「深夜食堂」2015年1月に映画化　ドラマ第3弾も10月放送決定

「深夜食堂」は、第55回小学館漫画賞、第39回日本漫画家協会賞大賞を受賞した安倍夜郎氏のコミックを原作に、小さな食堂で繰り広げられる、ユーモラスで時にせつない人間模様を描いた人気ドラマシリーズ。09年に放送されたテレビドラマ第1弾は、放送文化に貢献した番組などに贈られるギャラクシー賞にも選奨されるなど、高い評価を獲得。11年には第2弾が放送された。原作コミックは、中国や韓国、台湾、香港などアジア各国でも人気で、台湾では舞台、韓国ではミュージカルになっている。

映画版は、ドラマシリーズの演出も手がけた松岡錠司監督がメガホンをとった。「ナポリタン」「とろろご飯」「カレーライス」という3つの料理を題材に、食堂「めしや」の1年間を、春夏秋冬の季節感もたっぷりに描き出し、これまで描かれてこなかった、小林扮するマスターの日常も垣間見えるという。

新宿ゴールデン街を思わせる、賑やかな町の路地裏にひっそりとたたずむ「めしや」を再現するため、300坪の倉庫の中に街並みのセットを組んで撮影。「東京タワー　オカンとボクと、時々、オトン」「舟を編む」「テルマエ・ロマエ」といった作品を手がけてきた美術監督の原田満生が細部までこだわり抜いたセットで、作品の世界観を広げた。また、作品のもうひとつの主役とも言える料理は、「かもめ食堂」やNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」で活躍したフードスタイリストの飯島奈美が担当している。

ドラマ版でもおなじみの常連客として、綾田俊樹、不破万作、松重豊、安藤玉恵、山中崇、宇野祥平、光石研らが出演。オダギリジョーも、ドラマ版とは異なる新たな役どころで登場するという。また、映画版のゲストとして、高岡早紀、柄本時生、多部未華子、余貴美子、筒井道隆、菊池亜希子、田中裕子という豪華なキャスト陣が、食堂に顔を見せる。

さらに、ドラマ版の第3弾「深夜食堂 3」も、10月からTBS・MBSほかで放送開始が決定。松岡監督と山下敦弘監督というこれまでのシリーズを支えてきた監督たちに加え、「私の男」がモスクワ国際映画祭で最優秀作品賞を受賞した熊切和嘉監督が、新たに演出陣に参加。高橋優が主題歌を担当することも明らかになった。