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パリの日本映画祭キノタヨ 観客が選ぶ最高賞に女性監督の3作品

2017年11月21日 15:00

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新世代から実力派までバラエティ豊かな日本映画を紹介
新世代から実力派までバラエティ豊かな日本映画を紹介

[映画.com ニュース]第12回目を迎えたパリの日本映画祭キノタヨが11月2日(現地時間)から18日間にわたって開催され、20日に閉会式を迎えた。今年のコンペティションは計10本。過去にキノタヨに選出されたことのある廣木隆一監督や荻上直子監督から、初長編を出品した石川慶監督、小森はるか監督ら新世代まで実力派が揃い、作品のジャンルもバラエティに富んだセレクションとなった。

観客投票によって決まる最高賞のソレイユ・ドール賞は、なんと3作品が同点数という結果になり、荻上監督「彼らが本気で編むときは」、西川美和監督「永い言い訳」、平柳敦子監督「Oh Lucy!」の3女性監督作に揃って授与された。

セレモニーに参加した荻上監督は、「フランスの方は河瀬直美監督が大好きと聞いていたからどうせ自分なんてダメだろうと思っていましたし(笑)、昨夜の上映が終わったあともしーんと静まり返っていたので、やっぱり受けなかったんだと、ほとんどべそをかきながらホテルに帰ったぐらいなので、こんな賞を頂いて本当に驚いています。とても嬉しいです」とスピーチし、会場を沸かせた。

西川、平柳両監督は、残念ながらセレモニーに出席できなかったものの、それぞれフランス公開が決定している作品だけに、本賞はプロモーションとしても抜群のタイミングと言える。とくに11月29日に公開の「永い言い訳」は、西川監督にとって初のフランス劇場リリース作品。映画祭前半にプロモーションを兼ねてパリを訪れた西川監督は、上映の際に登壇し観客の質問を受けた。その中には、「映画祭で2回観た。とても感動したのでDVDが出たらまた観たい」という観客もいて、西川監督は感無量の様子だった。

満場一致で最優秀映像賞に選ばれたのは、石川監督の「愚行録」。石川監督は、「この作品で賞を頂くのは初めてなので、とてもうれしいです。撮影監督のピオトル(・ニエミイスキ/ポーランド在住)にも連絡して喜びを分かち合いたいです」と笑顔で語った。

審査員賞にはこちらも高い評価で文句なく授賞が決まったという小森監督の「息の跡」。2011年の東日本大震災で、津波による大きな被害を受けた陸前高田で種苗店を営む佐藤貞一氏の姿を追う。チャーミングなキャラクターで観る者を惹きつける佐藤氏の姿を捉えつつ、独自の視点で震災の傷跡を見つめた姿勢が評価された。

映画祭側の統計では、今年は各上映の集客が昨年に比べ平均20パーセントも増えたそうで、大きな成功を収めた。実際に各上映を見ても、以前はどちらかというと在パリの日本人観客が多かった印象が、今回は半々、あるいはフランス人の方が多い作品もあり、ふだんはなかなか観られない日本映画に触れる機会として現地のフランス人にも定着し始めた印象がある。さらに本映画祭の特色として、パリでの上映後に地方を巡回するだけに、これをきっかけにフランスでの配給の足場を得られる可能性もあり、邦画関係者にとっても魅力的な機会と言えるだろう。(佐藤久理子)

ソレイユ・ドール賞:「Oh Lucy!」「彼らが本気で編むときは」「永い言い訳
最優秀映像賞:「愚行録
審査員賞:「息の跡

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