機動警察パトレイバー2 the Movie

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

押井守監督が手がけた人気オリジナルビデオアニメーション「機動警察パトレイバー」の劇場版第2作。2002年、突如として横浜ベイブリッジが爆破される事件が発生。自衛隊機によるものと報道されるが、該当する機体は存在しなかった。同様の不審な事件が都内で相次ぎ、警察と自衛隊の対立が深刻化。事態を重くみた政府は実働部隊を治安出動させ、東京は事実上の戦争状態に置かれてしまう。警視庁特車二課第2小隊隊長の後藤らは、東京に戦争を再現させてみせたテロリストの正体とその真相を追う。竹中直人、根津甚八が声優として出演している。2020年にシリーズ誕生30周年突破を記念して前作が4DX上映されたことに続き、2021年には「機動警察パトレイバー2 the Movie 4DX」と題して本作も体感型上映システム「4DX」で公開される。

1993年製作/113分/日本
配給:バンダイナムコアーツ
劇場公開日:2021年2月11日

その他の公開日:1993年8月7日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

監督
原作
ヘッドギア
脚本
伊藤和典
プロデューサー
鵜之沢伸
濱渡剛
石川光久
エグゼクティブプロデューサー
山科誠
植村徹
キャラクターデザイン
高田明美
ゆうきまさみ
メカニックデザイン
出渕裕
河森正治
カトキハジメ
メカニックデザイン協力
佐山善則
伊東守
藤島康介
作画監督
黄瀬和哉
レイアウト
渡部隆
今敏
竹内敦志
水村良男
荒川真嗣
演出
西久保利彦
撮影監督
高橋明彦
美術監督
小倉宏昌
色彩設計
遊佐久美子
編集
掛須秀一
音楽
川井憲次
音響監督
浅梨なおこ
アニメーション制作
プロダクションI.G
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(C)1993 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA/Production I.G

映画レビュー

5.0日本は幻想からいまだに醒めてない

2021年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

この映画の公開が90年代前半で、PKOで自衛隊が死ぬところから物語が始まるわけだが、当時のアニメ映画は、現実の社会問題をそんなにダイレクトに反映していたのだと、改めて見直して驚いた。ちょうどPKO派遣問題と憲法解釈問題が大きく議論されていた時期にその議論のど真ん中を行くような内容だ。
日本の戦後の反映は結局アメリカの核の傘のおかげで、世界にある戦争の現実に向き合わずにすんだから達成されたにすぎない。そして、そんな他国の犠牲の上に成り立っているという見立ては強烈に鋭い。この映画の公開から随分月日はたったが、いまだにこの国は世界の現実に向き合うことができていないのではないかと思う。この映画の問題提起は2021年現在も十分に通用するものだ。
映像の完成度も極めて高い。一枚絵で部屋に飾りたくなる美しいショットがたくさんあって見惚れる。

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杉本穂高

4.5押井守作品でいちばん好き

2024年11月22日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

当時最強のアニメ。
これを超える作品は、個人的には出ていない。
ハリウッドが真似するのも頷けるし、実写作品で今作の影響下の洋画はたくさん製作された。

ストーリーも繊細で、大胆。
東京の見たことない風景を浮き彫りにして見せた。
素晴らしいアニメ。

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うそつきかもめ

4.5「まともでない役人には二種類の人間しかいない。悪党か正義の味方さ」

2024年9月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

中間管理職の憤怒と悲哀が溢れる作品。前作で松井が、本作で後藤が口にする「正義の味方」という言葉がテーマだろうか。別の言葉を探すなら「貧乏くじ」だろう。

古く大きな組織というのは、上に行けば行くほど多様性を失うように思う。それは、組織への忠誠心を試す踏み絵のようなステップが幾つも用意され選別されていくからだろう。

自立思考できる者、自立思考に目覚めた者は途中でふるい落とされ、そこに悪党と正義の味方がいる。そうして考えると、悪党と正義の味方は共鳴しやすい危うい関係に思える。

進士が妻に言った「行かなきゃ、仕事より大事なものを失っちゃう」という一言は、その危うさと同時に意思の大切さをとても良く表している。(家族にとっての正しいが何かは別物だが…)

一方で現場は、忠誠心溢れるまともな役人達によって歪められていく。その様子は後年の大ヒットドラマ、踊る大捜査線へと繋がるものを感じる。後藤と南雲が呼ばれる会議シーンなんかは、誰もが青島のあの名台詞を思い出すのではないか。

そんな茶番のような会議から二人が逃走するところから、物語は一気に加速する。南雲に「今降りちゃ駄目だ」と伝える後藤。彼と榊の周到な準備が功を奏し、激しい闘いの末に南雲が柘植を逮捕する。指を絡ませ見つめ合った後で、互いの手を手錠で結ぶ南雲と柘植。必要な時に隣にいられなかった後悔を繰り返したくないということだろうか。その様子を離れたところから呆然と見つめる後藤、なんて無情な結末だろうか。

二人を見送った後、駆け寄ってくる第二小隊の初期メンバーを眺めながら「結局俺には連中だけか」と呟く後藤を見て少し救われた。しかし同時に、彼らを失うことがあれば後藤は柘植以上の事件を起こすのではないかという怖さを感じた。

街中に戦車が配備され「いつ何が起こってもおかしくない状況」という中で、淡々と続く日常。市民や自衛隊員の描写は、現実でもこうなるんだろうという納得感があって恐ろしい。こんな表現は実写にはできないアニメならではのものだと思う。

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komasa

4.0どまんなかアニメ映画祭にて見てきました

2024年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

幸せ

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はて1984