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「バービー」プロデューサーに聞く、大ヒットした理由 マーゴット・ロビーと映画館を視察したエピソードも

2023年8月8日 19:00

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「バービー」プロデューサーのデビッド・ハイマン
「バービー」プロデューサーのデビッド・ハイマン

世界的な人気を誇るファッション・ドールを、マーゴット・ロビー主演で映画化した「バービー」が、8月11日から日本公開される。プロモーションのため来日していたプロデューサーのデビッド・ハイマンに、本作の魅力や撮影の裏話を聞いた。

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レディ・バード」「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」などのグレタ・ガーウィグが監督を務める本作は、さまざまなバービーたちが暮らす完璧な世界「バービーランド」から人間の世界にやってきたひとりのバービーが、世界の真実に直面しながらも大切なことは何かを見つけていく姿を描く。ロビーのほかライアン・ゴズリングアメリカ・フェレーラケイト・マッキノンらが出演。公開から3週目で全世界興行収入は10億ドル(約1400億円)を突破し、世界中で大ヒットしている。

ハイマンはこれまで「ハリー・ポッター」シリーズ、「ファンタスティック・ビースト」シリーズ、「パディントン」シリーズのほか、「ゼロ・グラビティ」「アイ・アム・レジェンド」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」などを手掛け、12月15日公開の「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」でも製作を務めている。

画像3(C)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
――世界中での大ヒットおめでとうございます。本作のどのような部分が多くの人々から支持を集めていると考えますか。

まずは全部オリジナルであること、そしていろんなアイデアが詰まっているからです。男性であっても女性であっても、このアイデアをこんな形で表現した映画は今までなかったと思います。あとは、どういう映画だと判断する前にただただ映画として面白い。人間的な要素のある作品だと思っています。

――SNSではピンクの服を着て本作を見に行った観客の写真が上がっています。観客や周囲からの嬉しかった反響を教えてください。

これだけ成功しているので、ある層に限定せずにいろんな人が見に来てくれています。実は、マーゴットといろんな映画館に観客の反応を視察しに行ったんです。もちろん私のことはみんな気付かないですが(笑)、こんな場所にマーゴット・ロビーがいるなんて誰も思わないので、彼女も気付かれなかったです。

映画の中に、ベンチに座ってバービーに話しかける女性が出てくるのですが、彼女じゃないかと思うほどよく似た高齢の方も一人で見に来ていました。本当にいろんな世代の方に見ていただいているとわかって、嬉しかったです。

画像4(C)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
――グレタ・ガーウィグ監督がマーゴット・ロビーのことを「とても優秀な役者であり、製作者」だと話していました。

マーゴットは本当に素晴らしかったです。そもそもこの映画はマーゴットが始めたプロジェクトです。彼女と(マーゴット・ロビーの夫で製作を務める)トム・アカーリーがマテル社から権利を承諾してもらって、グレタが脚本を書きました。脚本が書き上がったところで私が参加しています。彼らはここまで大スケールの映画はまだ慣れていなかったのですが、私は大きな作品も手掛けたことがあり、ワーナー・ブラザースとも長い付き合いがあるので、そういう部分で助けになったと思います。

でも、最初のアイデアの時点からこの映画を引っ張ってきたのはマーゴットです。とても謙虚で頭が良くて、これがいいと信じたらそれのために努力ができる人です。好奇心にあふれている素晴らしいプロデューサーなので、一緒に仕事をしていて楽しかったです。

絶対に時間厳守をしますし、オフラインでも作品のことを考えています。多くの俳優さんが自分ではやらないことでも彼女は自分でやるし、周りにいるのは俳優ばかりではなく、親友はディレクターとかアシスタントの方が多いようです。努力家で文句を言わず、自分がどうのこうのより、映画のためにいろんなことを考えてくれます。彼女も日本が大好きで、今回日本にすごく来たがっていました。ストライキで来日がかなわず残念です。

画像5(C)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
――映画「ミーン・ガールズ」からのアイデアとして、撮影中にスタッフは毎週水曜日にピンク色のものを身につけるようにしていたそうですね。

グレタがピンクのジャンプスーツを着たりして、みんなが自然とピンクのものを身に着けるようになりました。もちろん、私もです。子どもの頃にフェンシングをやっていたのですが、試合に勝ったらピンクの印をつけていました。なので、撮影中はソックスもピンク、スカーフもピンク、ネクタイもピンク。違和感なしで身につけていました。強制ではなかったのですが、スタッフもみんな楽しんでピンクを身につけていました。ピンクをつけない日もありましたが、それでも罰は受けませんでした。映画の中心のテーマにつながりますが、“自分らしい自分でいて”ということです。

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――12月には「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」の公開も控えていて、本当にお忙しいと思いますが、普段はどれくらい映画を見るのでしょうか。最近見て面白かった映画を教えてください。

15歳の息子がいるのですが、映画が大好きなんです。彼の映画教育みたいな時間を作って(笑)、一緒に昔の映画を見るのを楽しみにしています。作品は「裸の銃を持つ男」「ハロルドとモード 少年は虹を渡る」などです。私もそういう昔の作品が好きで、劇場に足を運ぶのも大好きですし、新しい監督の作品にも興味があります。グレタもマーゴットも映画が好きで、「バービー」にも昔の映画の要素がありますよね。

最近見て面白かったのは、「地獄の黙示録」です。長い間見ていなかったのですが、見直したら改めて面白かったです。でも、オリジナルバージョンがなかなか見つからないんです。いくつか削除されていないシーンが入っているので、オリジナルのほうが好きなんです。

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