今そこにある危機

劇場公開日:

解説

「レッド・オクトーバーを追え!」「パトリオット・ゲーム」に続き、CIAの情報アナリスト、ジャック・ライアンの活躍を描いた大型エンターテインメント・シリーズの第3弾。原作はトム・クランシーの小説『今、そこにある危機』(文藝春秋刊)で、「パトリオット・ゲーム」も手掛けたオーストラリア出身のフィリップ・ノイスが監督に当たった。スケール豊かな原作を脚色したのは、前2作も担当したドナルド・スチュワート、「シンドラーのリスト」のスティーヴン・ザイリアン、「ビッグ・ウェンズデー」などで監督としても活躍するジョン・ミリアスの3人。製作は「パトリオット・ゲーム」「ビバリーヒルズ・コップ3」のコンビ、メイス・ニューフェルドとロバート・レーメ。撮影は「パトリオット・ゲーム」のドナルド・M・マッカルパイン、音楽は同作のジェームズ・ホーナー、美術は「レッド・オクトーバーを追え!」のテレンス・マーシュ。特殊効果コーディネーターは「ゴッドファーザー」のジョー&ポール・ロンバルディ父子が担当し、準備に3週間を費やした爆発シーンをはじめとする場面を現出。視覚効果スーパーバイザーは「パトリオット・ゲーム」のロバート・グラズミアが手掛けている。名実共にアメリカ映画のトップスターとなったハリソン・フォードが前作に引き続きライアン役で主演するほか、妻役のアン・アーチャー、娘役のソーラ・バーチ、前2作にも出演したジェームズ・アール・ジョーンズらレギュラー陣に加え、「時の翼に乗って ファラウェイ・ソー・クロース!」のウィレム・デフォー、カナダ映画界の名優で、本作が初のアメリカ映画出演となるヘンリー・ツァーニー、「心の旅」のドナルド・モファット、「グッド・モーニング・バビロン!」のジョアキム・デ・アルメイダらが共演。

1994年製作/アメリカ
原題または英題:Clear and Present Danger
配給:UIP
劇場公開日:1994年12月17日

ストーリー

CIA情報担当官のジャック・ライアン(ハリソン・フォード)はベネット大統領(ドナルド・モファット)に、彼の親しい友人のハーディン一家が惨殺されているのが沿岸警備隊に発見され、逮捕された犯人2人がコロンビアの麻薬組織カリ・カルテルの人間であることを報告する。麻薬撲滅を公約してきた大統領は怒りをこらえ、「麻薬カルテルはアメリカにとり、今そこにある危機だ」と直ちに対処措置を厳命した。ライアンはガンに倒れた上司のグリーア提督(ジェームズ・アール・ジョーンズ)の依頼でCIA副長官代行を引き受け、ハーディン事件の背後の捜査に当たった。その結果、実はハーディンがカリ・カルテルの資金洗浄係であったらしいことを突き止める。彼はカルテルの資金6億5千万ドルを着服し、それが判明したためにカルテルを率いるエルネスト・エスコベド(ミゲル・サンドバル)に殺害されたと推測したライアンは、大統領に報告する。その頃、彼の知らないところでカルテル撲滅の秘密軍事作戦が開始されていた。大統領補佐官のジェームズ・カッター(ハリス・ユーリン)はCIA作戦担当副長官のロバート・リター(ヘンリー・ツァーニー)に、議会の承認なしに他国に軍隊を派遣する報復作戦の承認書を与える。一方、エスコベドの部下で、かつてキューバ活動の上層部にいたフェリックス・コルテズ(ジョアキム・デ・アルメイダ)は偽造旅券でアメリカに入国し、恋仲となったFBI長官の秘書モイラ(アン・マグヌソン)と連絡を取り、アメリカ側の動きを探る。パナマに渡ったリターはCIAの諜報員クラーク(ウィレム・デフォー)に会い、秘密作戦の指揮を取るように要請する。クラークはラミレス大尉(ベンジャミン・ブラット)や狙撃の名手シャベス(レイモンド・クルーズ)ら選りすぐりの兵士12名で組織された軍団を率いて、闇に紛れてコロンビアに潜入する。その頃、強気に転じた大統領はハーディンの6億5千万ドルを政府が運用すれば、さらに価値を発揮すると主張。それはカルテルからの金だとのライアンの推測を確かめるために、彼にコロンビアに向かうよう命令した。ライアンは、愛する妻キャシー(アン・アーチャー)に見送られ、現地に渡る。彼が首都ボゴダに到着し、政府関係者から情報を聞き始めた頃、クラーク率いる秘密部隊はカルテル関係施設の攻撃に成功する。グリーアの助言でクラークと会ったライアンはハーディンとカルテルの関係を確認し、ホワイトハウスに報告する。大統領はそれを受けて直ちに記者会見を行い、麻薬収益金の洗浄用の6億5千万ドルの口座を差し押さえたことを発表した。モイラから、ジェイコブスFBI長官が密かにボゴダ入りすることを知ったコルテズは襲撃を計画。それは大きな損害を受けて激怒したエスコベドの報復に見せかけようとして、コルテズが他のカルテルのロハスと組んだ巧妙な作戦だった。長官一行はロケット砲をはじめとする火器の猛攻を受け、同行していたライアンたちは必死に防戦するが、長官ほか幾多の犠牲を出してしまう。一方、アメリカに飛んだコルテズは、役目を果たし終えたモイラを口封じに絞殺した。手段を選ばぬカルテルに激怒したカッターは実力を行使するよう指示。電話を盗聴してカルテルの代表者の集会があることを知ったリターはパナマ湾上空に戦闘機を出撃させ、高性能ミサイルで女性や子供もろとろ会場の家を爆破させる。だが、集会に遅れたエスコベドとコルテズは命拾いした。米国政府の不法攻撃の事実を突き止めたコルテズはカッターと取り引きし、麻薬摘発と供給網のリストラを実行する見返りとして、特殊部隊の現在位置を教え、彼らとの通信回線を切ることを約束させた。その頃、モイラの電話録音と盗聴テープからようやくコルテズのことを突き止めたライアンは事件の輪郭を掴み、特殊部隊の存在を知る。ライアンはリターに迫るが、彼は大統領が始めから関与していたと言う。そんな時、グリーア提督が亡くなった。ライアンは彼が最後に残した、議会で米国民に誓った正義をまっとうするようにとの言葉を胸に、単身コロンビアへ飛ぶ。そこで、見殺しにされようとしている部隊を救出しようと必死に行方を追うクラークと出会った彼は、カルテルの本拠に向かう。裏切りが明らかになったコルテズはエスコバドを殺す。ライアンとクラークは兵士たちの救出と脱出に成功し、コルテズも倒された。ホワイトハウスに戻った彼は大統領に向かい、彼らが行ったことを告発すると言う。議会に出席したライアンは、真実のみを語ると宣言した。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第67回 アカデミー賞(1995年)

ノミネート

音響賞  
音響効果編集賞  
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フォトギャラリー

映画レビュー

3.0王道

2024年6月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

CIA副長官になってエリートと敵対して現場で戦ってヘリにぶら下がって大逆転

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WALLE

4.5今そこにあるいろんな危機‼️

2023年12月2日
スマートフォンから投稿

怖い

興奮

知的

これはハリソンフォード主演による、ジャック・ライアンシリーズ第2作‼️前作「パトリオット・ゲーム」よりもはるかにスケールアップした傑作テクノスリラー‼️麻薬戦争をめぐる国家間の策謀、麻薬カルテル、CIAなどのスパイ戦にCIAアナリスト、ジャック・ライアンが巻き込まれる・・・。麻薬取引で没収された莫大な金銭を「アメリカ合衆国のものだ」と豪語する大統領‼️麻薬カルテルのアジトに戦闘機がミサイルを射ち込むシーン‼️現地に潜入した特殊部隊を、アメリカ政府が自分たちの都合で見捨ててしまうシーン‼️ホントこの作品ではアメリカ大統領を始めとする権力者の腐敗が徹底的に描かれていて、このような状況はアメリカのみならず、いろんな国で行われていること‼️これぞまさしく今そこにある危機ですね‼️そんな腐敗に勇敢に立ち向かうジャック・ライアン‼️カッコいいぞ、ハリソン‼️街頭でロケットミサイルを次から次に乗っている車に撃ち込まれるシーン‼️ライアンがお世話になった長官の葬儀と、見捨てられた特殊部隊が敵に攻撃されるシーンを並行して描く印象的なシーン‼️クライマックスの壮大なへリアクションまで、アクションの見せ場も強烈‼️終盤の大統領とライアンの対決、「私はアメリカ合衆国大統領だぞ!」「そうは思えません!!」‼️スゴいぞ、ハリソン‼️そして「誓います!」と宣誓するハリソンのラストカットも素晴らしすぎる‼️

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共感した! 6件)
活動写真愛好家

4.5デフォーがいい役

2023年7月10日
iPhoneアプリから投稿

で出てくる。クラーク役はピッタリか。
ライアンはボーイスカウトは言い得て妙。
『グリーアに罪を着せてしまえ』はライアンに言ってはいけない最大の言葉。これではライアンは逆に反応してしまう。
現地によく行くけど、最後はラフな服装。
200万ドルのヘリは高くないのか?
ライアンにそれだけの小切手が切れるのか?
日本円で2億円だよね。

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共感した! 2件)
myzkk

2.0テンポよく進みすぎてやや駆け足で終わっていった 肝心な部分だけを作...

2022年11月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

テンポよく進みすぎてやや駆け足で終わっていった
肝心な部分だけを作り、細部までは作っていない、どうにかして時間内に詰め込みました、みたいな作品だった
没頭して観られるほどの内容ではないけど普通に観られる
前半政治、後半アクション
ハリソンフォードは平和でいい

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共感した! 1件)
コルチゾるくん

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