マトリックス レザレクションズのレビュー・感想・評価
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世界観にそぐわないメタと懐古趣味
マトリックス(1999年)は、斬新な世界観のインパクトで観客を殴りにくるタイプの映画だ。それは裏返せば、同じ世界観の中で続編を作る限りは、最初の作品を超えるインパクトを生むのは難しいということにもなりはしないだろうか。
なお、前情報で本作は1作目の続きだと見たような気がするが、実際は過去3作全てを踏まえた内容だ。
初作へのオマージュとも言える冒頭のシーンはちょっとわくわくした。が、その後過去作の映像のインサートがあまりに多く、本筋の展開も初作の筋立てに足並みを揃えるように進んでいくので、だんだん退屈になってきてしまった。
ネオの仮想世界での職業がゲーム開発者で、マトリックスはトーマスの作ったゲームということになっていて、そのゲームについて開発会社の同僚達が過去作を揶揄するようなメタ的会話を交わすシーンは、どういうスタンスで聞いていいのかよく分からなかった。業界への皮肉?前作までのシリーズへの自虐?シリーズが好きで観に来ている人が多いと思うんだけど。
別のシーンで、過去作で見たようなおっちゃんが「スピンオフで待ってるぜ」とか何とか言っていたのもそうだ。笑うところだったのだろうか。
私の中では、マトリックスは独特の骨太な世界観を前面に打ち出すことで見る者を驚かせてほしい作品で、現実世界を思い出させるようなメタ諷刺は似合わない。かえってスクリーンの彼我であることが意識にのぼってちょっと冷めるのだ。
エンドロール後におまけ映像を付けるという手法も、マトリックスの世界観にそぐわない。
キアヌ・リーブスは昔から大好きで、50代になった現在の彼も若い頃と変わらないスマートさと、年齢を重ねて新たに備わった渋い魅力があると思っている。
そんな私が見ても、旧作映像のインサートてんこ盛りだったせいか、はたまた1週間前に初作のリバイバル上映でピチピチのキアヌを見たせいか、やっぱキアヌ年取ったなあ……という部分が悪目立ちして見えた。アクションは他の作品でも色々やっているだけあって彼の年齢にしては十分すごい。しかしそのアクションも話が進むにつれかめはめ波的な技が多用されるようになってゆき、単調さが目についた。
ラナ・ウォシャウスキー監督は、両親と友人の死をきっかけにネオとトリニティを甦らせることを思い立ったそうだ。妹のリリーは、喪失感から過去の作品に立ち戻ることに気が進まなかったのが降板理由のひとつだったという。こういった動機が正解だったかは作品の出来次第だが、本作の感触を踏まえると何だか後ろ向きな印象になってしまう。
とは言え、キアヌ好きとしては彼をたっぷり拝めたことと、猫のデジャヴの出番が多かった点はよかった。久しぶりにマトリックスの新映像を見て、どこか懐かしい気持ちにもなった。
本作のテーマや作品の特長を考えると、過去を懐かしむような感想が出てくるのは致命的なのかも知れないが。
ビジュアルの更新はしていないがテーマは深化した
かつて映像表現を更新したシリーズの復活ということで、第一の興味は新たなビジュアルイメージを創出可能かという点だった。この点については、少し残念だ。かつて『マトリックス』が生み出した表現は、今やハリウッドに限らず、当たり前のものになった。当たり前を作ったからすごいのだが、それを自ら更新することは、やはり至難の業なのだろう。
しかし、テーマを深化させることには成功している。前シリーズは、仮想世界と知らずに生活していたトーマス・アンダーソンが救世主ネオとなって、機械に支配される人間を解放に導くという物語だった。現実には人間の文明は滅んでおり、地獄のような様相だった。機械の支配から逃れても、そもそも人類に明日はあるのか怪しいほどにディストピアだった。一方、仮想世界の中は楽しそうなのだ。それでも、そこから人は機械の支配から自由になるべきと説いたのが前3部作だとすれば、今回は仮想世界の中で上手く生きていくにはどうすべきかを説いている。現実の方が無条件に大事だと言い切れない時代になっている。と言うより、多くの人が仮想世界に生きることを選べば、もはやそれが現実の世界になってしまうのではないか。むしろこの結論の方がこのシリーズにはふさわしい。バレットタイムなど、数々の斬新なイメージは、そこが仮想世界だからこそ実現できた表現なのだから。
むかし見た、新たな夢を見ているような感覚
映画館のロビーや客席で方々から「20年」という言葉が聞こえた。月日の流れるのはあっという間。しかし我々を今なお支配するのは、一作目のネオのように、PC画面を見つめながら奇跡が起きるのを待ち続ける感覚だ。ならば「レザレクションズ」はそんな20年後を生きる我々に向けた新たな処方箋といったところか。登場人物は歳を重ね、すっかり境遇が変わった者、あまり変わらず佇む者、容姿の変貌した者、さらにあの頃を知らない新世代まで集っている。彼らが一丸となって今一度、何かの力を信じようとする様は、かつてのような革命的なビジュアルに遠く及ばないものの、セリフやアクションには記憶を刺激するデジャブが散りばめられていて、単なる楽しさを超えた気づきや感慨がある。我々はこの映画を通じて20年前を再訪、検証しつつ、いまの自分の置かれた状況や感覚すらアップグレードしうるのかも。すべては「マトリックス」だからこそなしえる業だ。
「どれだけ深く考察をしたいか」で大きく評価が分かれそうな「名作」の❝復活❞。「マトリックス」の本質は「エヴァンゲリオン」と同じ。
ネタバレ厳禁作品なので、「見方」と「大枠」だけを書きます。
1999年に公開された「マトリックス1」は、とにかくセンスが良く、まさに映画史に残る革命的な1作品であることは間違いないでしょう。
本作は「1作目の続編」的な前情報もありましたが、ライトに見ると、あながちそれも間違っていないのかもしれません。
ただ、劇中に「マトリックス2」「マトリックス3」の映像や登場人物等も出てくるので、最大限に楽しむのであれば、過去の3作品を見た上での方が良いと思います。
❝そもそも「マトリックス」がどのような作品なのか❞が示されている「マトリックス3」の背景を知った上で成り立っているのが本作だと言えるからです。
「マトリックス」は「エヴァンゲリオン」のような❝繰り返し❞の物語という本質を押さえておくことも重要です。
(ちなみに、個人的な前3作品の評価は「マトリックス1」はパーフェクト、「マトリックス2」「マトリックス3」は失速、というイメージでした)
ラナ・ウォシャウスキー監督の「日本愛」が本作でも随所に見られ、そういった意味でも私は本作は好きです。
アクションもネオの覚醒に合わせ進化していく過程が良く表現できていますし、予告編でのシーンも全体の流れで見ると、よりしっくりきます。
最後のエンドロール後に短めの「オマケ映像」があります。
これは表面的に見ると「蛇足」に見えてしまうかと思います。
しかし、
「ラナ・ウォシャウスキー監督はユーモアセンスが乏しいな」と切り捨てるのか、
「現在のハリウッド映画の状況を揶揄した表現」と見るのか、はたまた
「❝エンドロール前のシーン❞によってマトリックス内の世界における、その後の変化を見せている」
と見るのかによって作品の評価が大きく分かれるでしょう。
このように本作は観客に委ねられた面の強い作品と言えます。
相変わらずの面白さ
導入部分は少し長く感じましたが、途中からはマトリックスの世界観に引き込まれていました。
正当な続編ではないという声も聞いていましたが、思ったより全然ちゃんと続編じゃん!って思いました。面白かったです。
三部作の続編にしては少し物足りないかなぁ
マトリックス レザレクションズ3.3
僕は、マトリックスはめちゃくちゃ好きなんです
本作はマトリックスレボリューションズの続編ですが、相変わらずウォシャウスキー姉妹(ラナ&ラリー・ウォシャウスキー姉妹)(兄弟)(ラリー&アンディ・ウォシャウスキー兄弟)監督の映画かと思いましたがこれが姉のラナ・ウォシャウスキー(ラリー・ウォシャウスキー)監督のみらしいですね
やっぱりマトリックスは難しいですね〜
脚本的にはよくできていると思いますが、一番残念と思ったのが、一部の俳優が違うことです
ネオはいつも通りのキアヌ・リーブス
トリニティもいつものキャリー=アン・モス
ですが、モーフィアスとエージェント・スミスの俳優が違く
モーフィアスがローレンス・フィッシュバーンでなくなり
エージェント・スミスがヒューゴ・ウィーヴィングじゃなくなっており、最初のシーンなどが分かりにくくなっており残念でしたが新たな俳優も演技が上手で良かったですし、内容的には面白いのでおすすめです
マトリックスの新作!?
そりゃわくわくしちゃうよね、見る機会なかなかなかった、なにしろ1からの話ほとんど忘れてる
1はめちゃくちゃ面白い!記憶
2もまあまあ、3は、んー?だったような感情の記憶
今作は予習する元気もなく見た為んー???
でしたね
ローレンスフィシュバーンじゃないモーフィアスも違和感だなぁ
1の記憶が蘇るような仕掛けがちらほら
でも覚えてないよ〜
てな人に過去作の映像がお手伝い
どうにも色々と滑ってるようなお話
やはり過去作をひっぱらないと物語を作れないのもお粗末
とはいえ、それなりに豪華に作り込んでいるからそこそこは見れてしまうんだよね、キアヌもなんだかんだ魅力的だし
こんな過去をひきずる中途半端な感じにするよりわかりやすいシンプルな新作にしていただきたかったなぁ
今回のは酷い・・
全てゲームの世界の出来事にしたせいでせっかくの映像のアメージングが台無し。所謂夢落ちと同じで結局なんでもありジャンと思わせたとたん映像への観客の執着は全て消え去る。完全にオタク連中の自己満足作品。キアヌ主演で無かったらもっと点数は落ちる。東京の描き方一つとってみても分かる。一言で雑。全て作り手の頭の中で完結してる。見る側の視点が完全に無視されており極めて不快。これほど見る事を途中でやめようと思った事は無い。
俺の見たかったマトリックスでは無いw
キアヌの戦闘シーンがモッサリ。(序盤は力を取り戻す前だからっていう設定だからとは思うが・・)
前作の若いキアヌが所々映像で出るから、対比で余計に「年食ったなぁ」と見た目的にも動きのノロさでも見せつけられて辛かった。
ポリコレ配慮からか、ラストも肝心なところで飛べたのはトリニティ。いやいや、そこは主人公のキアヌやろ。。
最初から最後までキアヌはヨタヨタしてて苦しそう、俺が見たかったマトリックスとは全く違った。
あと、ナイオビのカット数が割と多かったけど、どうせオリジナルのキャストが出るならスミスとモーフィアスが良かったなぁと思わされた。
後日譚?
ストーリーとしては、まとまっていて悪くないと思います。
しかし、あの三部作の後としては、物足りなくてインパクトが少ないです。
過去の映像が出てくるのは、思い出しながらの人にとってはありがたく、嬉しい反面、単なる総集編的な後日譚を見せられている感じがしました。
新章というならわかりますが、単発だと作った意味や意図が多くの人に伝わらなかったでしょう。
マトリックスはやっぱり面白い
4作目です シリーズの生みの親ウォシャウスキー監督が再びメガホン📣をとっていて 主演もキアヌとキャリーアンモスなので安心して見れます 前3作は設定内容を理解して見終わりましたが 今作は新たな設定やフレーズが出てきてよくわかりません 現実の世界ではやはり培養されていたところから始まるわけですね やはりまだ機械に支配されているということです ただ良くわからない部分があっても関係なくマトリックスは面白いです 世界観特にアクションシーンは独特のものがあります ラストテロップが流れて最後にゲーム会社(トーマスアンダーソンがいた会社)の人々が話しています もしかしてこちらが現実? マトリックスは作品? 果たして
お粗末
これまでの世界観が全て壊されてしまった超ゴミ作でした。マトリックス特有のスタイリッシュさは皆無で戦闘シーンはほぼカメハメ波なのでドキドキする緊張感も何も無い。過去作の使い回しやキャラの乱用、洒落たセリフも何も無い。これのどこがマトリックスなのだろうか。
映像の斬新さが売りだったのに全てが端折られてしまってはこの映画で何を楽しめばいいいでしょう?
挙句にラストのレイジまでコピーものでは評価のしようもない。そう、しょうもない。ほんまにしょうもない。これに尽きる。
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