パク・チャヌク
韓国・ソウル出身の映画監督、脚本家、プロデューサー。西江大学哲学科卒。
大学在学中に仲間たちと映画サークル「西江映画共同体」を結成し、アルフレッド・ヒッチコック監督の「めまい」(58)を鑑賞したことをきっかけに、より映画に傾倒するように。在学中から映画評論家として活動し、1992年に「月は…太陽が見る夢」(日本未公開)で監督デビューする。
社会派サスペンス「JSA」(00)は当時の韓国国内の観客動員記録を塗り替える大ヒットとなり、第21回青龍映画賞最優秀作品賞や第38回大鐘賞最優秀作品賞など数々の賞を受賞。日本の漫画を実写映画化した「オールド・ボーイ」(04)は、第57回カンヌ国際映画祭で韓国映画初のグランプリを受賞した。同作は、「復讐者に憐れみを」(02)、「親切なクムジャさん」(05)とあわせて「復讐3部作」と呼ばれる。
13年に「イノセント・ガーデン」でハリウッド進出を果たし、同年、ポン・ジュノ監督初の英語作品「スノーピアサー」で製作を務める。イギリスの人気ミステリー小説「荊の城」を実写化した「お嬢さん」(16)は、第71回英国アカデミー非英語作品賞、第53回百想芸術大賞で大賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得た。22年の「別れる決心」は、第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で監督賞を受賞し、韓国国内でも青龍映画賞や大鐘賞で多数の賞を受賞。海外ドラマの監督も務めるなど、国際的にも知られる韓国を代表する映画監督のひとりである。