降旗康男監督死去 元東映常務・坂上順氏も逝く
2019年5月27日 10:14

[映画.com ニュース] 昭和の日本映画界を牽引した“活動屋”が、相次いで他界していたことがわかった。故高倉健さんとのコンビで知られる降旗康男監督が、5月20日午前9時44分、肺炎のため都内で死去。84歳だった。また、元東映常務の坂上順さんが同18日午前1時8分、多臓器不全のため都内の病院で死去したことを東映が発表した。79歳。
名コンビが、そろって“健さん”のもとへと旅立った。「鉄道員(ぽっぽや)」「ホタル」などでタッグを組んだ坂上氏が18日、降旗監督が2日後の20日に死去した。
降旗監督は東京大学文学部を卒業した1957年、東映に入社。66年に「非行少女ヨーコ」で監督デビューを果たしている。健さんの「新網走番外地」シリーズなどを手がけ、男性ファンを熱狂させた。その後も「あ・うん」「居酒屋兆治」「夜叉」、そして健さんの遺作となる「あなたへ」など計20作で現場をともにした。降旗監督にとって、2017年の「追憶」(岡田准一主演、小栗旬、柄本佑共演)が遺作となった。

坂上氏は62年に東映に入社し、「ゴルゴ13」(73)でプロデューサーデビュー。これまでに手がけてきた主な作品は、「新幹線大爆破」「動乱」「鉄道員(ぽっぽや)」「ホタル」「剱岳 点の記」など。「はやぶさ 遥かなる帰還」では企画として舵取りをし、東日本大震災で壊滅的な打撃を受けた東北地方(岩手、宮城)に少しでも元気を届けたいと、主演の渡辺謙とともに報道陣を引き連れ現地へ入り、2日間で計9回の舞台挨拶を敢行するなど生粋の映画人として振舞う姿が記憶に新しい。
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