「森田芳光 70祭 2022」始動! ニューヨークでレトロスペクティブ上映決定
2022年11月5日 10:00
森田芳光監督生誕70周年記念(没後10年)として、さまざまなハードルを乗り越え、ほぼすべての作品をBlu-ray化したボックスセット、記念本出版、ゆかりの劇場での特集上映を叶えた2021年。このほど、コロナ禍により延期になっていた海外でのレトロスペクティブ上映など、新たなプロジェクト「森田芳光 70祭 2022」が始動することがわかった。
1981年、「の・ようなもの」で商業映画デビューしてから41年、その後、邦画メジャーでの大ヒットを連発した森田監督。独自の表現でインディペンデント映画作家としてもその作風を残したが、惜しくも11年12月20日に61歳でこの世を去った。
リンカーンセンターのウォルター・リード・シアター(ニューヨーク)では「森田芳光レトロスペクティブ」を実施(12月2~11日)。計12作品を21回上映する予定だ。ラインナップは「の・ようなもの」「(本)噂のストリッパー」「家族ゲーム <4K デジタルリマスター版>」「ときめきに死す」「メイン・テーマ」「それから」「キッチン」「(ハル)」「失楽園」「39 刑法第三十九条」「黒い家」「間宮兄弟」(※「家族ゲーム」7回、「ときめきに死す」「(ハル)」「黒い家」が2回、その他8作品が各1回上映)。同プログラムは、増渕愛子とダン・サリバンが主催し、国際交流基金(JF)との共催で行われる。
国際交流基金(JF)は、日本映画を広く海外に紹介すべく、長きにわたって世界各国の映画専門機関と協力し、非営利での映画上映事業を行ってきた。森田監督は、80~90年代の日本映画史をかたちづくるさまざまな潮流を担ってきたといっても過言ではない重要な存在。日本での評価・知名度ともに高く、近年、日本国内ではインテグラル上映が実現した。しかし「家族ゲーム」のように海外でも高い評価を得て公開された作品はあるものの、海外においては現在まで一度も特集上映が行われたことがない。その理由の一端は、昨今の海外上映において必須となっている字幕を含めたデジタル上映素材がほぼ存在しないこと。企画「知られざる日本映画:森田芳光監督」では、素材の整備から着手している。なお、同事業は、当初令和2年度の実施を想定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて延期していた。
日本国内では、11月9日~12月2日、大阪シネ・ヌーヴォにて、「ライブイン茅ヶ崎」「家族ゲーム」「それから」「悲しい色やねん」「キッチン」「未来の想い出 Last Christmas」を上映。 11月19日「それから」(13時55分~)上映後には、孫家邦(リトルモア代表、映画プロデューサー)、加藤基(「森田芳光全映画」編集)、堀口正樹(監督、元森田組助監督)、11月27日「未来の想い出 Last Christmas」(13:30~)上映後には、ライムスター宇多丸(ラッパー、ラジオパーソナリティ、「森田芳光全映画」編著)、三沢和子(映画プロデューサー、「森田芳光全映画」編著)によるトークイベントが行われる。
東京・新文芸坐では、12月17日「それから」(上映:10時30分~、トーク:13~14時)、「そろばんずく」(上映:14時30分~、トーク:16時40分~17時40分)、12月18日「未来の想い出 Last Christmas」(上映:10時30分~ トーク:12時50分~13時50分)、 「(ハル)」(上映:14時20分~、トーク:16時40分~17時40分)をお披露目。トークイベントには、ライムスター宇多丸、三沢和子、現場スタッフ他の登壇を予定している。
なお、23年は、シネ・ヌーヴォと新文芸坐に加え、ミッドランドスクエアシネマ名古屋、福山駅前シネマモード、パリ、ソウルほかでの作品上映を予定している。
三沢和子(ニューズ・コーポレイション/森田芳光事務所)のコメントは、以下の通り。
フォトギャラリー
関連ニュース
イザベル・ユペール「謎が残っているからこそ想像力が働く」 「不思議の国のシドニ」日本で撮影の愛と再生の物語、意外性あるラブシーンにも言及
2024年12月15日 15:00
映画.com注目特集をチェック
時代は変わった。映画は“タテ”で観る時代。
年に数100本映画を鑑賞する人が、半信半疑で“タテ”で映画を観てみた結果…【意外な傑作、続々】
提供:TikTok Japan
年末年始は“地球滅亡”
【完全無料で大満足の映画体験】ここは、映画を愛する者たちの“安住の地”――
提供:BS12
【推しの子】 The Final Act
【忖度なし本音レビュー】原作ガチファン&原作未見が観たら…想像以上の“観るべき良作”だった――!
提供:東映
オススメ“新傑作”
【物語が超・面白い】大犯罪者が田舎へ左遷→一般人と犯罪、暴力、やりたい放題…ヤバい爽快!!
提供:Paramount+
外道の歌
【地上波では絶対NGの“猛毒作”】強姦、児童虐待殺人、一家洗脳殺人…安心・安全に飽きたらここに来い
提供:DMM TV
全「ロード・オブ・ザ・リング」ファン必見の伝説的一作
【超重要作】あれもこれも出てくる! 大歓喜、大興奮、大満足、感動すら覚える極上体験!
提供:ワーナー・ブラザース映画
ライオン・キング ムファサ
【全世界史上最高ヒット“エンタメの王”】この“超実写”は何がすごい? 魂揺さぶる究極映画体験!
提供:ディズニー
映画を500円で観る裏ワザ
【知らないと損】「2000円は高い」というあなたに…“エグい安くなる神割り引き”、教えます
提供:KDDI
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。