空飛ぶタイヤ

池井戸潤という極上クリエイターの原作を題材にしながらも、
なんかイマイチK点超えてこなかったなぁ、で終わらせてしまう、
松竹映画の真髄が発揮されたような作品。
これはその後の、本木監督の「シャイロックの子供たち」でも、同様の結果だった。

もっと面白くなるはずなんだけどなぁ感とでも言うべき、
なんか物足りない感じ、なんか尻つぼみな感じがしてしまうのは、
監督のせいなのか、松竹のせいなのか、はたまた、社会正義系の題材セレクトのせいなのか。

池井戸原作はドラマだと大ヒットするが、映画というメディアミックスとの相性があまりよろしくない印象。

きっとそうだ。映画と相性が良くないだけだ、と思い込むことにする。
大企業の隠蔽体質とか、そうした巨悪に対峙する庶民側の人間模様的な描写が、
映画の尺だと、短すぎて壁を超えにくいのかもしれない。
池井戸小説の良さが出づらいのかもしれない。

ドラマ主体でやりつつラストが劇場版、の方がいいんだろうなとは思ったが、
そういう延長線上の映画化もまた、あんまし好きじゃないんだよなあ。

良かった演者
ディーン・フジオカ

表面的に見える世界と実際の世界。
見え方によって本当の課題がどこにあるのか？
見えなくなってしまうのだと感じました。
だからこそマクロで見て、ミクロで問題解決を行う。
事業をしていく中で大切な要素だと思います。
私も広い視点で関わる方々のライフコンサルしていきたいと思います。

原作、テレビドラマ未読、未視聴。
街の運送屋と自ら言うのだから、いくら二代目でも、もっと庶民派の風貌の役者を持ってきて欲しかった。悪役の岸部一徳が、いかにもステレオタイプの悪役なのが興を削がれた。岸部一徳が悪いのではなく、脚本が悪いのだろう。岸部はもっと演技ができるのだから、もう一捻り欲しかった。映画の流れが終盤にかけてバタバタする。いかにも時間合わせで進行がバタつきました感である。悪口ばかり書いたが、最後まで楽しめたので、星4つとなった。カネを出して観ても損はしないだろう。
追記、深キョンの豊満なカラダを楽しめなかった。原作に無くても水着や濡れ場シーンが欲しかった🤧。