ヴィム・ヴェンダース
ドイツ・デュッセルドルフ出身。ミュンヘン大学で映像制作を学び、映画評論家として活動後、70年に長編監督デビューを果たす。「都会のアリス」(74)、「まわり道」(75)、「さすらい」(76)の3部作で国際的な注目を集め、以降数多くのロードムービーを発表。「アメリカの友人」(77)を観たフランシス・フォード・コッポラ監督に招かれて渡米し「ハメット」(82)を監督する。しかしハリウッド式の製作方法やしかしコッポラ監督やハリウッド式の製作方法と折が合わず、ドイツに帰国。
米国での経験を反映させた「ことの次第」(82)でベネチア国際映画祭の金獅子賞を受賞した。カンヌ国際映画祭では「パリ、テキサス」(84)がパルムドール、「ベルリン・天使の詩」(87)が監督賞、「ベルリン・天使の詩」の続編「時の翼にのって ファラウェイ・ソー・クロース!」(93)が審査員特別グランプリを受賞。
「PERFECT DAYS」(23)は主演の役所広司にカンヌ映画祭男優賞をもたらしたほか、日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞、アカデミー国際長編映画賞にもノミネートされた。ドキュメンタリーにも定評があり、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」(99)、「Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」(11)、「セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター」(14/ジュリアーノ・リベイロ・サルガドと共同監督)がアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞にノミネートされている。