ジョン・カーペンターの特集上映記念 ヒグチユウコの「ザ・フォッグ」イラスト、VHS風パンフビジュアル披露
2021年12月30日 12:00

「ハロウィン」(1978)、「遊星からの物体X」(82)などで知られる“ホラー映画の帝王” ジョン・カーペンター監督の特集上映「ジョン・カーペンター レトロスペクティブ2022」を記念し、画家のヒグチユウコ氏が描き下ろした、「ザ・フォッグ」のイラストがお披露目。あわせて、VHS風デザインのパンフレットのビジュアルと詳細、カーペンターのファンを公言する青山真治監督ら著名人からのコメントも公開された。
SF・ホラー作品でカルト的な人気を誇り、多くの映画ファンに愛されるカーペンター監督。J・J・エイブラムス、クエンティン・タランティーノ、ロバート・ロドリゲス、エドガー・ライト、黒沢清、ゲームデザイナー・小島秀夫ら、そうそうたる面々が熱狂的ファンであることを公言している。「ジョン・カーペンター レトロスペクティブ2022」では、1981年の劇場公開から40年ぶりにリバイバル上映が実現する「ニューヨーク1997」、「ゼイリブ」(88)、「ザ・フォッグ」(80)を、初の4Kレストア版で上映する。

本企画にあわせ、「ミッドサマー」「ラストナイト・イン・ソーホー」などのイラストを手がけてきたヒグチ氏が、「ザ・フォッグ」のイラストを描き下ろした。「ザ・フォッグ」は、100年前の恨みを晴らすために、霧とともに現れた亡霊たちが港町アントニオ・ベイを襲う名作ホラー。ハル・ホルブルック(「ダーティハリー2」「大統領の陰謀」)演じるマローン神父が、金でできた十字架を険しい表情で抱えており、その背後に亡霊の姿が確認できる。霧で隠れ、はっきりとは見えない“得体の知れない者たち”も、色濃く、繊細な筆致で描かれている。ヒグチ氏は、「霧とともに現れる亡霊たち。そして不安を煽る印象的な音楽。魅力は随所にあるのですがどこを描くか、となった時真っ先に神父と十字架を選びました。ホラーの名作の絵を描くのは最高に楽しかったです」とコメントを寄せた。

あわせてパンフレットは、グラフィックデザイナー・大島依提亜氏がVHS風にデザインしたもの。80年代カルチャーの金字塔であるカーペンター監督の世界観を表現するため、80年代に主流だったビデオテープのデザインを採用。カーペンター監督の大ファンだという黒沢監督によるイントロダクション、映画文筆家でカーペンター研究家でもある鷲巣義明による映画のトリビアなどが収録されている。さらに上映される3作品について、「ニューヨーク1997」では「GANTZ」「いぬやしき」の漫画家・奥浩哉氏のインタビュー、「ゼイリブ」ではアイドルグループ「GO TO THE BEDS」のメンバーで、映画好きのテラシマユウカのコラムが紹介され、「ザ・フォッグ」ではヒグチ氏のイラストをポストカードとして封入。上映作品の写真をあしらったポストカード16点とセットで、上映劇場で販売される。


「ジョン・カーペンター レトロスペクティブ2022」は、2022年1月7日~27日、東京のヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺で3週間限定公開。スタンプラリーも実施され、上映3作品を全て鑑賞すると、VHS風ビジュアルの非売品ポストカードセット(数量限定)がプレゼントされる。なお12月31日には、ヒューマントラストシネマ渋谷で、3作品を一挙上映する年越しイベントも開催。詳細は、公式サイト(https://longride.jp/johncarpenter/)で確認できる。青山監督、バンド「never young beach」のベースで写真家の巽啓伍、アニメーション監督の渡辺信一郎のコメントは、以下の通り。
「ゼイリブ」が世界に発した予告(予言ではない)から三十三年が経過し、某駅通路でご存知だろう、現実はその予告通りのものとなった。我々はもうダメだ。だがもしこの現実を克服するヒントがあるとしたら、それもやはりカーペンター作品のどこかに隠されているはずではないか。だとしたら見なければならない、一刻も早く! それでなくともこういう王道の娯楽映画の火は消えようとしているのだ。消えていいわけがない。娯楽映画を救え! カーペンターを救え! なに? カーペンターは悠々自適に「ハロウィン」最新作の音楽を作っている!? それならそれでいい、それも見に行こう、そして娯楽映画の不滅を確認せよ!! こんな機会、十年に一度あるかないかだぞ!!!
外へ出れば無意識に目に飛んでくる広告、パンデミックに起因した錯綜する情報。受け取る言葉を疑って、正しさを自分で見つけるということ。ジョン・カーペンター作品、特に“ゼイリブ”のリバイバルは今、とても意味のあることかもしれません。
最近の映画が、とにかく長い。そして内容を詰め込みすぎで、見終わるとぐったり疲れてしまう。そもそも娯楽なのに人をぐったりさせるなんておかしくないか? そんな今こそ、カーペンターを見直すべきじゃないか? 今回の3本ともすべて90分台、娯楽映画はこうじゃなくちゃという長さ。そして余計なものは詰め込まず、的確でしかし充分に映画たりえるという彼のやり方を学ぶべきじゃないでしょうか。
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