マイ・サンシャイン

劇場公開日:

マイ・サンシャイン

解説

オスカー女優のハル・ベリーと、「007」シリーズで知られるダニエル・クレイグの共演で、1992年のロサンゼルス暴動に巻き込まれた家族を描いたドラマ。デビュー作「裸足の季節」がアカデミー外国語映画賞にノミネートされたデニズ・ガムゼ・エルギュベン監督がメガホンを取った。92年、ロサンゼルス・サウスセントラル。ミリーは家族と一緒に暮らすことができない子どもたちを、貧しいながらも愛情を注いで育てていた。隣に暮らすオビーはミリーたちの騒々しさに文句をつけながらも、陰では彼らをあたたかく見守っていた。そんな中、黒人が犠牲になった事件で不当判決が下されたことから、暴動がぼっ発。その影響でミリーたちの生活にも変化が訪れる。ミリー役をベリーが、オビー役をクレイグがそれぞれ演じる。

2017年製作/87分/PG12/フランス・ベルギー合作
原題または英題:Kings
配給:ビターズ・エンド、パルコ
劇場公開日:2018年12月15日

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(C)2017 CC CINEMA INTERNATIONAL–SCOPE PICTURES–FRANCE 2 CINEMA-AD VITAM-SUFFRAGETTES

映画レビュー

3.0監督の力量と現場の混沌が伺える生々しい一作

2018年12月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

ハリウッド流の映画の呼吸から大きく外れたところにある映画だと、始まってすぐに感じた。通常の監督だとドキュメンタリータッチで描きそうな冒頭の悲劇も、まるでその少女が主人公であるかのように真正面から表情が写し取られる。ここをどう評価するかは受け取り方次第だろうが、しかしこの出来事をきっかけに街がパンドラの箱を開けたかのようなカオスへ陥っていく流れは見事だった。つまりこの監督は、流れや空気を捉えるのは巧いのだが、一方、縦軸のストーリーを淀みなく積み上げていく分には力量が足らない。むしろ思いが強すぎるのか編集でも合間にちょっと意味不明のカットが挟み込まれ、こちらが「?」と思う間にまた別のシーンへと移り変わっていく。かといって凡作などと切り捨てられない点描の魅力があるのも確か。クレイグとベリーのやり取りなど、どこかホッとさせられるところも。本来はもっと重要な役柄だったであろうことは言わずもがなだが。

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牛津厚信

3.5「裸足の季節」の監督だけに期待大だったが…

2018年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

トルコ出身フランス在住の女性監督デニズ・ガムゼ・エルギュヴェンは2015年の「裸足の季節」で、封建的価値観の残るトルコの小さな町で暮らす5人姉妹の受難と希望を瑞々しく描き、鮮烈なデビューを飾った。10年以上前から温めてきた企画がこの第2作だと聞いて、前作以上に監督の持ち味が出た作品になっているだろうと楽しみだったが、期待値を上げすぎた。

社会派の作り手なのは確かだが、92年ロサンゼルス暴動というテーマは、監督の繊細な感性を活かすにはワイルドすぎたか。暴動の背景と経過を語る部分と、困難児たちを預かる黒人女性、白人の隣人との交流、そうした要素がうまく噛み合わない。大物女優に演出で遠慮したのだろうか、ハル・ベリーの演技が過剰で鼻につく。

街で起きた暴動に巻き込まれる過程は、キャスリン・ビグロー監督の「デトロイト」にも似て緊迫感があった。ユーモアのセンスも悪くない。次作での挽回を待とう。

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高森 郁哉

2.0描きたいものがよくわからんチグハグ作品

2024年8月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

例えば盗むことについて、多くの日本人の感覚では、細かい違いなどはあるだろうが、要は「悪いこと」だからしない。
一方アメリカなんかだと、もちろん一部の人だと信じたいが、「盗めないから盗まない」のだ。逆に言えば盗めるなら盗むというわけだ。
そんな者たちと、「孤狼の血」よろしく「警察じゃけん何をしてもええんじゃ」の対決。それがロサンゼルス暴動。

そんな中を、貧しいながらも保護者のいない子どもを引き取って大家族を形成するハル・ベリー演じるミリーがささやかに奮闘する。
加えて隣家の白人男性(ダニエル・クレイグ)との軽ーいロマンス。
更に、本作の主人公ポジションであろう長男ジェシーの青春と、暴動に飲み込まれていく姿を描く。

普通に面白く観たのだが、多くの事がありすぎて、しかもまとまっている感じもないので、結局のところ何が伝えたいものだったのかさっぱりわからない。
極端な言い方をすれば、主人公一家の出来事とロサンゼルス暴動があんまり関係なくて、家族の話を描きたいのか暴動を描きたいのかわからないし、暴動前のロドニー・キング事件や暴動自体によって主人公たちの何かが変わったということもない。

本作は合作だけど一応フランス映画になるのかな?監督はトルコ出身でフランスに移住した女性。
ヨーロッパから見たロサンゼルス暴動って感じで、特に伝えたい事があるわけではないのかもな。
それか、まあ単純に、気を付けないとこんな風になるぞとフランス人に警告的な?

暴動以外のほとんどの事が起承転結の起で終わってしまったり、結がなかったり、結がないのはその前がちゃんと作られていれば構わないのだけれど、今回はとにかく描写不足で、自力で結を導き出せるほどの情報はなかった。
三時間の大作を半分にしました。みたいなチグハグさで良くできてるとは言い難い。

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つとみ

2.0その風景は、Lose Angelesか…

2023年9月27日
スマートフォンから投稿

悲しい

怖い

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sae

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