【第46回日本アカデミー賞】安藤サクラ、子育てとの両立に悩み引退考えた 「ある男」最優秀助演女優賞受賞スピーチで涙
2023年3月10日 22:01

第46回日本アカデミー賞の授賞式が3月10日、東京・グランドプリンスホテル新高輪国際館パミールで行われ、「ある男」の安藤サクラが最優秀助演女優賞を受賞。本作撮影中に、子育てとの両立に悩み女優引退を考えていたことを明かし、スピーチでは涙を見せた。
芥川賞作家・平野啓一郎の同名ベストセラーを「蜜蜂と遠雷」「愚行録」の石川慶監督が映画化し、妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝が共演したヒューマンミステリー。安藤は妻夫木が演じる弁護士・城戸に、死別した夫の身元調査を依頼する女性、里枝を演じた。なお、安藤が同賞に輝くのは初だが、これまでに「百円の恋」で第39回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、「万引き家族」で同42回最優秀主演女優賞を受賞している。
再婚の後、死別した夫が全くの別人だったことを突き付けられる妻という難役演じた安藤は、優秀助演女優賞受賞者紹介時の共演者とのやり取りで、「万引き家族」から4年ぶりの映画出演ということで、「初日からずっとくよくよしていた」「監督の求めているものがなかなか出せなかった」と当時の精神状態を吐露。悲しい役でもあり、コロナ禍だったため孤独な宿泊先に耐えきれず、山梨県の現場から急きょ自宅に帰って家族と過ごした日もあったそう。

すると妻夫木が「安藤さんにある日、『私やっぱり女優に向いてないと思うので、この作品で女優引退しようと思ってます』って言われて……これが引退作になってしまうのかって? 僕、重大な現場に居合わせてしまったんだなあと思った」と今作撮影時に悩んでいた安藤からの相談を明かす。その後、妻夫木は、安藤の夫で俳優の柄本佑に安藤の様子を尋ねたら、別の作品の現場に行っていると聞き安堵したそう。安藤は「子育てと映画の撮影がうまく両立できないって感じていて……」と当時の状況を明かすも、「途中から、くよくよせずに大好きな現場に行くのが自分の人生の時間ですごい大切な時間になる、頑張ってみようと気づいた」と説明し、「ごめんごめん!」と妻夫木に平謝り。
そして、最優秀助演女優賞が発表されると、感謝の言葉を述べながら涙を流し、「(女優を)やめようと思ってたことが(妻夫木のコメントで)話されると思っていなかったので、自分が情けなくて……かっこ悪いなあと思って壇上にいたので、それで受賞させていただいて涙が出てしまいました」と明かした。
「この現場で、私はやっぱり現場がすごく好きなんだと気づいた。押しつぶされそうになっても、くよくよしてもそんなの死ぬわけじゃないし、撮影の現場にいることが好きなのは、くよくよを超えてそんなものほかに見つけられないとはっきりと思えたので、また(新たな)現場に今向かうことができています」と気持ちを新たにしながらも、「ただ、やっぱり私にとっては子育てと撮影は今のところうまくできない。多分、撮影のシステム的なこともあるんだと思います。それは私はどうしたらいいのかわからないので悩みつつ、その都度、家族で会議しながら協力し合って、また大好きな現場に戻れたらいいなと思ってます。ありがとうございます」と正直に思いの丈を述べていた。
優秀助演女優賞は、有村架純「月の満ち欠け」、尾野真千子「ハケンアニメ!」、清野菜名「ある男」「キングダム2 遥かなる大地へ」、永野芽郁「母性」、松本穂香「“それ”がいる森」が受賞した。
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