「あぶない刑事」は永久に不滅です! 舘ひろし&柴田恭兵「さよなら 丸の内TOEI」に揃い踏み
2025年6月21日 20:24

今夏閉館する東京・有楽町の映画館「丸の内TOEI」で6月21日、「あぶない刑事」シリーズ3作品が上映され、主演したタカ役の舘ひろしと、ユージ役の柴田恭兵が舞台挨拶に立った。ふたりが同館の壇上へ上がるのは、2024年6月5日に実施された「帰ってきた あぶない刑事」の大ヒット御礼舞台挨拶以来1年ぶり。“ラストショータイムin丸の内TOEI”と銘打ち、不朽の名コンビから客席に「これからもずっと、東映の映画を応援してください」(舘)、「丸の内TOEIは閉館してしまいますが、我が『あぶない刑事』は永久に不滅です!」(柴田)と、熱いメッセージが送られた。
即完売となった客席に加えて、劇場の外にも多くのファンが駆けつけ、猛暑を吹き飛ばす熱気に包まれた同イベント。舘は「思い出のある映画館。そして、『あぶない刑事』と柴田恭兵という俳優さんに出会たことで、映画人生は華やかなものになりました」としみじみ。柴田は、開口一番「あれ、こんなに狭かったかな?」と驚きの表情を見せ、「すごい倍率で、席をゲットした強運な皆さんですよね。まあ、この映画も運だけでやってきた映画なので(笑)、会いに来てくれてありがとう。僕たちも会いたかったです」と、ファンに感謝を伝えた。

劇場版第1作「あぶない刑事」が公開されたのが、1987年のこと。舘は「当時は、テレビシリーズを続けるつもりが『早く終わっちゃったな~』って。映画は、ちょっとめんどくさいかなって」。同年、当時所属していた石原プロモーションの石原裕次郎さんが亡くなり、公開のタイミングで「映画のチケットとパンフレットを持って、石原さんのお宅にお邪魔して、たくさんのお客様が来てくださったと報告した」と明かしていた。

一方、柴田は当時の東映社長・岡田茂氏との思い出話を披露。第1作公開時に「岡田社長に『柴田くん、この映画はよう分からん。ヒットするんかい』って言われて(笑)。僕も若かったので、カチンときて『社長に分かりやすい映画はヒットしません』って啖呵を切った」と照れくさそうに振り返っていた。

昨年公開の「帰ってきた あぶない刑事」も大ヒットを記録し、レジェンドコンビの人気は、いまも衰え知らずだ。舘は「この形は、恭さまが作ったもの。僕はしっかりした土台を作って、恭さまが素敵な建物を建ててくれた」と全幅の信頼。この言葉に対し、柴田は「舘さんとは、全然違うんですよ。テイストも女性の好みも(笑)」と語り、「アドリブもいっぱいあったし。リハーサルしてしまうと鮮度が落ちる。一発勝負が良かった」と、こちらも舘との深い絆と信頼関係に胸を張っていた。


1986年にテレビドラマの放映が始まると、あまりの人気ぶりに数多くの社会現象を巻き起こし、さまざまな伝説を作ってきた「あぶない刑事」シリーズ。軽妙なトークと激しいアクション、他の刑事ドラマとは一線を画すスタイリッシュでクールな世界観で数多くのファンを魅了し、愛され続けてきた“あぶ刑事”は、東映作品の中でも特にファンの多いシリーズ作品だ。この日は、劇場版第1作「あぶない刑事」(87)、第2作「またまたあぶない刑事」(88)、第3作「もっともあぶない刑事」(89)の3作品が上映された。
1960年9月20日に開業した映画館「丸の内TOEI」は、7月27日に閉館。現在、開催中のグランドフィナーレプロジェクト「さよなら 丸の内TOEI」は、期間中に「網走番外地」「仁義なき戦い 広島死闘篇」といった往年の名作から、「ONE PIECE FILM RED」「レジェンド&バタフライ」など近年の話題作に至るまで80タイトル以上を特集上映している。
6月28日には、「ビー・バップ・ハイスクール」が上映され、同作がデビュー作となった仲村トオルが舞台挨拶を行う予定。7月9日は「ドラゴンボール超(スーパー) スーパーヒーロー」が上映され、孫悟空・孫悟飯・孫悟天の声を担当している野沢雅子が舞台挨拶に登壇。“声優界の生ける伝説”が貴重なトークを繰り広げる。
さらに、7月12日には、丸の内TOEIがロケ地となった「【推しの子】 The Final Act」を上映。劇中劇「15年の嘘」の出演キャストを演じた櫻井海音、齊藤なぎさ、原菜乃華、茅島みずきによる舞台挨拶が決定した。7月15日は「バトル・ロワイアル」(監督:深作欣二)が上映され、主演の藤原竜也と、脚本を務めた深作健太が舞台挨拶に登壇。いよいよ、閉館へのカウントダウンが始まった「さよなら 丸の内TOEI」を盛り上げる。
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