「プライベート・ライアン」「ヒート」の個性派俳優トム・サイズモアさん死去 61歳
2023年3月6日 22:00

「プライベート・ライアン」をはじめとする数多くの映画で印象的な演技を残した米俳優のトム・サイズモアさんが3月3日(現地時間)、米カリフォルニア州バーバンクの病院で死去したことがわかった。61歳だった。バラエティなど米メディアが一斉に報じている。
ロサンゼルス市内の自宅で2月18日(現地時間)、脳動脈瘤により倒れ、その後緊急搬送された病院で集中治療を受けていたものの、医師から「回復の見込みはない」と断言されたことから、家族が生命維持装置を外す決断を下したという。代理人のチャールズ・ラゴ氏は、「大変悲しいことに、トム・サイズモアは双子の息子たちと弟に看取られ、静かに旅立ちました」とコメントしている。
米ミシガン州デトロイト出身。14歳の時、ロバート・デ・ニーロ主演の傑作「タクシードライバー」を映画館で見たのがきっかけで俳優を志すようになったというサイズモアさんは、大学と大学院で演劇を専攻し、1989年にオリバー・ストーン監督の「7月4日に生まれて」で映画俳優デビュー。「ハートブルー」「ハーレーダビッドソン&マルボロマン」(共に91)、「パッセンジャー57」(92)、故・トニー・スコット監督の代表作「トゥルー・ロマンス」(93)などの映画に脇役として出演したのち、オリバー・ストーン監督による問題作「ナチュラル・ボーン・キラーズ」(94)で“自称”連続殺人鬼専門家を演じて注目を集める。
翌95年には「ヒート」で憧れのデ・ニーロと共演を果たしたほか、「青いドレスの女」「ストレンジ・デイズ 1999年12月31日」などのヒット作に立て続けに出演。SFサスペンスホラー「レリック」(97)で映画初主演を飾った翌年には、第2次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦を題材に、極限状態に置かれた兵士たちの絆と生きざまを描いた巨匠スティーブン・スピルバーグ監督の戦争ドラマ「プライベート・ライアン」(98)でトム・ハンクス演じる主人公の右腕となるタフな軍曹を熱演。2000年代に入ってからも、「レッドプラネット」(00)、「パール・ハーバー」「ブラックホーク・ダウン」(共に01)、「ビッグ・トラブル」(02)など数多くのヒット映画に出演。
だが一方で、03年に当時の恋人へのDVで起訴され、有罪判決を受けたのをはじめ、05年には薬物検査をごまかそうとした罪で数カ月服役。07年にメタンフェタミン所持で再び逮捕された後も、長年にわたり薬物依存や暴力沙汰などの法的トラブルに悩まされ続けた。
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