【金曜ロードショー放送】「るろうに剣心 伝説の最期編」あらすじ・キャスト・ネタバレ解説
2022年9月9日 21:05
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佐藤健さんが主演し、大友啓史監督がメガホンをとった大ヒット映画「るろうに剣心」シリーズの「るろうに剣心 伝説の最期編」が本日9月9日午後9時から、日本テレビ系「金曜ロードショー」で放送されます。
この記事では「るろうに剣心 伝説の最期編」の主要キャストや、比古清十郎(福山雅治さん)の詳細、瀬田宗次郎(神木隆之介さん)の心情解説、7時間の映像を14分に編集した壮絶な製作秘話・トリビアなどをご紹介します。
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和月伸宏さん原作の人気コミックを、佐藤健さん&大友啓史監督のタッグで実写映画化した「るろうに剣心」(2012)の続編。原作屈指の人気エピソード「京都編」を基に、剣心と新たな強敵・志々雄真実との戦いを描いた2部作の後編です。主演の佐藤さんを筆頭に、武井咲さん、青木崇高さん、蒼井優さんらキャスト陣が再結集。前作に続き藤原竜也さん、神木隆之介さんらのほか、「龍馬伝」で大友監督や佐藤さんともタッグを組んだ福山雅治さんも出演。興行収入は43.5億円を記録しました。
日本征服を狙う志々雄を阻止するため、京都に辿り着いた剣心は、志々雄一派に立ち向かうが、志々雄自身は甲鉄艦・煉獄で東京へ攻め入ろうとしていた。志々雄に連れ去られた薫を助けるため、剣心は海に飛びこみ、ひとり岸に打ち上げられたところを、師匠の清十郎に拾われる。「いまの自分では志々雄を倒せない」と考えた剣心は、清十郎に奥義の伝授を懇願する。一方、剣心が生きていると知った志々雄は政府に圧力をかけ、剣心を人斬り時代の暗殺の罪で公開打ち首にするよう命じる。
原作:和月伸宏
エグゼクティブプロデューサー:小岩井宏悦
アクション監督:谷垣健治
脚本:藤井清美、大友啓史
撮影:石坂拓郎
照明:平野勝利
美術:橋本創
装飾:渡辺大智
録音:益子宏明、蓮田智一
編集:今井剛
音楽:佐藤直紀
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前作「京都大火編」のラストに登場した比古清十郎(ひこせいじゅうろう)は、天涯孤独となった幼い少年に「剣心」という名を与え、剣術(飛天御剣流)と生きる道を説くという、原作でも人気の高いキャラクターです。本作では、海を漂流し流れ着いた“バカ弟子”の剣心と再会するシーンから始まり、剣心から飛天御剣流の奥義を教えてほしいと頼まれます。
公開当時は、役柄は伏せられたまま、まず福山雅治さんの出演情報だけが先に発表されました。ティザーポスタービジュアルでは、砂浜に伏した傷だらけの剣心と、剣心の愛刀・逆刃刀を手に背後に佇む“謎の男”として下半身のみ登場。その後、役柄が発表されると大きな反響を呼びました。
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福山さんと佐藤さんは、公開当時同じ事務所の先輩と後輩という関係であり、「龍馬伝」以来の再共演となりました。イベントに登壇した佐藤さんは、福山さんの出演について「福山さんのラジオで(『るろうに剣心』の)『続編があるならぜひ出て下さい』と話していて、今回共演が実現し、口だけじゃない先輩の男気を感じた」と経緯を説明。さらに、「僕より激しいアクションもあり、難しいポジションだったと思う。全力でぶつかっても受け止めてくれる、器のでかい方です」と感謝を伝えていました。
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志々雄真実の右腕にして、十本刀最強の剣客である瀬田宗次郎は、剣心と互角の速さで抜刀術を操るだけでなく、唯一剣心の逆刃刀を折った、「るろうに剣心」ファンの中でも絶大な人気を誇るキャラクターです。親族からの虐待をやり過ごすため、常に“笑顔”で返すようになってしまったという悲しい背景があります。
宗次郎を演じた神木隆之介さんは、実写化を知る前から事務所に宗次郎が表紙の原作漫画を持参し、「なんか似てません? 実写化とかしないんですかね」と言っていたそうです。事務所スタッフから佐藤健さんが撮影中だということを知らされると、続編があったときのためにと「勝手に縮地(片足でリズムを刻むステップ)の練習をして役作りをしていました。瀬田宗次郎に一目惚れしていたので、出させてもらうことになって本当に幸せでした」と、自ら役作りを行うほど宗次郎に惚れ込んでいたと明かしています。
本作では前作に続き剣心と対峙しますが、敗北することに。「強ければ生き、弱ければ死ぬ」と志々雄に教えられてきた宗次郎ですが、剣心から「強さだけでは生けていけない」「一度や二度の戦いで真実の答えが出るくらいなら、誰も生き方を間違ったりはせん」と、真実の答えをこれからの人生で見出すよう説かれた結果、信じてきたものが崩れていき、これまでの“笑顔”を崩して泣き叫ぶ姿が描かれます。
宗次郎はその後「るろうに剣心 最終章 The Final」で再登場します。映画オリジナルの描写として、雪代縁(新田真剣佑)のアジトで、ウーヘイシン(音尾琢真)が剣心と戦わせるために呼んだのが宗次郎だったのです。剣心にリベンジするかと思いきや、宗次郎はウーヘイシンを裏切って剣心の味方となります。2人の共闘シーンも描かれ、シリーズファンにとっては胸アツの場面となっています。
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剣心の宿敵・志々雄真実役に挑んだ藤原さんについては、前作の解説記事(https://eiga.com/news/20220902/20/)でも紹介しましたが、本作でもその存在感は抜群。藤原さんは、澤田石和寛さんによる衣装デザインのもと約4カ月をかけて制作された特注のラバースーツを着用しています。
着物にもこだわり、蛇をモチーフにした「ミハラヤスヒロ」の生地を使用。撮影時はまず顔に特殊メイクを施し、その後で上半身、下半身、顔部分に分けて衣裳を装着するのに毎回、1時間ほどの時間がかかったそうですが、スタッフの協力を得ることで、最終的には5分に短縮。動きにくさなど不便はあったと思いますが、藤原さんはそんな裏側の苦労を感じさせず、志々雄を凄まじい迫力で演じています。
佐藤さんをはじめとする役者陣は、アクション監督・谷垣健治さんのもと練り上げられたアクションに挑戦しています。本作のクライマックスは7時間を越える映像素材が撮られたそうで、撮影を振り返った佐藤さんと藤原さんが「映画ができちゃうよね」と口をそろえるほどの濃厚なアクションとなりましたが、劇中ではなんど“14分”に凝縮されています。
佐藤さんは、このアクションシーンについて「実は14分のアクションシーンって長くて、普通はずっと見ていられないんですよ。でも、『るろ剣』は見ていられるアクションになっているからすごい。しかも、ほかのアクション映画では『今すごいことをしているぞ』とハイ・ロースピードで見せたり、同じことを何回も繰り返したりするところを、『るろ剣』はスッとやっている感じ。すごいことをすごいと見せない演出で、密度も含めて見たことがないものになっています」と語っています。
一方、藤原さんは剣心に加え、斎藤一(江口洋介さん)、四乃森蒼紫(伊勢谷友介さん)、相楽左之助(青木崇高さん)と豪傑4人を相手にすることに。「佐藤くん、伊勢谷くん、江口さん、青木くんでしょ。(撮影が始まったばかりで)先は長いし、こんな4人と戦うのはめんどくさいと思いました(笑)」と冗談めかしながらも、「隣で芝居している健くんなんか、この立ち回りのテンションを1年くらい持続しているからすごく素敵だと思ったし、『自分は不器用だ』と言いながら必死にアクション部についていく伊勢谷くんの姿勢を見ていると、感動的な部分もあって。大変なアクションだったけれど、みんな必死に乗り越えようとしていていい思い出です」と思い入れ深いシーンとなったようです。
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シリーズファンから「泣ける」と言われているシーンの一つが、駒形由美の最期です。由美は志々雄の愛人兼世話役であり、高橋メアリージュンさんが妖艶に演じています。志々雄を心から慕う由美は、最終決戦では身を挺して庇いに入りますが、剣心もろとも志々雄に突き刺され、「嬉しい、初めての戦いのお役に立てた」と喜びながら息を引き取ります。
実はこのシーンの撮影時、佐藤さんはあるキャラクターを思っているそうです。以下は「るろうに剣心 最終章 The Beginning」で、かつて剣心の妻だった雪代巴を有村架純さんが演じると発表された際のコメントです。
「パート1の撮影初日、鳥羽伏見の戦いで新時代の来訪を悟った時、志々雄真実が目の前で自らの愛する女性を斬殺した時、僕は剣心としての自分を見つめ直そうとする度に、巴を想い、深呼吸をして本番に臨みました」(佐藤健さんコメントより抜粋)
巴とのエピソードは10月21日放送の「るろうに剣心 最終章 The Beginning」で描かれますが、剣心が巴を思う内面を知ると、より胸に迫るシーンになっています。
・9月23日 「竜とそばかすの姫」(地上波初放送、本編ノーカット)
・9月30日 「アダムス・ファミリー(1991)」(リクエスト企画第5弾)
・10月7日 「アダムス・ファミリー2」(リクエスト企画第5弾)
・10月14日 「るろうに剣心 最終章 The Final」(地上波初放送、本編ノーカット)
・10月21日 「るろうに剣心 最終章 The Beginning」(地上波初放送、本編ノーカット)
(C)和月伸宏/集英社 (C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会
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