細雪

劇場公開日:

解説

名匠・市川崑が谷崎潤一郎の同名小説を映画化。名家に生まれ育った四姉妹の三女の縁談を中心に、姉妹それぞれの1年間を四季折々の風物を織り交ぜながら描く。昭和13年。大阪・船場の蒔岡家では、次女・幸子らが三女・雪子に縁談の世話を続けていた。しかし話は一向にまとまらず、雪子本人はのんびりとお嬢さま暮らしを楽しんでいる。一方、5年前に駆け落ち騒ぎを起こした奔放な四女・妙子は、恋人の急逝をきっかけに酒場へ通うようになる。長女・鶴子役に岸惠子、次女・幸子役に佐久間良子、三女・雪子役に吉永小百合、四女・妙子役に古手川祐子と、当時の日本映画界を代表する豪華な顔ぶれがそろった。

1983年製作/140分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1983年5月21日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第7回 日本アカデミー賞(1984年)

ノミネート

作品賞  
監督賞 市川崑
助演男優賞 伊丹十三
新人俳優賞 仙道敦子
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映画レビュー

3.0四大美女に集中すべし、

2024年11月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

原作の小説があまりに面白いので、映画を検索してみてみた。 この巨大な原作を、2時間にまとめるのは、無理なのは分かっていたが、 1年にすべての要素を集約することで、 なんとかまとめあげることには成功したような作品。 それゆえに、原作愛好者は、そこを踏まえて、映画の狙いをしっかりと見極める必要がある。 単純な原作との比較では十分に楽しめない。いや、比較してはならない。 岸恵子、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子の美を堪能することに集中すればいいということである。 ただ、貞之助の名誉のために一言。 映画のように、雪子に横恋慕するような優男ではない。義兄として責任を果たそうとする男気のある好男子である。大洪水のおりの妙子救出の一幕はそれを如実に現している。それに、幸子とは夫婦円満であり、幸子の流産のおりの貞之助の行動は本当にすばらしい。雪子のお見合いについても、義兄としてのサポートは完璧である。貞之助のような男になりたいものだと思う。 映画は大団円だが、原作は決してそのような感じではない。明るい春爛漫のように開幕した物語は、暗い不穏さを醸し出しながら、唐突に終わる。上中下巻の下巻では、谷崎潤一郎の雪子、妙子に対する視線は、耽美性を超える異常さを垣間見る気がしてとってもモヤモヤするのである。 原作未読の方には、是非一読してもらいたいと強く思うものである。

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うさぎさん

3.0純文学だが退屈ではない

2024年1月1日
PCから投稿
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プライア

5.0市川崑監督の魔法の様な映像に驚愕

2023年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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Kazu Ann

4.0吉永小百合。

2022年10月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

谷崎の原作は考えずに観ました。だって、そんなぱっと読んでわかるようなもの書くわけないんだから。そういうのは研究者にお任せして、普通に映画は映画として楽しみました。 着物やら建物やらロケやらの豪華さや演出に掛ける熱量や時間など、色々見所は多いと思いますが、自分の一番の収穫は小百合様の演技でした。ファンには引っ叩かれそうですが、彼女の演技の魅力が今まで全く理解できずにいました。でもこの役は完璧ですね。他の俳優は全部すごいですが、彼女の物腰や(着物で育った人特有の物腰があります。彼女の方が岸恵子より所作が美しいなんて本当に驚きました)、考えの読めないゆるふわキャラを演じつつ、ここぞというときにがっと前へ出て、役柄を小出しに見せる様なんて中々です。「はっきりしない=ぼやけている」のはここで出てくる船橋のカルチャーそのものでもありますね。実は彼女は一番船場を象徴するキャラのように感じますし、そこに掛ける監督の演出にも拘りが一番感じられる気がします。 この映画は監督の悲願だったそうですね。例え市川崑好きでも正直これは好みが別れそうですが、観て損のある映画ではないと思いました。それだけの力作です。

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胃袋