ゲド戦記

劇場公開日:

ゲド戦記

解説・あらすじ

「指輪物語」「ナルニア国物語」と並び称される、アーシュラ・K・ル=グウィンによる世界的ファンタジー小説を、宮崎駿監督の長男・宮崎吾朗が初めて監督と脚本を務めて映画化した、スタジオジブリの長編アニメーション映画。魔法が当たり前に存在する多島海世界「アースシー」を舞台に、心に闇を抱えた少年アレンが、大賢人ゲドや謎の少女テルーとの出会いを通じて成長していく姿を描く。

西の果てに棲む竜が突如、人間たちの暮らす東の海に現れた。それと呼応するかのように、世界ではさまざまな異変が起こり始め、魔法使いも魔法を失いつつあった。世界の均衡を崩す者の正体をつきとめようと旅に出た大賢人ゲド(通称ハイタカ)は、旅の途上で国を捨てた王子アレンと出会う。エンラッドの国王である父親を刺し、逃げてきたアレンは、世界を覆いつつある影に怯えていた。ハイタカとともに旅に出たアレンは、港町のホート・タウンで人狩りに襲われていたテルーという少女を助けるが……。

ジブリ作品「海がきこえる」の丹羽圭子が共同脚本。主人公アレン役は岡田准一、ヒロインであるテルー役は本作の主題歌・挿入歌も歌う新人の手嶌葵がそれぞれ務めた。ゲド役は、「千と千尋の神隠し」の釜爺役でもおなじみの名優・菅原文太。そのほか、田中裕子、風吹ジュン、小林薫、夏川結衣、香川照之、倍賞美津子ら豪華俳優陣が声優として参加した。

2006年製作/115分/日本
配給:東宝
劇場公開日:2006年7月29日

スタッフ・声優・キャスト

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受賞歴

第30回 日本アカデミー賞(2007年)

ノミネート

アニメーション作品賞  
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映画レビュー

3.5何も知らない状態で見たら

2021年5月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

怖い

知的

難しい

タイトルは聞いたことはありましたが、内容はよく知らなかったため、どんな内容かを確かめるために、金曜ロードショーの録画で見ました。

ジブリ作品にしてはテーマが重く、人身売買や麻薬などの社会問題が取り上げられ、「生きるとは何か」「永遠の命とは何か」という生と死のメッセージ性が強く響きました。

賛否になっているみたいですが、個人的には色々考えさせられた映画だなと感じました。

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Ken@

4.0不安はあって当たり前。消えないから折り合いをつけることが成熟。

2020年7月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

幸せ

「不安はあって当たり前。消えない。消そうとするからおかしくなる。折り合いをつけていくこと。それが成熟するということ。生きるということ。」
by 養老孟司
NHKで観たこのフレーズが頭をよぎった。

特にハイタカの次の台詞。胸を衝いた。
「わしらが持っているものは、いずれ失わなければならないものばかりだ。苦しみの種であり、宝物であり、天からの慈悲でもある。わしらの命も。」

古くなる、老いるということに抗ってばかりで自分は真に人生を生きていたのだろうか?味わってきたのだろうか?最近よく自問する。そんな自分に、そしてコロナが蔓延するこの時期的にもピッタリの再上映演目だった。

また、草原を走る風が肌に触れたときの生暖かさ、耕す畑の土の匂い、異国の街のむんとした熱気など、外出自粛中ではあったが旅に出た気分にさせてくれた。画力に感謝したい。

酷評もあるようだが「子供ではないので分かりやすさは要らない」「原作は知らない」「細かい疑問にこだわらない」という私のような者からすれば傑作である。

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共感した! 8件)
momokichi

3.0特に良くもなく悪くもなく

2025年3月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

知的

2006年公開作品
2006年邦画興行収入1位
第30回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞(最優秀アニメーション作品賞は『時をかける少女)』
映画芸術日本映画ワーストテン1位
文春きいちご賞第1位
蛇いちご賞作品賞

粗筋
西海域の果てに住む竜が東海域にも現れ共食いを始めた
世界中に異変が起こる
エンラッド国の王子アレンは国王を殺害し国を出た
砂漠で狼に襲われそうになっていたところを旅の途中のハイタカという男に助けられた
アレンはハイタカと行動を共にし旅を始めた
ハイタカは旧友のテナーと出会いアレンと共にテナーの自宅にお邪魔してすることに
テナーは捨て子の少女テルーと二人暮らし
人見知りのテルーはめずらしくハイタカに心を開いたもののアレンにはすげない態度だった

原作はアメリカのSFファンタジー作家アーシュラ・K・ル=グウィンの小説
原案は監督の父親の宮崎駿
監督は『コクリコ坂から』『劇場版 アーヤと魔女』の宮崎吾朗
今回は脚本も
脚本は他に『海がきこえる』『借りぐらしのアリエッティ』『コクリコ坂から』『思い出のマーニー』『劇場版 アーヤと魔女』の丹羽圭子

興行収入とは裏腹に全体的な評価は頗る低い
僕はそれほど悪いとは感じなかった
良くもなく悪くもなくアニメ映画としてまあまあの出来
悪くもないのは原案がオヤジさんだからだろう
あと監督を支えるスタッフはジブリだし

ジブリと言えば宮崎駿である
あと高畑勲
それ以外だと『海がきこえる』の望月智充や『猫の恩返し』の森田宏幸など
おそらく宮崎吾朗が宮崎駿の息子じゃなければここまで叩かれることはなかっただろう
まあどうせ嫉妬だろう
親と同じ道を歩むのはありふれているし昔ならむしろ当たり前のことだ
僕は「親の七光」などと親と同じ仕事を選んだ若い人たちを詰る思想は微塵もない
親と比べられて嫌な思いをした経験がある人なら出来ないはずだが世の中の人は違うのか?

蛇苺だとか木苺だとか所詮ラズベリーのパクリだしなんの権威もない
こういう類は動機が不純だし民度からしてどうせ飽きたんだろう
ノリだけで継続できるものではない

今もなお続いているのは映画芸術のベスト&ワーストくらいだ
あそこのベストテンは宮城の映画館でいうとどちらかと言えばフォーラム仙台で上映されるような高尚な映画が多い気がした
ワーストテンの多くはイオンシネマで上映されるような比較的大衆的な映画が目立つ
気のせいかもしれないが気のせいじゃないとしたら何故だろうか

声当て専門を中心にキャスティングされているがそれもまた特に悪いとは感じなかった
なにを持って棒読みなのかよくわからない
いわゆる美少女アニメとかが好きなオタクからすれば棒読みに感じるのだろうが
棒読みというのは例えば『ドラゴンボール』?で人間の小悪党が猿芝居を打つときの台詞が本当の意味での棒読みだ

特に香川照之が良い味を出していた

強いてあげるなら菅原文太と田中裕子の声量の違い
そういうキャラなんだから仕方がない
菅原文太を基準にすると田中裕子の声が若干だが聞き取りづらい

声の配役
心の均衡を失い衝動的に国王である父を刺し殺し失踪し危ないところを助けられたハイタカと旅をするエンラッド国の王子のアレン(レバンネン)に岡田准一
テナーと共に作物や羊を育てて暮らしている顔に火傷の痕がある少女のテルー(テハヌー)に手嶌葵
頬に傷があるアースシーの大賢人でみだりに魔法を使わないハイタカ(ゲド)に菅原文太
ハイタカの本当の名前を知っているハイタカの昔なじみで親に捨てられたテルーを女手一つで育てているテナーに風吹ジュン
永遠の命を得るために禁断の生死両界を分かつ扉を開いた魔法使いのクモに田中裕子
人狩りを生業とするクモの手下で小物のくせに威張りちらすウサギに香川照之
エンラッドの賢王でアレンの父に小林薫
アレンの母である王妃に夏川結衣
都城ホート・タウンに住む元まじない師で今では模造品を売りつける商売をしている女主人に倍賞美津子
ハジア(麻薬の一種)売りに内藤剛志
エンラッド国王の側近の老魔法使いのルートに飯沼慧
テナーの近所に住む2人組のオバさんに梅沢昌代
テナーの近所に住む2人組のオバさんに神野三鈴
船に乗っていた風の司に加瀬康之
国王の家臣に阪脩
王宮の侍女に八十川真由野
ウサギの部下に西凛太朗
船員に宝亀克寿
船員に白鳥哲

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野川新栄

2.0壮大なのはBGMだけ

2025年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

寝られる

 ジブリ作品のサウンド・トラックが好きで、ずっと何年も前から かなり頻繁に聴いていました。
 今作のサウンド・トラックも お氣に入りのひとつです。

 数日前に放送された「金曜ロードショー」の録画を 字幕付きで視聴しましたが、最後まで観るのは初めてです。昔 観た時は途中で飽きて 寝落ちしていましたから。

 あらためて観ても 真面目過ぎて テンポも良くないです。
 せめてギャグ要素があれば へらべったい絵でも『クレヨンしんちゃん』のように面白くなったでしょう。
 景色も雑だし キャラクターデザインも魅力不足で、演出的に斬新さもゼロで 迫力もなく 何もかも 壮大なBGMに 追い付いていない印象です。
 声優も ほとんど一発撮りだったのかな と思うほど こだわりが感じられなくて 見どころを見付けるのが難しいです。技術不足なのか、或いは もしかしたら、こだわらない というスタンスを貫いたのかもしれません。
 タイトル『ゲド戦記』のロゴも テキトーに なぐり書きしたようなデザインで残念です。

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どん・Giovanni