ブレードランナー ファイナル・カット

劇場公開日:

ブレードランナー ファイナル・カット

解説・あらすじ

SF映画の金字塔「ブレードランナー」を、初公開から25年を迎えた2007年にリドリー・スコット監督自らが再編集とデジタル修正を施してよみがえらせたファイナルカット版。酸性雨で荒廃した2019年のロサンゼルス。人間にそっくりな外見を持つ人造人間「レプリカント」たちが植民地惑星から逃亡してきた。レプリカント専門の捜査官「ブレードランナー」のデッカードが追跡を開始するが……。日本でも07年11月に劇場公開され、17年10月にも続編「ブレードランナー 2049」公開を記念して10年ぶりに劇場公開。19年9月にはIMAXシアターで劇場公開される。

2007年製作/117分/G/アメリカ
原題または英題:Blade Runner: The Final Cut
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2019年9月6日

その他の公開日:2007年11月17日(日本初公開)、2017年10月13日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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Blade Runner: The Final Cut (C) 2007 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

映画レビュー

4.0もはや新作と見まごうクリアさ。

2017年10月28日
PCから投稿

興奮

知的

『ブレードランナー』に関しては、リドリー・スコットが劇場公開バージョンで不満だった箇所を片っ端から直した「最終版」で止まっていたので、「ファイナル・カット」はデジタルリマスターくらいに思っていた。が、オールドファンにすれば冒頭の2019年のロサンゼルスを俯瞰で捉えた特撮ショットからして、仰天モノではないだろうか。

まず驚いたのはタイレル社のピラミッドビルの窓がこんなにも多かったっけ?ということ。昔観たバージョンのフィルムの質感とはまったく別種の、あまりにも細密でクリアな映像。ミニチュアのピラミッドに針の穴のように空けられた窓から漏れる光のひとつひとつが、猛烈に粒立っているのである。

特に65㎜で撮られた特撮シーンは一事が万事この調子で、まるで『ブレードランナー』を最新の撮影機材で寸分たがわず再現したようにすら見える。物語や展開的には「最終版」とほぼ同じだが、スコットこだわりのディテールを味わうためには一番のバージョンであることは間違いなかろう。

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共感した! 20件)
村山章

2.0設定は好きなのですが…

2025年2月11日
iPhoneアプリから投稿
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共感した! 0件)
たいやき

4.5お話も世界観も素晴らしい

2025年2月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

知的

10代で観た映画を映画館で視聴。いくつかの印象的な場面を除き、筋はほとんど忘れていた。
原作の素晴らしさもさることながら、独特の世界観が見どころの映画。もし人間の脳と同じ構造を持つ生物/人工物が存在したらそれは人間ではないか、もし人間と同じ行動をする生物/人工物は?古くて新しい問題。AIが発達し、人型ロボットが現実味を帯びる今こそこの問いへの答えが求められている。観客をそのような哲学的問いにいざなうとともに未来(すでに2019年は過去だが)の混沌とした都市像を見せてくれる。CGもほとんどない時代にこれだけの世界を表現し、40年前の作品とは思えない秀作。

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FormosaMyu

5.0初公開から43年も経ちましたが、一切CGを使用していないにも関わらず、全く古さを感じさせないのは驚きでしたね。

2025年1月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

萌える

新文芸坐さんにて公開25周年を記念してリドリー・スコット監督自身によって編集された『ブレードランナー ファイナル・カット』(2007)を鑑賞。

『ブレードランナー ファイナル・カット』(2007)
劇場初公開は1982年ですが、本日鑑賞したのは公開25周年を記念してリドリー・スコット監督自ら編集した「ファイナル・カット」版。日本でも新宿バルト9さんで2週間限定公開が決定、慌てて観に行きましたね。
その後もブルーレイも購入したのですが、やっぱり大きなスクリーンでの鑑賞は良いですね。

初公開から43年も経ちましたが、一切CGを使用していないにも関わらず、全く古さを感じさせないのは驚きでしたね。
ヴァンゲリスのシンセサイザーを活用したサウンド、ジャン・ジロー(メビウス)の衣装デザイン、特撮監督ダグラス・トランブルのVFX、シド・ミードの工業デザインに基づいた美術デザインと多彩な才能が集結し、リドリー・スコット監督がまとめ上げています。

特に降りしきる酸性雨と怪しく光るネオン、『スター・ウォーズ』『エイリアン』でも採用された「ウェザリング(汚し塗装)」や「エイジング(経年変化)」によるリアルさ、日本(歌舞伎町)や香港をイメージした街並みは近未来のディストピア、サイバーパンク空間を見事に表現、細部に至るまで凝っており美麗ですね。

撮影も逆光はじめ光と影のコントラストを実に効果的に活用。潤沢な予算、CGを活用しなくてもきちんと陰影をつけるだけで印象的なシーンが撮れるお手本、好例ですね。

キャストもハリソン・フォード、ルドガー・ハウアーも好演しておりますが、レプリカント・レイチェルを演じたショーン・ヤングの息を呑むほど美しさは特筆すべき点ですね。

長年デッカード(演:ハリソン・フォード)が6人目のレプリカント(人造人間)ではないかなど公開後も熱く議論が交わされる本作ですが、映画史に残るSF映画の代表作であることに異論はないですね。

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矢萩久登