りと体当たりで表現するしかなかった時代の生々しい迫力を超える日が果たして来るのだろうか。

動物の臓物を使ったであろう食人シーンや、ゾンビが銃で頭を撃ち抜かれたり脳天を唐竹割りにされるシーンなど、今見てもショッキングでとにかく生々しい。特殊メイクアップアーティストのトム・サヴィーニの面目躍如たるものだ。
ちなみに彼はバイカー軍団のヒゲのサブリーダーとして出演して鉈をバンバン振り回しており、俳優としてもいい味を出している。

先程小学生の頃に観たのと印象が変わってないと言ったが、大人になった今だからこそ気づくこともある。

特に感じるのが、この作品がハリウッドの娯楽映画のセオリーからかなり外れた存在だということだ。
とにかく、作品全体を覆っている雰囲気が殺伐としていて暗い。

この作品には大きく分けてアメリカ公開版と、アジアやヨーロッパで公開されたダリオ・アルジェント監修版という二つの流れがある。
ダリオ・アルジェント監修版というのは、イタリアのホラー映画監督のダリオ・アルジェントがエンタメ寄りに編集したもので、日本で劇場公開されたものはこのダリオ・アルジェント監修版を元に、さらに日本独自の変更を加えたものである。

自分が今回観たのは日本で変更が加えられる前の大元のダリオ・アルジェント監修版で、このバージョンは音楽もイタリアのゴブリンというロックバンドの音楽が使われているのだけれど、この音楽がけっこう脳天気な感じでどうにも作品の殺伐とした雰囲気と合ってない。

アメリカ公開版を未見のためはっきりしたことは言えないのだけれど、前作の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の絶望感の漂う雰囲気から、本来のジョージ・A・ロメロ編集版がもっと暗いものであることは容易に想像がつく。

さらに、登場する4人の男女たちもいわゆるハリウッド的な美男美女ではない。
芝居はうまいのだが、どこにでもいそうな感じですごくリアルだ。

4人のうち2人の男はSWAT隊員であり、戦闘スキルもサバイバルスキルも持ってるのだが、特に公益のために行動するということはなく、ただ自分たちが助かるために行動するだけである。
それはこの2人だけでなく、残りの2人のテレビ局勤めのカップルも同じであり、彼ら4人はもちろんお互いを助けるために果敢に行動したりはするのだが、ハリウッド映画にありがちなヒロイズムや正義感とは無縁の存在だ。

そこにジョージ・A・ロメロの人間に対するシニカルな視点、リアリストの視点を感じる。

小学生の自分がテレビに釘付けになったのは、ゾンビに夢中になったわけではない。
いや、ゾンビももちろん怖いのだけど残酷シーンはほとんどカットされていたし、結局は作り物であり絵空事だというのは頭のどこかで理解している。

だが一方で、登場する男女たちの地味〜に普通な感じは子供心にも絵空事とは思えないようなリアルさがあった。
何か異常事態が社会に起こって本当にショッピングセンターに立てこもっている男女たちの生々しい姿を見ているような感じ。
その異様なリアルさに小学生の自分は目が離せなくなってしまったのである。

ハリウッドの娯楽映画のセオリーに逆らいまくった異質な作品であるが故に様々なバージョンが世に出回ることになってしまったのだが、今となってはジョージ・A・ロメロが貫いたその異質さがあればこそ、この作品が陳腐にも古臭くもならず後発のゾンビ映画の山のなかで一際高く聳え立っているのだと言える。

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共感した! 3件)
盟吉津堂

5.0今更何書きゃいいんだ!最高のゾンビ映画!

2024年11月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

怖い

興奮

会社の同僚に「吹雪さん、映画好きよね?どんなの観るの?」と聞かれて秒で「死霊のはらわた」と答えました。ドン引き。「え…?は…はらわた…?死…?ホラー…?」「ええ、平たく言えばゾンビ映画かな。面白いですよ。ゾンビ映画。作品ごとにゾンビの特徴があって、ノロノロゾンビからハイテンションゾンビ、踊るゾンビに燃料ゾンビ。ゾンビは自由です。私はゾンビになりたい。」「へ、へぇ…。そうなんだ…。」

小学生の頃から頭おかしい子として扱われていたので、こういうリアクションも慣れっこです。しかし、「ホラー映画が好き」と言った時と「ゾンビ映画が好き」と言った時の相手のリアクションの違いには悲しくなります。ホラーのサブジャンルとして確立されているゾンビ映画ですが、そのエンタメ性、汎用性の高さは素晴らしいもので、単なる悪趣味なグロ映画として片付けられたくはないのです。

さて、そんなゾンビ映画というジャンルを確立させたと言われているジョージ・A・ロメロのゾンビ3部作、その2作目に当たる本作。前作「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」からスケールアップした最高のエンタメ作品に仕上がっております。

ショッピングモールを舞台に繰り広げられるゾンビとの攻防には「人間の欲望」という一つのテーマが見え隠れします。生ける屍の生前の記憶が、無意識的に行動に反映されるという設定が面白い!ショッピングモールに群がるゾンビ達は消費社会の象徴とも言えます。

残虐描写は容赦なく、この点も前作からパワーアップしています。この作品、複数のバージョンが存在しておりまして、残虐描写がカットされているものもあるそうです。…は?そこカットしたらあかんのよ…。

音楽については時代が時代なので仕方ないかなといったところ。あまり怖さはありません。でもフルチ作品より全然いいです。

そしてストーリーの素晴らしさよ。ゾンビとの攻防、ショッピングモール内でのサバイバル、生存者同士の争い、感染の恐怖、社会風刺、それらを見どころたっぷりにまとめ上げています。ゾンビ映画にしては長めですが、まったく飽きさせない内容の濃さ。

何書きゃいいんだとか言いながら、結局色々書きました。正直、これほどの名作になると私のレビューなんざ参考にならないので書いてもしょうがないかなと思っていたのです。しかし、書かざるを得なかった。それほどの熱を本作から浴びてしまったから。

コメントする 2件)
共感した! 4件)
吹雪まんじゅう

4.00174 ワタシにはわかりません。

2024年8月27日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

1979年公開
のったーりまったーりする死人が人を追い詰める。
早よ逃げろ~
そっちに逃げるな~
まあ、ここは友人の映画評論家に出てきてもらいましょう。
いや、日本で至高のゾンビ評論家であり
バージョン違いでは世界有数の解説者!
いつか世に示すことがあるでしょう。
80点

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共感した! 4件)
NWFchamp1973

4.0ダリオ・アルジェント監修版

2024年5月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

数え切れない位観た映画。しかし全部自宅鑑賞で映画館では観たことは無い。
当時のアメリカの大量消費社会、前作と違ってカラーのゾンビ、アメリカ最大のショッピング・モールで撮影、人間怖い、物欲って凄く分かるって映画だ。
改めて突っ込み所が見えてきた。

スティーブンは「ヘリの操縦を教えて」「銃を置いてって」のフランに対してもっと優しくするべき。

ロジャーはトラックのエンジンを始動する時はドアを締めとけ。
ピーターは直ぐ側で見張るべき。

屋上からサポートするフランはスコープも無いのにライフルの腕前が凄過ぎる!(後に「車を使えばいいのよ」とか中々の活躍をする)

トラックで入口を固めるのにヘリコプターは必要無くて燃料の無駄遣いだったのでは? ここで無線機が入手できてたら良かったのに。

139分のバージョンが好きで数え切れない程に観たのはロメロ版、今作ダリオ・アルジェント版は2回くらいしか観てなかった。
何年かぶりに観たが、やはり「あのシーンが無い」と物足りない感想だった。

『ゾンビ』(Dawn of the Dead)にはロメロ監督の手がけた127分のアメリカ劇場公開版と、139分のエクステンデッド・エディション(ディレクターズ・カット版?)があるが 今作ダリオ・アルジェント監修版も有り、この3本が有名。
日本のテレビ版で宇宙線が地球に降り注ぐエピソードから始まるバージョンなんてのもあったらしく観てみたい。
マニアがロメロ版とダリオ版を繋げた特殊バージョンなんかは勿論見てないが必要無いかも?

ダリオ・アルジェント(1940年生まれ)
ジョージ・A・ロメロ(1940年生まれ)

ロメロは語る。「いろんなバージョンが出ているのは知ってるけど全部は観ていないし、どれがどれだかよくわからない。契約上ダリオ・アルジェントがヨーロッパの公開版の権利を有し、彼がカットするという条件だった。それは彼の方がヨーロッパの観客の好みを知っていて、僕のほうがアメリカの好みを知ってるからっていうことで、だから僕がアメリカ公開版をカットした。それがオリジナル版かと言われればそれかもしれないし、ダリオのカットしたものもあるし、僕が一番最初にオリジナルをカットしたものもある。だから何をもってオリジナルかというのはわからないし、、」
↑一部抜粋。

ただ今日コレクションのDVDを見比べるてみると、画角が4対3のダリオ・アルジェント監修版が映像の情報量が多くて、その上下を切ったのが139分のエクステンデッド・エディション版だった。

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ナイン・わんわん