映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック
その他情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

「デューン 砂の惑星 PART2」で「スター・ウォーズ」の記憶を上書き【映画.com編集長コラム】

2024年3月7日 06:00

リンクをコピーしました。
「デューン 砂の惑星 PART2」
「デューン 砂の惑星 PART2」
(C)2023 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

ドゥニ・ビルヌーブ監督の「デューン 砂の惑星 PART2」の試写を見ました。前作のクオリティが圧倒的だったので、今回も非常に楽しみにしていましたが、これがまた想像を遙かに超える素晴らしい仕上がりで、「このレベルの映画は、あと数年は現れないのではないか」という感慨を抱きながら試写室を後にしました。

もっとも、「あと数年」たつと、恐らく「デューン PART3」が公開されると思います。ビルヌーブ監督も、「PART3」までは自分が監督するとインタビューに答えて語っていますので、少なくてもあと1本、レベル違いの凄い映画が堪能できることは保証されたようです。

画像2(C)2023 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

さて、今回の「PART2」を鑑賞している間、私が個人的に感じていたのは、自分の中の「スター・ウォーズ」の記憶が、次々にアップデートされていく感覚です。

整理するために、日本における「スター・ウォーズ」と「デューン」の映画公開年を時系列に並べてみました。

第43回の本コラムでも少し紹介したのですが、ジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ」は「デューン」が元ネタのひとつであることは間違いありません。フランク・ハーバートの原作小説(1965年刊行)がそうなのか、あるいはアレハンドロ・ホドロフスキーが1974年頃に作った絵コンテ(「ホドロフスキーのDUNE」に詳しい)がそうなのか分かりませんが、とにかく元ネタであることは間違いない。

画像3(C)2023 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

デューン 砂の惑星 PART2」の鑑賞は、その確認作業でもありました。ポール・アトレイデスが「ルーク・スカイウォーカー」の原形であり、クイサッツ・ハデラッハが「ジェダイ」に置き換わり、声を使った超能力が「フォース」になった。ハルコンネンの巨体は「ジャバ・ザ・ハット」で再現されているし、「サンドワーム」にいたっては、造形から生態までまったく同じ……。

画像4(C)2023 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

ティーンエイジャーの頃、映画館で「スター・ウォーズ」の1作目を見に行って、オープニングから腰を抜かしそうになるほど興奮し、ライトセーバーのチャンバラに手に汗握り、ダースベイダーの強さとカリスマに驚嘆しながら、大満足で映画館を後にした思い出。「スター・ウォーズ」の新作が出るたびに先行オールナイトを見に行った若き日の記憶。

それらの記憶が、45年の時を経て上書きされている感覚。これは、かなり珍しい。前作「デューン 砂の惑星」の時も多少感じましたが、今回「PART2」鑑賞時の方が強烈です。

もちろん、「スター・ウォーズ」の初期3部作は抜群に面白かった。しかし今の自分にとっては「正典」ではなくなった。デジャブを感じながら、その記憶を消し去り、新たな記憶で上書きしようとする自分がいます。ルーク・スカイウォーカーを消去し、ポール・アトレイデスに上書きしようとする自分が。

非常に複雑な感覚ですが、これはあくまで個人的な体験です。こんな体験は初めてです。

画像5(C)2023 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

ひとつだけ、最後に念押ししたいのは、「デューン 砂の惑星 PART2」は圧倒的な傑作で、来年(2025年)のオスカーを席巻するのは間違いないということ。IMAXで鑑賞することを強くおすすめします。

(駒井尚文)

ドゥニ・ビルヌーブ の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

関連コンテンツをチェック

シネマ映画.comで今すぐ見る

ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件

ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件 NEW

トニー・レオンとアンディ・ラウが「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演した作品で、1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた。 イギリスによる植民地支配の終焉が近づいた1980年代の香港。海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッインは、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の寵児となる。そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユンは、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた。 凄腕詐欺師チン・ヤッイン役をトニー・レオンが、執念の捜査官ラウ・カイユン役をアンディ・ラウがそれぞれ演じる。監督、脚本を「インファナル・アフェア」3部作の脚本を手がけたフェリックス・チョンが務めた。香港で興行ランキング5週連続1位となるなど大ヒットを記録し、香港のアカデミー賞と言われる第42回香港電影金像奨で12部門にノミネートされ、トニー・レオンの主演男優賞など6部門を受賞した。

HOW TO HAVE SEX

HOW TO HAVE SEX NEW

ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。

セルビアンフィルム 4Kリマスター完全版

セルビアンフィルム 4Kリマスター完全版 NEW

内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。

痴人の愛 リバース

痴人の愛 リバース NEW

奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。

卍 リバース

卍 リバース NEW

文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。

愛のぬくもり

愛のぬくもり NEW

「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。

おすすめ情報

映画ニュースアクセスランキング

映画ニュースアクセスランキングをもっと見る

シネマ映画.comで今すぐ見る

他配信中作品を見る