松坂桃李、石原裕次郎新人賞も謙虚な姿勢 まき子夫人が絶賛
2012年12月28日 18:06
4度目となる作品賞を受賞した「終の信託」の周防正行監督は、「覚悟をして作った作品で、もう1度背中を押してもらったようで新たなチャレンジをする勇気になる」と喜びのコメント。主演女優で妻の草刈民代から花束を贈られ、「身内なのではばかられますが、全身全霊を込めて臨んでくれた。女優・草刈民代さんにお礼を言いたい」と照れながら話した。
主演女優賞は12年ぶり3度目の受賞となる「北のカナリアたち」の吉永小百合。昨年の受賞者で同作の共演者でもある宮崎あおいが記念の楯、日活時代の盟友・渡哲也が花束を贈って祝福。吉永は「厳しい寒さの中での撮影だったので、いまだに解凍中です。皆で作り上げた作品なので、阪本順治監督、カメラマンの木村大作さんら皆に感謝したい。『ツナグ』のプロモーションでテレビに出られ、『北のカナリアたち』も面白いらしいと言ってくれた樹木希林さんにも感謝します」と笑顔をはじけさせた。渡も「仲間として非常にうれしい。小百合さんは美ぼうだけではなく、人として美しい」と称えた。
「あなたへ」で主演男優賞の高倉健は欠席したため、共演した「SMAP」の草なぎ剛が代理受賞。「賞をもらえるとしても、私には映画俳優しかできない。1本でも多くいい仕事に出合いたいので、今はそれを待っているところです」というメッセージを読み上げた。
「愛と誠」「るろうに剣心」で新人賞に輝いた武井咲は、真紅のロングドレスで登場。「すごく自由にのびのびとお芝居をさせてもらいました。スタッフ、共演者のおかげです。女優はいろいろなことができる仕事なので、いい役も悪い役もやれるようになれれば」と抱負を述べた。
石原裕次郎新人賞を射止めたのは松坂桃李。「ツナグ」「麒麟の翼 劇場版・新参者」の演技が評価されたが、「樹木さんには『若いうちに賞をとるものではない』と言われました。今までの自分への評価ではなく、これからもっといい仕事をしろという激励と受け止め日々精進していきたい」と気を引き締めた。
そんな真摯な姿に、裕次郎さんの石原まき子夫人は「品格があって、裕次郎さんと出会ったときの印象とよく似ている」と大絶賛。「指導した監督やスタッフが素晴らしくて、松坂さんのいいところをすべて引き出してくれた」とべた褒めだった。
他に監督賞は「鍵泥棒のメソッド」の内田けんじ監督、助演男優賞は「北のカナリアたち」などの森山未來、助演女優賞は「ツナグ」などの樹木、石原裕次郎賞は「あなたへ」、外国作品賞は「最強のふたり」がそれぞれ受賞した。
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