樹木希林
1961年から文芸座に所属し、悠木千帆の名で活動を始める。66年に文芸座を退団した後は、TVドラマ「時間ですよ」(70~75)や「寺内貫太郎一家」(74~75)、「ムー」「ムー一族」(77~79)などでお茶の間の人気者になる。77年、樹木希林へ改名。個性派女優としてTVドラマや映画、CMで活躍する。映画では、「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(07)で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、「悪人」(10)で同最優秀助演女優賞を受賞。晩年は是枝裕和監督作の常連となり、「歩いても 歩いても」(08)、「そして父になる」(13)、「海街diary」(15)、「万引き家族」(18)などに出演した。私生活では、73年に結婚したロックミュージシャン内田裕也とは長らく別居生活を続けながら離婚には至らず、その風変わりな夫婦関係でも知られた。長女・内田也哉子は俳優・本木雅弘を婿に迎え、孫の内田伽羅とは映画「奇跡」(11)や「あん」(15)で共演。08年に紫綬褒章、14年旭日小綬章を受章した。13年、「わが母の記」(12)で日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞に輝いた際、受賞スピーチで全身ガンを公表。その後も映画に出演し続けたが、18年9月、75歳で永眠した。