「ラース・フォン・トリアー レトロスペクティブ2023」開催 日本劇場初公開&ディレクターズカット完全版を含む14作品
2023年5月18日 12:00

ラース・フォン・トリアー監督の最新作「キングダム エクソダス〈脱出〉」の公開(7月28日公開)を記念して、7月7日から「ラース・フォン・トリアー レトロスペクティブ2023」の開催が決定、併せてポスタービジュアルと予告編(https://www.youtube.com/watch?v=ilcoz5qvMRY)が披露された。
批評精神に溢れたテーマ、ベルイマンからカール・ドライヤーなど映画史に名を残す作品や文学からの引用、ホラー、メロドラマ、ポルノといったジャンル映画の新構築、実験的な撮影手法、知性と俗物性をバランス良く取り入れた挑発的な作風で知られる、デンマークの鬼才ラース・フォン・トリアー。回顧上映では、初期作の「エレメント・オブ・クライム」(1984)から最新作「キングダム エクソダス〈脱出〉」まで、39年間の軌跡を網羅した14作品がラインナップされている。
このうち「エレメント・オブ・クライム」、「エピデミック 伝染病」(1987)、「ヨーロッパ」(1991)、「奇跡の海」(1996)、「イディオッツ」(1998)、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(2000)、「ドッグヴィル」(2003)の7本は4Kデジタル修復版として蘇るほか、これまで日本では映画祭のみでしか上映されなかった「ラース・フォン・トリアーの5つの挑戦」(2003/ヨルゲン・レスと共同監督)、「ボス・オブ・イット・オール」(2006)の2本は日本劇場初公開となる。また、「ニンフォマニアック Vol. 1&Vol. 2」はその過激さゆえに日本公開当時にカットされた、Vol. 1とVol.2 合わせて計84分にも及ぶ未公開シーンが追加となったディレクターズ・カット完全版が日本初公開となる。

新作発表ごとにセンセーションを巻き起こすトリアー監督。その過激な表現を受け付けない人がいる一方で、熱狂的な支持者も多い。かつて、クエンティン・タランティーノは「ドッグヴィル」(2003)を “最高の脚本”として挙げたほか、ポール・トーマス・アンダーソンは「フォン・トリアーの鞄持ちなら喜んでする」と言い、マーティン・スコセッシは「奇跡の海」(1996)を90年代の映画ベスト10に挙げ、ジョニー・デップは「監督にオファーを待っていると伝えてくれ」とデンマークの雑誌インタビューで語ったこともあるほどだ。
近年は、自らの「鬱」体験や、カンヌ映画祭での失言による追放、パーキンソン病の公表など、荒波にもさらされてきた印象も強いが、それでもなおコンスタントに新たな試みに挑んだ作品を撮り続けている。既存の壁を突き破り、限界を突破する探究心と情熱、今だからこそ見えるトリアー監督の軌跡を体験できる貴重な機会となる。
「ラース・フォン・トリアー レトロスペクティブ2023」7月7日から、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほかにて期間限定公開。5月26日から特別鑑賞券<7回券>9100円(税込)の販売開始(当日券は1作品1900円)。特別鑑賞券劇場窓口購入者限定で「特製サコッシュ」(非売品/数量限定先着順/一部劇場を除く)付き。

「エレメント・オブ・クライム」【4Kデジタル修復版】(1984年/103分/デンマーク)
「エピデミック 伝染病」【4Kデジタル修復版】(1987年/106分/デンマーク)
「ヨーロッパ」【4Kデジタル修復版】(1991年/107分/デンマーク)
「奇跡の海」【4Kデジタル修復版】(1996年/158分/デンマーク)
「イディオッツ」【4Kデジタル修復版】(1998年/114分/デンマーク、スウェーデン、フランスほか)
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」【4Kデジタル修復版】(2000年/140分/デンマークほか)
「ラース・フォン・トリアーの5つの挑戦」【HDリマスター版】 ※日本劇場初公開(2003年/90分/デンマーク、スイスほか)
「ドッグヴィル」【4Kデジタル修復版】(2003年/177分/デンマーク、イギリスほか)
「マンダレイ」【HDリマスター版】(2005年/138分/デンマーク、イギリスほか)
「ボス・オブ・イット・オール」【HDリマスター版】※日本劇場初公開(2006年/99分/デンマーク、スウェーデンほか)
「アンチクライスト」(2009年/108分/デンマーク)
「メランコリア」(2011年/135分/デンマーク、スウェーデンほか)
「ニンフォマニアック Vol. 1」 【ディレクターズカット完全版】※日本劇場初公開(2013年/147分/デンマーク)
「ニンフォマニアック Vol. 2」【ディレクターズカット完全版】※日本劇場初公開(2013年/177分/デンマーク)
※上映スケジュールの詳細は、各上映劇場のホームページにて発表
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