ブルーノ・ガンツ
スイスを代表する映画俳優。地元チューリッヒの映画館で映画に親しみ、夜間の演劇講習で演技を学ぶ。1960年「The Man in the Black Derby(英題)」で映画デビュー。60年代初頭、ドイツのベルリンを拠点に舞台俳優として活動する。70年、演出家ペーター・シュタインとともに劇団シャウビューネを設立。ビム・ベンダース監督作「ベルリン・天使の詩」(87)、続編「時の翼にのって ファラウェイ・ソー・クロース!」(93)で天使ダミエル役を演じる。そのほか、テオ・アンゲロプロス監督のパルムドール受賞作「永遠と一日」(98)をはじめ、時代を代表する名匠たちの作品に出演。「ヒトラー 最期の12日間」(04)ではアドルフ・ヒトラーを、「ハイジ アルプスの物語」(15)ではアルムおんじを演じた。ドイツ語圏の映画、ドラマ、演劇で50年以上にわたって功績を残し、古典演劇の上演にも尽力した。19年2月15日、結腸がんのため77歳で死去した。晩年の映画出演作に、ラース・フォン・トリアー監督作「ハウス・ジャック・ビルト」(18)や、テレンス・マリック監督作「A Hidden Life(原題)」(19)などがある。