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映画「ブレードランナー ファイナル・カット」 ブレードランナー ファイナル・カット 劇場公開日:2019年9月6日
解説 SF映画の金字塔「ブレードランナー」を、初公開から25年を迎えた2007年にリドリー・スコット監督自らが再編集とデジタル修正を施してよみがえらせたファイナルカット版。酸性雨で荒廃した2019年のロサンゼルス。人間にそっくりな外見を持つ人造人間「レプリカント」たちが植民地惑星から逃亡してきた。レプリカント専門の捜査官「ブレードランナー」のデッカードが追跡を開始するが……。日本でも07年11月に劇場公開され、17年10月にも続編「ブレードランナー 2049」公開を記念して10年ぶりに劇場公開。19年9月にはIMAXシアターで劇場公開される。
2007年製作/117分/G/アメリカ 原題:Blade Runner: The Final Cut 配給:ワーナー・ブラザース映画 日本初公開:2007年11月17日
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『ブレードランナー』に関しては、リドリー・スコットが劇場公開バージョンで不満だった箇所を片っ端から直した「最終版」で止まっていたので、「ファイナル・カット」はデジタルリマスターくらいに思っていた。が、オールドファンにすれば冒頭の2019年のロサンゼルスを俯瞰で捉えた特撮ショットからして、仰天モノではないだろうか。 まず驚いたのはタイレル社のピラミッドビルの窓がこんなにも多かったっけ?ということ。昔観たバージョンのフィルムの質感とはまったく別種の、あまりにも細密でクリアな映像。ミニチュアのピラミッドに針の穴のように空けられた窓から漏れる光のひとつひとつが、猛烈に粒立っているのである。 特に65㎜で撮られた特撮シーンは一事が万事この調子で、まるで『ブレードランナー』を最新の撮影機材で寸分たがわず再現したようにすら見える。物語や展開的には「最終版」とほぼ同じだが、スコットこだわりのディテールを味わうためには一番のバージョンであることは間違いなかろう。
2023年3月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD、VOD
ー 今作を初めて鑑賞したのは学生時代である。 フィリップ・K・ディック好きの級友と共にビデオで見た。圧倒的な近未来世界のビジュアルには引き込まれたが、余り印象には残らなかった。 だが、この作品が後世の映画に及ぼした影響は多大なるモノがある。 分かり易い所で言えば、史郎正宗の”攻殻機動隊”を原作にしたスカヨハが草薙素子を演じた「GHOST IN THE CHELL」や今作の後編と言っても良い「ブレードランナー2049」である。- ◆感想<Caution! 内容に触れています、> ー これほどの作品なので、久方ぶりに鑑賞した感想をシンプルに記す。ー ・今作では、反乱を起こしたレプリカントを追うブレードランナーである、デッカード(ハリソン・フォード)は、常に陰鬱な表情をしている。これは、私の解釈だが彼は寿命4年の脱走した最新型レプリカント達を殺す事に嫌気がさしている。 ・だが、彼は、着実に酸性雨が降りしきる一切、日が当たらない2019年のロサンゼルスで脱走したレプリカントを”解任”しいていく。 ・だが、レプリカントを開発した、タイレル教授の秘書であるレイチェル(ショーン・ヤング)の美しさに惹かれつつ、瞳孔の動きを察したデッカードは彼女がレプリカントであると気づくが、レイチェルがその事実を知らず、タイレル教授が愛した姪の記憶が刷り込まれている事に気付く。 ー だが、彼はその事実をレイチェルには言わない・・。- ■一方、脱走した最新型レプリカント達のリーダー、バッティ(ルトガー・ハウアー)との一騎打ちで、バッティが、デッカードの指を殺されたレプリカント達への想いを口にしながら折って行くシーンからの、絶体絶命のデッカードを助けた後に、彼に語り掛ける人類の為に自分達が行ってきた事を誇らしげに語り息絶える姿は、名シーンであろう。 AIであるが、人の心を持っている事を、明確に表したシーンである。 <ラスト、デッカードがレイチェルが眠っているベッドに走り寄り、彼女が息をしているかを確かめるシーン。そして、”逃げよう”と言ってレイチェルの手を取るシーン。 この後の展開は「ブレードランナー2049」に引き継がれる。 今作は、”人間とレプリカント(AI)との違いは何か!”という現代でも十二分に通用するテーマを題材にした、リドリー・スコット監督が産み出した独特な近未来(といっても、舞台は2019年のロサンゼルスなのであるが。)の世界観に魅了される作品である。>
2049は見たことがあって、いつか見なければと思っていたら、シネマコンサートが!!!というわけで、初見が生演奏というとても贅沢な体験ができました。古さを感じさせない映像・世界観で、生演奏なことも忘れるくらい没頭しました。本当にこの作品に出会えた人生でよかったなぁ。
2022年11月14日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
近未来の日本、酸性雨が降り注ぎ資源が枯渇する地球で生活を続ける為、人工生命体のレプリカントを使役し宇宙での過酷な労働を強いてきた。 屈強な体躯に人類最高峰と同等の頭脳を持つ第6世代のレプリカントは感情を持ち、人間への謀反を企てる。 ロイを筆頭に四年の寿命を克服すべく地球へ密航してきた4人のレプリカントと、記憶を植え込まれ自分を人間と信じてきた1人のレプリカントのレイチェル、それらを追うブレードランナーのデッカード。 ブレードランナーの仕事は単純で、危険因子をはらむレプリカントを抹殺すること。 しかし記憶と感情、愛情までも持ち合わせるレプリカントたち。 レイチェルに惹かれながら、ロイたちを追う矛盾を抱えながら対峙するも、返り討ちにあう。 ロイは徹底的にデッカードを追い詰めた後、彼の命を救い寿命を全うした。 レイチェルを奪われまいと逃走を決意するデッカードは自宅の前に、まるで自身の夢で見たようなユニコーンを模したような折り紙を見つける。 レプリカントと人間の違いはなんなのか。 機械的な対処を続ける警察などの人間組織に対し、叛逆するレプリカントはなんとも人間的なやり方で意思を表明した。 複雑な感情を垣間見せ、膂力も並に感じられるデッカードにもレプリカントの可能性が匂わされる。 人が擬似的な人間を創造したとしたら、それは生命といえるのだろうか。