セッションのレビュー・感想・評価
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狂気と狂気の衝突、その先に生まれるもの
当時劇場で見た時も、劇中の狂うほどに音楽を追い求める姿に、なぜか笑いながら鑑賞し、なぜか涙が出た。
改めて見直してみても、やはり同じ感覚を覚えた。
可笑しかったのではない。
主人公たちの必死に生きる様に、
引き込まれ、圧倒されたからだ。
自分の想像や、経験、記憶をはるかに越えたものに出会う時、人は笑うしかないのかもしれない。
あなたは、誰かをどれだけ傷つけても良いから、
最高の瞬間を作り上げたいと思ったことはありますか?
自分の身体が今この瞬間に朽ち果てても良いから、
出せるものを全て出し切るのだと、思ったことはありますか?
言葉で読む限りでは共感できる人もいるかもしれない。
けれど、きっと貴方の想像をはるかに超えたレベルで、
この映画の主人公たちは、命を削り、心を削り、その先にある奇跡の瞬間を見ようとしている。
彼らの狂気と狂気がぶつかった先で生まれる、
これまた常軌を逸した"セッション"を見て、
あなたは涙するかもしれない。
震えるかもしれない。
笑うかもしれない。
私は、その全てを味わった。
今後この映画を見るあなたがどう感じるだろう?
とても楽しみだ。
鍔迫り合いのような二人の芝居
とにかく熱量がすごい。
見所はシモンズ演じる狂った教師でしょう。
その芝居たるや、役どころのように完璧なものでした。
ラストの仕組まれたギグは完全に二人の殴り合い。
2曲目もだが、やはり最後のソロパート、これは息を呑むような時間でした。
狂気をはらんだような魂のせめぎ合い、鍔迫り合いのような二人の芝居は目を見張るものがあります。
これは二人のキャリアでも代表作と呼べる作品でしょう。
まさに傑作でした。
笑顔で観れないいい音楽
あの音楽教師が主人公の道を広げた事も、陰湿な事したのも、過去に鬱病にして人殺してるのも行っていて、一言で悪者って出来ないからちょっと難しくなっちゃいましたね。でも、実際はそういう人ばっかりだからなんかリアルで結構好きだったなー。
まー結局この映画が伝えたかった事はなんなんだろ?そこはよくわからんけど、もっとずば抜けてハッピーエンドがやっぱ観たかったかなーと。こういう音楽映画は特に
べつにジャズの素晴らしさとかセッションの楽しさとかを伝えるのではなく、偉大になりたかったからこの位やらなきゃダメだぞ!みたいな事しか言ってなくて、今時の感じじゃないよねw
そんな事しなくても成れるってもうわかってるから、今観てもちょっとズレてる感はあるかもね。
なーんかもっとにこにこしながら観たかったー!!ってめっちゃ思った作品だった
狂ってる
最初はスパルタ師匠といい音楽を作っていくような話かと思ったら、最後が20分怒涛すぎた。
ラストには色んな捉え方がありすぎて、
正直、賛否両論という感じの作品でした。
捉え方が多いことは映画としては評価は高いと個人的には思います。
師弟対決なのか、それともフレッチャーがめざした本当の天才の生み出し方なのか。
個人的には余韻がすごいんで好きです。
ですが2度目の鑑賞は絶対しません。笑
セッション
ジャズが好きということもあり、なんだか評価が、高かったので期待してみた、、
言わんとしている事は分かるが、残念ながら内容的には中途半端感が酷すぎる、
主人公が架空ということだけでなく、アマデウス的な魅力が伝わってこない
結局 ジャズドラムを使った格闘技的なストーリーにこだわりすぎる、つまり映画的に無駄に盛り上げようとするあまり、ジャズの音楽的な魅力が、メチャメチャで酷すぎる、いかにも鬼教官が厳しくすると言っても、やってる事が音楽知ってる人間からすると酷すぎて、全くしらけてしまった、、デタラメを威張ってもしょうがないし、、ジャズを音楽を対決道具に、使った低俗な映画に成り下がっているとしか思えない、プロットは面白そうだっただけに、全く残念な映画としか思えなかった、、アカデミー賞候補とか信じられない、
野心家には刺さり
保守的な現実主義には微妙かな。
持たないものが持つものになるということ、極みを高みを目指すとき、人はアドレナリンに突き動かされる。ランナーズハイのような一種の麻薬のようなもの。
音楽を楽しみたい人には不向き。極みを感じたい人にはいいかも。
静と動の配分が私には少し合わなくて、ところどころ集中力が切れました。
俳優陣の熱量と努力には驚嘆です。
魂の共演
オープニング、かなり好きなヤツ。冒頭からグッと引き込まれた。タイトル、セッションは所謂ジャズバンドのセッションではない。常軌を逸したFワード連発のスポコン指揮者と、それに挑む若者の熱い魂のぶつかり合い。例えるならば、高山善廣とドン・フライが魅せたノーガード、グーパンチの殴り合いのようで、カメラワークも素晴らしく見入ってしまった。
グーでの殴り合い
いや凄い。
本気の「ジャズ」を舞台に描かれるのは、巨人の星ばりの鬼気迫るやりとり。これは昭和、昭和の話ですよ、いわゆるスポ根です。でも、今風に変換しちゃうとハラスメント。怖いなー。この映画がコンプライアンスに引っ掛かっちゃう時代がそこまでやって来ているんですから。
フレッチャーの「F」の字があふれる恫喝ぶりと、それに必死に食らいつくニーマン。キャストも舞台も極々シンプル。シンプルだからこそ、観ている方も共に熱を帯びていくと言う仕組みです。手に汗握るし、喉も渇く。これぞ映画の醍醐味です。
特にラストのシーンは圧巻のひと言。ドン・フライと高山善廣の殴り合いを彷彿とさせるステージは、何度観ても鳥肌を越えるイボイボが出ます。「グー」の強さに気圧されてしまうけれども、カメラワークも純粋にカッコよい。周囲の細かな仕事ぶりが世紀の一戦を生んだんでしょうね。あの時のドン・フライはカッコよかった(あれ…?)。
この素晴らしきエンターテイメントを肴に、ジャズ好きな人らがあーだこーだ議論するのだけはご勘弁。語るべきは論じゃない、魂の話をしようぜ。
わからない、、、
結局何が言いたいんだ?
自己満足を見せられているだけで、感動も何もなく退屈でした。
なんでそうなる、、、みたいな理解できない行動多いし、最後まで不快感が続き、自分には合ってないんだと思いました。
何ということもなく、ただつまらなかった。
究極を追求した先の景色とは…人生の選択を問う作品
犠牲を伴っても徹底的に理想を追求した先の成功を選ぶか、現実的な幸せを選ぶのか。
ラストふたりのセッションが完成した後のニーマンの人生は描かれていない。どちらを是とするかは観た人の価値観に委ねられている。
原題は「Whiplash」でそれが愛の鞭なのか理不尽ないじめなのかをテーマにしているが、日本では「セッション」としてラストの高揚感をエンタメとして中心に据えた表現となっていると感じた。
フレッチャーは夢を持っているが不器用な人で寂しそうにも見えた。
挫折禁止の先に見える景色はどんなものなのか。ただ従うだけではなく、自分で考え悩み気づくことが大切だと伝えようとする究極の優しさではないだろうか。
アカデミー助演男優賞を受賞したJ・K・シモンズの圧倒的な存在感は見応えがある。
この映画はデイミアン・チャゼル監督の実体験をもとに描かれているとのこと。どういう想いでつくったのか。
結果本人はジャズを挫折しているが、次作『ラ・ラ・ランド』でジャズピアニストのミュージカルを製作し見事アカデミー賞を受賞している。
スポ根映画かと思いきや
ぎょっとするような意地の悪い展開、仕掛けが幾つも用意してあり、気持ちの良い映画では無いが、何か根源的、官能的な感情を突いてくる絶妙な脚本。
若い頃、学生時代、音楽をやって来た人なら、演奏技術やライバル、評価、コンプレックスなどなど、苦い思い出が湧き立つと共に、この物語が他人事には思えず、胸にグサリとくるものがある。
音楽という狂気
言わずと知れた名作を今更ながら鑑賞。
とにかく狂気!狂気!少し置いてまた狂気!
みたいな映画でした。
J・K・シモンズの鬼教師っぷりとマイルズ・テラーの陶酔っぷりが何ともいえないノージャンルな映画(まあ、音楽映画ではありますが)。
『ラ・ラ・ランド』の監督と聞いてなるほどと思った。
いわゆる、〈良い映画〉だけで終わらせないところが似てる。
彼女と別れようが、椅子が飛んでこようが、血が出ようが、交通事故で血まみれになろうが、音楽が大事、音楽が全て。
頭の中でずっと鳴り続けるドラムロール。
鑑賞側さえも鑑賞中はドラムのことで頭いっぱいになる。
ドラムのテンポはダメでも、この映画のテンポは非常に良くて、1秒たりとも目が離せない。
普通、音楽映画って楽しくなるはずですが、こんなキツい音楽映画があっていいのか?
いや、それこそが音楽の本質。
良くも悪くも、のめり込むと自分を見失い、人生が狂っていく麻薬みたいなものなんじゃないかと。
こんなの観たら、新しいことにチャレンジする気が失せますね笑
ただ、予告などのキャッチコピーが悪い。
「映画史が塗り替えられる」とかいうから、どんな事件が起きるのかと思ってしまった。
ある意味事件だけど、想像しているものとは違った。
普通に観ていたら、あのラストは違うものになっていたような気がして、ちょっと悔しいような…悲しいような…
シンバルの上の汗、ドラムの上の血、ムワッとした空気を感じる個室。
自分が追体験しているようで苦しくなるのに、あのクソ鬼教師をイマイチ嫌いになれないのは、J・K・シモンズが可愛いからか?それとも、それこそ我々の秘めたる狂気なのか?
夢を抱いたら思い出したい、夢を持つ人に教えてあげたい、激ヤバ映画でした。
ヤベエ奴
とにかくフレッチャーがヤベエ奴。行き過ぎた言動は本当に観るのがキツかった。そんな奴に真正面から挑み、同じ音楽家として全力で闘うニーマン。どんな苦境にも屈しない姿にとても心を打たれる。最後の演奏の気持ちいいこと、フレッチャーにはザマミロと言ってやりたいところだ。
終始失敗や妥協は許されない緊張感、臨場感があり、目が離せなかった。こんなに手に汗握るとは。
GYAO!
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