メル・ギブソン
米ニューヨーク州に生まれ、12歳のとき一家でオーストラリアに移住。オーストラリア国立演劇学院で演技を学び、1977年に映画「青春グラフィティ」で本格的に俳優デビュー。続く主演作「マッドマックス」(79)で世界的スターとなり、続編2本でも主演を務める。「バウンティ 愛と叛乱の航海」(84)で米国に進出し、ダニー・グローバーとコンビを組んだ刑事アクション「リーサル・ウェポン」シリーズ(87~98)が大ヒットを記録。93年の「顔のない天使」で監督業に乗り出し、続く「ブレイブハート」(95)でアカデミー作品賞と監督賞を受賞した。その後も、スター俳優として「身代金」(97)や「ペイバック」(98)、「パトリオット」(00)などに主演。監督3作目「パッション」(04)は、イエス・キリストの磔刑の描写などが物議をかもしたが大ヒットを記録した。監督4作目「アポカリプト」(06)でも確かな手腕を示したが、その後は飲酒運転での逮捕や元恋人へのDV容疑、人種差別発言などで零落。低迷期を乗り越え、「アポカリプト」以来10年ぶりの監督作「ハクソー・リッジ(原題)」(16)は、アカデミー作品賞・監督賞など6部門にノミネートされた。