女性戦士軍を描いた歴史アクションが首位! 「X エックス」前日譚など注目作続々【全米映画ランキング】
2022年9月21日 06:00
9月末に近づき、9月3週目の週末北米映画市場の興行成績はやや上向きとなり、上位10作品の週末3日間の興行収入は、この1カ月で最高の金額となりました。好成績を支えたのは、首位を獲得した、米ソニー・ピクチャーズ傘下のトライスター・ピクチャーズの「The Woman King(原題)」。週末3日間で興収1900万ドルを記録し、驚きの成功をおさめました。
歴史アクション大作「The Woman King」は、アフリカのダホメ王国(現在のベナン)を守る、「アゴジ」と呼ばれる女性だけの戦士軍の物語。「ブラックパンサー」に登場する、女性だけの親衛隊「ドーラ・ミラージュ」に、インスピレーションを与えたことでも知られています。黒人キャストを中心に、オスカー女優のビオラ・デイビス(「フェンス」)がナニスカ将軍を演じ、スム・ムベドゥ(ドラマ「地下鉄道 自由への旅路」)、ラシャーナ・リンチ(「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」)、ジョン・ボイエガ(「スター・ウォーズ フォースの覚醒」)らが出演。監督はジーナ・プリンス=バイスウッド(「オールド・ガード」)、プロデューサーはデイビスとキャシー・シュルマン(「クラッシュ」)、サウンドトラックはオスカー候補になったテレンス・ブランチャード(「ブラック・クランズマン」)が担当しています。
先週1位だった20世紀スタジオのホラー「Barbarian(原題)」は、2位にランクダウン。週末3日間の興収は630万ドルで、先週末と比べて37%減となりました。同作は、先週2位で、今週はトップ10圏外となったディズニーの「Brahmastra Part One: Shiva(原題)」の週末3日間の興収110万ドルを、大きく上回っています。
今週末は、「The Woman King(原題)」を含む新作4本がトップ10に登場。A24のホラー「Pearl(原題)」は3位に初登場し、週末3日間で興収312万ドルをあげました。同作は、今年公開された「X エックス」の前日譚で、殺人鬼の老婆パールの若き日の姿を描いています。「X」の製作中に密かに撮影されました。「X」に続き、タイ・ウェストが監督を務め、「X」「サスペリア」のミア・ゴスが出演しています。
ディズニーの「See How They Run(原題)」は4位にランクイン。舞台公演中の殺人事件を描くコメディミステリーで、サム・ロックウェル(「スリー・ビルボード」)、エイドリアン・ブロディ(「クリーン ある殺し屋の献身」)、シアーシャ・ローナン(「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」)というアンサンブルキャストが顔をそろえています。週末3日間の興収は、310万ドルを記録しました。
10位でオープニングを飾ったのは、ネオンの「Moonage Daydream(原題)」。デビッド・ボウイの公式ドキュメンタリーで、監督・編集はブレット・モーゲン(「COBAIN モンタージュ・オブ・ヘック」)、製作はモーゲンとビル・ガーバー(「アリー スター誕生」)が担当しました。週末3日間の興収は120万ドルで、劇場アベレージでは今週最高の金額となる7205ドルを記録しています。