失楽園

劇場公開日:1997年5月10日

解説・あらすじ

渡辺淳一のベストセラー小説の映画化。出版社に勤務する久木は突然、閑職である調査室行きを命じられる。これまでの人生に虚無感を覚え始めた彼の前に凜子という美しい人妻が現れ、情事を重ねるように。やがて彼らの仲は、久木の妻、凜子の夫、そして久木の会社にも知れることになる。世間から孤立し、愛を深めていく久木と凜子が辿り着いた場所とは……。失楽園という言葉が流行語大賞に選ばれるほどのブームを呼んだ。

1997年製作/119分/R15+/日本
劇場公開日:1997年5月10日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第21回 日本アカデミー賞(1998年)

受賞

主演男優賞 役所広司
主演女優賞 黒木瞳

ノミネート

監督賞 森田芳光
脚本賞 筒井ともみ
助演男優賞 寺尾聰
助演女優賞 星野知子
音楽賞 大島ミチル
新人俳優賞 木村佳乃
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(C)1997 「失楽園」製作委員会

映画レビュー

2.5 感情移入はできなかった

2025年12月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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nayuta

2.5 “トレンディ”な心中もの? それがすべて、の一点突破にズッコケる

2025年10月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今さら初見の『失楽園』。冒頭から何度も映し出される「駅ホームで電車を待つ二人」を見てズッコケた。不倫カップルは、誰に見られるか分からない公の場で、あれほど大っぴらに手をつないだりはしないだろう。トロフィーガールに浮かれるアホな男はさておき、少なくとも女性の方はもっと用心深いものだ。ましてや既婚女性なら。原宿駅の愛ちゃんと錦織クンじゃないんだから(古い話でスミマセン)。

次におやっ?と思ったのは、序盤に描かれるホテルでの情事の撮り方。白黒映像やハンディ撮影などのショットで細かく刻んだシーンは、まるで監視カメラか盗撮ビデオのよう。これって誰目線なのかと引っかかった。観客の眼差しを覗き趣味にとどめるというか、二人の関係性にまっすぐ向き合わせたくないのかと勘ぐりたくなった。

そうこうするうちに、この監督はもしや「列車」や「女性」を魅力的に撮れないのでは、と疑念まで湧いてきた。これは映画として致命的。森田監督は鉄道マニアだったらしいが、御茶ノ水駅付近の聖橋から撮ったらしきショットはぱっとしないし、黒木瞳さんのアップも映えない。

そこでキモチを切り替えて、物語を見ていくと、肝心の「二人が最初に惹かれたきっかけ」がきわめて曖昧にしか描かれない点に疑問を抱く。ヒロインの後ろ姿に見惚れて相合傘でトキメイタ、とか小学生の初恋物語でもあるまいし。

本作の製作サイドは当初、成瀬巳喜男監督の『浮雲』をイメージしていたらしいが、「究極の腐れ縁」を扱った傑作と本作の主人公たちとでは大きな隔たりがある。むしろ、1950年代のダグラス・サーク作品や溝口健二監督の『近松物語』などから「社会通念を逸脱する人間行動の不可解さ」に意味を与えるような眼差しを学び、本作に反映してほしかった。
そもそも、この「きっかけ」のシーンも含め、やたらと時制を入れ替える脚本構成が腑に落ちない。もしや話自体の凡庸さをごまかすためだったのではないか。

腑に落ちないといえば、自死に至る動機もナゾだ。心中を考えるほど精神的あるいは社会的、経済的に追い詰められた気配もない。劇中、役所広司たちは「阿部定」の名を口にするが、『愛のコリーダ』の時代と平成の泰平とは社会の閉塞感の「質」がまるで違う。あるいは制作当時の「トレンド」にのっかって、あっちの相性がピッタリなこの時この瞬間を永遠に封じ込めたかった、とか? しかし、その果てに鈴木清順の浪漫三部作みたいな対面座位のショットを見せられてもね…。たとえば、成瀬作品や近松の浄瑠璃のように、カネと情に振り回され社会からはじかれていくとか、もう少し納得できる展開を目ざせなかったものか。

仕事で干された途端、不倫に走ろうとする。ソレが火遊びであれ本気であれ、ほがらかに溺れる男のバカさ加減といったら。結局のところ、通夜の晩にカラダを求めてくるような男の身勝手さに終始つき合わされたという「腐れ縁」みたいな後味と、伊丹十三テイストな、あざとい「鴨とクレソン鍋」シーンのマズさが尾を引く作品であった。

なお、貶すばかりでは申し訳ないので、イイネと感じたところも加えておく。夫から興信所の報告書を突きつけられた黒木瞳がそれには目もくれず、2階の自室に去った夫に「今日はなにか洗濯物ありますか?」と階下から声がけするところ。このセリフはそう易々と出てくるものではない。なかなかヨカッタ。

以上、国立映画アーカイブの特集上映「映画監督 森田芳光」にて鑑賞。

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いたりきたり

3.0 不倫の美化

2025年6月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

黒木瞳が綺麗だから濡れ場が汚らしくないのが良かった。ビンタする場面が観たくて。不倫中の2人は全てを失っても、周りの人を傷付けても、2人だけの世界しか見えず、このような最後で終わる物語が昔から多くある。ドラマの高校教師を思い出した。

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まるりん

3.5 役所広司と黒木瞳が格調高く、W不倫の末路を・・。

2024年6月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

1997年作品。
監督・森田芳光。原作は渡辺淳一のベストセラー小説。

役所広司と黒木瞳が綺麗でした。
今やレジェンド俳優の役所広司と、黒木瞳も今も第一線で
全く老けない美貌を誇っている。
そんなお2人の若き日の思い出の映画。

W不倫のドロドロとか描かず、ひたすら惹かれ合い
会わずにいられない気持ちを、
ただただ美しく描かれてる作品でした。
役所の妻役の星野知子(珍しい)の夫を見る目が、冷たい。
「陰でこそこそ、何してるかお見通しよ」的な、
凍った空気を背中で雄弁に感じさせる。
「行ってくる」と声を掛ける夫に、
振り向きもせず、「いってらっしゃい」

結局、役所広司と黒木瞳は情死するのだが、
映画が終わり画面が真っ白になり、文字が書かれる。
「死体検案書」
その中身はとても書けない。
とてもショッキングな内容で、
そんなにも2人は性愛に溺れていたのか?
さすが医者の渡辺淳一の小説だ。
冷めた目で情死を生物学的に総括している。

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琥珀糖