黒沢清
高校時代から自主映画を制作し、立教大学では蓮實重彦に師事する。81年「しがらみ学園」がぴあフィルムフェスティバルに入選。相米慎二監督作に助監督として携わった後、「神田川淫乱戦争」(83)で長編監督デビューを果たす。「ドレミファ娘の血は騒ぐ」(85)や「地獄の警備員」(91)などでファンを獲得。92年、オリジナル脚本「カリスマ」で米サンダンス・インスティテュートのスカラシップを獲得し、渡米(同作は99年に製作、00年に公開された)。帰国後は哀川翔主演の「勝手にしやがれ!!」シリーズ(95~96)などでメガホンをとり、97年の「CURE」で世界に注目される。以降、「回路」(01)、「アカルイミライ」(02)などがカンヌ国際映画祭に出品。「ドッペルゲンガー」(03)などホラー作品を多く撮っていたが、ホームドラマという新境地に挑戦した「トウキョウソナタ」(08)で、カンヌ映画祭・「ある視点」部門審査員賞を受賞した。近年の作品に連続ドラマ「贖罪」(12)や映画「リアル 完全なる首長竜の日」(13)など。